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膵臓癌の検出のための方法及びキット

国内特許コード P170014354
整理番号 S2016-0073-N0
掲載日 2017年6月30日
出願番号 特願2015-224268
公開番号 特開2017-086043
出願日 平成27年11月16日(2015.11.16)
公開日 平成29年5月25日(2017.5.25)
発明者
  • 近藤 豊
  • 新城 恵子
出願人
  • 公立大学法人名古屋市立大学
発明の名称 膵臓癌の検出のための方法及びキット
発明の概要 【課題】被験体が膵臓癌に罹患しているか否かを検出するためのキット及び方法を提供する。
【解決手段】被験体の生物学的検体において、HOXA1、ADAMTS2、PCDH10、SEMA5A、SPSB4及びC13orf18遺伝子からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化の有無を測定し、該少なくとも1種の遺伝子のプロモーターCpGアイランドがDNAメチル化されている場合、被験体は膵臓癌を発症していると決定することを含む、該被験体の膵臓癌の発症をインビトロで検出若しくは検出支援する方法、並びに、膵臓癌検査用キット。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


膵臓癌は、半世紀に亘る研究や治療開発にも関わらず5年生存率が5%に満たない難治性癌のひとつであり、症状が判明したのち診断の時にすでに進行していることが多いため、早期診断マーカーの確立に対するニーズが高い。この癌では、KRASの変異による活性化がほぼ偏在的に存在することが知られている(非特許文献1)。



膵臓癌を検出するためのマーカーについては、特定の遺伝子やタンパク質の高発現若しくは低発現、特定のmiRNAの存在の有無、特定の遺伝子のプロモーターCpGアイランドの異常な高DNAメチル化若しくは低DNAメチル化などの面から研究されており、多くのマーカーが報告されている。このうち異常なDNAメチル化若しくは非メチル化は、例えば発癌における遺伝子の発現の抑制若しくは亢進と関係するエピジェネティックス事象として癌の診断への利用が検討されている。



膵臓癌を診断若しくは検出するための異常DNAメチル化の分析に関して、例えば、論文等で報告されたデータを基にして作成された膵臓癌の多数の遺伝子に関するメチル化データベース(http://crdd.osdd.net/raghava/pcmdb/)が提供されている(非特許文献2)。また、文献が提案する異常DNAメチル化遺伝子マーカーが異なるいくつかの例を以下に紹介する。



非特許文献3には、膵臓癌に関係する高頻度の異常DNAメチル化標的としてDLX4、ELAVL2、IRX1、PITX2、SIM2、TBX5及びTFAP2C遺伝子などが記載されている。



非特許文献4には、膵臓癌に関係する高DNAメチル化遺伝子としてp16、RASSF1A、MDFI、ZNF415、CNTNAP2、ELOVL4、SOX15、HOPX、KLF10、MLH1、SPARC、NPTX2、UCHL1遺伝子などが記載されている。



非特許文献5には、膵臓癌に関係する高DNAメチル化遺伝子としてGSTM2、NGFB、ALK、DES、CASP3、FLT4、ESR1、Cyclin D2(CCND2)遺伝子など多数が記載されている。



非特許文献6には、膵液中のDNAメチル化を1%より大のカットオフで定量MSPを用いて測定するとき膵臓癌を予測できることが記載されており、このときメチル化マーカーとしてFOXE1、NPTX2、ppENK、TEPI2、CCND2、p16遺伝子を使用し、特にFOXE1及びNPTX2は100%の陽性率を与えたことが記載されている。



特許文献1には、膵臓癌を検出することを可能にするメチル化サイレンシング(発現抑制)を受ける遺伝子として、CDH3、reprimo、CLDN5、DR3、FOXE1、LDOC1、LHX1、NEFH、NPTX2、PIG11、SARP2、ST14、SMRCA1、TJP2、UCHL1、WNT7Aなど多数が記載されている。



特許文献2には、RASGRF1遺伝子の定量メチル化測定法を用いて発癌リスクを予測することが記載されており、癌は、ras遺伝子変異をもつ、胃癌、十二指腸癌、大腸癌、膵癌及び肺癌であるとしているが、実施例では胃癌のみについて測定されている。



非特許文献7、8及び9には、血液中のDNAメチル化を測定して膵臓癌を予測することが記載されている。具体的には、非特許文献7には、膵臓癌を予測するためのメチル化マーカーとしてVHL、MYF3、TMS、GPC3及びSRBC遺伝子が記載されており、また、この5種のマーカーを組み合わせたときAUC0.848、感度0.807、特異度0.666であることが記載されている。非特許文献8には、血清DNAメチル化マーカーとして、膵臓癌と正常膵臓とを識別する6種の候補遺伝子、すなわちUCHL1、NPTX2、SARP2、ppENK、CDKN2A及びRASSF1Aが記載されている。非特許文献9には、血清DNAメチル化マーカーとして、BNC1とADAMTS1遺伝子が記載されており、早期癌の検出も可能であることが示されている。

産業上の利用分野


本発明は、膵臓癌の鑑別診断の支援を可能とするDNAメチル化異常の検出のための方法及びキットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被験体の生物学的検体において、HOXA1、ADAMTS2、PCDH10、SEMA5A、SPSB4及びC13orf18遺伝子からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化の有無を測定し、該少なくとも1種の遺伝子のプロモーターCpGアイランドがDNAメチル化されている場合、被験体は膵臓癌を発症していると決定することを含む、該被験体の膵臓癌の発症をインビトロで検出若しくは検出支援する方法。

【請求項2】
前記遺伝子のうち少なくとも2種の遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化の有無を測定することを含む、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
HOXA1遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化を測定する、請求項1又は請求項2に記載の方法。

【請求項4】
PCDH10遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化をさらに測定する、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
CCND2遺伝子及び/又はBMP3遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化を測定することをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項6】
生物学的検体が、血液、血漿、血清、唾液、尿、膵液、糞便、腹水又は膵臓組織である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。

【請求項7】
上記遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化をパイロシークエンス法、メチル化特異的PCR法、定量的メチル化特異的PCR法、高感度DNAメチル化検出法、又はそれらの組み合わせによって測定する、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。

【請求項8】
HOXA1、ADAMTS2、PCDH10、SEMA5A、SPSB4及びC13orf18遺伝子からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化の有無を検出するための試薬を含む膵臓癌検査用キット。

【請求項9】
CCND2遺伝子及び/又はBMP3遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化の有無を検出するための試薬をさらに含む、請求項8に記載のキット。

【請求項10】
試薬が、HOXA1、ADAMTS2、PCDH10、SEMA5A、SPSB4、BMP3、C13orf18及びCCND2遺伝子のプロモーターCpGアイランドのDNAメチル化領域を特異的に増幅するためのプライマーである、請求項8又は9に記載のキット。

【請求項11】
試薬が、バイサルファイト試薬及びPCR反応試薬をさらに含む、請求項8~10のいずれか1項に記載のキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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