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ヒト上皮増殖因子受容体を標的とした二重特異性抗体 NEW

国内特許コード P170014315
整理番号 (S2014-0534-N0)
掲載日 2017年6月26日
出願番号 特願2016-510149
出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
国際出願番号 JP2015055357
国際公開番号 WO2015146438
国際出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
国際公開日 平成27年10月1日(2015.10.1)
優先権データ
  • 特願2014-064141 (2014.3.26) JP
発明者
  • 熊谷 泉
  • 浅野 竜太郎
  • 梅津 光央
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 ヒト上皮増殖因子受容体を標的とした二重特異性抗体 NEW
発明の概要 【課題】
抗体528とは別の新たなヒト上皮細胞成長因子受容体1(EGFR)に対する抗体を用いて作製した、二重特異性抗体及び各種の高機能性二重特異性抗体等の二重特異性抗体を提供すること。
【解決手段】
抗ヒト上皮細胞成長因子受容体1抗体225のL鎖の可変領域(2L:配列番号2)及びH鎖の可変領域(2H:配列番号4)、並びに、抗CD3抗体OKT3のL鎖のヒト型化可変領域(OL:配列番号6)及びH鎖のヒト型化可変領域(OH:配列番号8)を含む、抗ヒト上皮細胞成長因子受容体1及びCD3に対する二重特異性抗体等。
【選択図】図15
従来技術、競合技術の概要


がん(悪性腫瘍)及びリウマチ等に対する安全な治療法として、近年、免疫療法が用いられている。がんに対する免疫療法では、がんに対して特異的に細胞傷害活性を示す抗体が使用される。このような抗体から成る抗体医薬は、副作用の少ない、安心安全で治療効果の高いことが認められる一方、確立された動物細胞を用いて製造する必要があるためにコスト高が問題となっている。



このため、投与量を大幅に軽減して低コスト化を計る手段として、極めて強力な活性を有する組換え抗体の作製が試みられてきた。



例えば、このような組換え抗体のうちの一つである二重特異性抗体(Bispecific Antibody:BsAb)は2つの異なる抗原に対して特異的に結合することが可能であるため、この特性を生かして特異的な抗腫瘍効果を持った治療薬としての利用法が可能であるとして、その研究が盛んに行われている。ダイアボディ(diabody:Db)とはこのような二重特異性抗体の最小単位であり、それぞれ同じ親抗体由来の重鎖(H鎖)の可変領域(V領域)(「VH」と表わされる)VHと軽鎖(L鎖)の可変領域(V領域)(「VL」と表わされる)VLとが互いに非共有結合によりヘテロ二量体を形成するという性質を利用し考案されたものである(非特許文献1)。又、ダイアボディ型二重特異性抗体以外の二重特異性抗体の調製等は、例えば、非特許文献2及び非特許文献3記載されている。



本発明者等は、これまでに、抗ヒト上皮細胞成長因子受容体1(Her1)抗体528及び抗CD3抗体OKT3を用いて作製したダイアボディ型二重特異性抗体(Ex3)及び該抗体をヒト型化したダイアボディ型二重特異性抗体(hExh3)が極めて強力な抗腫瘍効果を有していることを見出している(特許文献1)。更に、このヒト型化ダイアボディ型二重特異性抗体等に基づき多様な構造を有する高機能性二重特異性抗体を開発している(特許文献2)。



更に、本発明者は、ヒト型化ダイアボディ型二重特異性抗体を構成する各ポリペプチドにおいてL鎖可変領域がN末側にある「LH型」であることを特徴とするLH型二重特異性抗体及び該LH型二重特異性抗体を含む高機能性二重特異性抗体を開発した(特許文献3)。又、Her1抗体528のH鎖又はL鎖に各種のアミノ酸変異・置換を有するこれらの抗体(特許文献4及び特許文献5)も開発した。



上記特許文献2~5に記載された高機能性二重特異性抗体は、夫々、抗ヒト上皮細胞成長因子受容体1抗体528及び抗CD3抗体OKT3のL鎖及びH鎖を含む可変領域に加えてFc領域を含む、二重特異性抗体である。このような構造を有するヒト型化高機能性二重特異性抗体は、Ex3に比べて細胞傷害活性が格段に向上し、各抗原に対して二価で結合可能であり、プロテアーゼ消化によりTag等の付加配列を最小限にした二重特異性抗体が容易に調製され、プロテインAによる簡易精製が可能となる。更に、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び補体依存性細胞傷害(CDC)作用の誘導等のエフェクター効果を誘導する機能が新たに付与される。

産業上の利用分野


本発明は、安定性に優れ、がん特異的免疫療法に使用することのできる二重特異性抗体、それを構成する一本鎖ポリペプチド、該ポリペプチドをコードする核酸、該抗体の製造方法、及び、それらの医薬として用途等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
抗ヒト上皮細胞成長因子受容体1抗体225のL鎖の可変領域(2L:配列番号2)及びH鎖の可変領域(2H:配列番号4)、並びに、抗CD3抗体OKT3のL鎖のヒト型化可変領域(OL:配列番号6)及びH鎖のヒト型化可変領域(OH:配列番号8)を含む二重特異性抗体。

【請求項2】
ダイアボディ型二重特異性抗体である請求項1記載の抗体。

【請求項3】
各ポリペプチドにおいてL鎖可変領域がH鎖可変領域のN末側にある、請求項1又は2記載の二重特異性抗体。

【請求項4】
(2L2H)-(ペプチドリンカー)-(OHOL)で示される構造を有するタンデム型の1本鎖抗体(scFv)である、請求項1に記載の抗体。

【請求項5】
更にヒンジ領域、並びに、Fc領域を含む請求項1記載の抗体。

【請求項6】
抗ヒト上皮細胞成長因子受容体1及びCD3に対する二重特異性抗体である請求項1乃至5に記載の抗体。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載された抗体を構成する一本鎖ポリペプチド。

【請求項8】
請求項7記載のポリペプチドをコードする核酸分子。

【請求項9】
請求項8記載の核酸を含有する複製可能なクローニングベクター又は発現ベクター。

【請求項10】
プラスミドベクターである、請求項9記載のベクター。

【請求項11】
請求項9又は10記載のベクターで形質転換された宿主細胞。

【請求項12】
哺乳動物細胞である請求項11記載の宿主細胞。

【請求項13】
請求項11記載の宿主細胞を培養して宿主細胞中で該核酸を発現せしめ、請求項7に記載の一本鎖ポリペプチドを回収し、精製し、得られた該一本鎖ポリペプチドを会合させ、形成された抗体を分離・回収することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載された抗体の製造方法。

【請求項14】
請求項1~6のいずれか一項に記載の抗体を有効成分として含有することを特徴とする医薬組成物。

【請求項15】
腫瘍細胞を排除する、殺傷する、傷害する及び/又は減少せしめるためのものであることを特徴とする請求項14記載の医薬組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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