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甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体アイソタイプ測定を用いたバセドウ病の病態診断キット及びバセドウ病の病態の診断方法 UPDATE

国内特許コード P170014363
整理番号 S2016-0151-N0
掲載日 2017年6月30日
出願番号 特願2016-087002
公開番号 特開2017-106884
出願日 平成28年4月25日(2016.4.25)
公開日 平成29年6月15日(2017.6.15)
優先権データ
  • 特願2015-244612 (2015.11.27) JP
発明者
  • 長田 佳子
  • 林 一彦
  • 熊田 圭祐
出願人
  • 国立大学法人鳥取大学
発明の名称 甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体アイソタイプ測定を用いたバセドウ病の病態診断キット及びバセドウ病の病態の診断方法 UPDATE
発明の概要 【課題】バセドウ病が甲状腺機能亢進症であるのか機能低下症であるのかに関しては検査できない問題点が存在していた。
【解決手段】
本発明は、バセドウ病を診断するための診断キットであって、甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に結合する標識化抗IgM抗体と、上記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に結合する標識化抗IgG抗体と、を有し、上記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に対する上記抗IgM抗体の結合量と上記抗IgG抗体の結合量の比をバセドウ病の病態指標として示す、診断キットを提供するものである。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


甲状腺の甲状腺濾胞細胞は、下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)と甲状腺刺激ホルモンレセプター(TSHR)との相互作用による刺激を受けて、甲状腺ホルモン(FT3, FT4)を分泌する。TSHは、TSHRの刺激によって分泌されるが、下垂体のTSHの分泌量は、血中のTSHレベルが一定に保たれるようにネガティブフィードバックによって調節されている。TSHレベルが上昇すると、甲状腺機能亢進症をきたし、TSHレベルが低下すると、甲状腺機能低下症をきたす。甲状腺機能亢進症の症状は、動悸、息切れ、暑がり及び体重減少が知られている。甲状腺機能低下症の症状は、無気力、倦怠感、寒がり及び浮腫が知られている。



甲状腺機能亢進症の9割は、バセドウ病(又はグレーブス病)が占めている。バセドウ病は、女性の年間発病率が、1000人あたり0.5人といわれる、頻度の高い疾患である。バセドウ病は、TSHRを刺激する甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体(TRAb)が甲状腺濾胞細胞を刺激することで甲状腺機能亢進症をきたす自己免疫疾患として知られている。



TRAbは、刺激性抗体、阻害抗体、Neutral抗体の三種類が知られている。刺激性抗体は、TSHRに結合して、TSHの分泌を誘導する。阻害抗体は、TSHRの結合サイトをブロックすることでTSHとTSHRとの相互作用を阻害する。Neutral抗体は、TSHRに結合するものの、TSHの分泌の誘導もTSHとTSHRとの相互作用の阻害にも関与しない。



甲状腺バセドウ病では、経過中、急激な機能低下がおこることがあり、これは今まで優位であった刺激性抗体に代って、TSHとTSHRとの相互作用を阻害する阻害抗体が優位となるため、と考えられている。



今日まで、いくつかのバセドウ病の検査方法が開発されてきた。特許公報1には、白血球中のSiglec1の発現量を測定する工程を含むバセドウ病の検査方法が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体アイソタイプ測定を用いたバセドウ病の病態診断キット及びバセドウ病の病態の診断方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
バセドウ病を診断するための診断キットであって、
甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に結合する標識化抗IgM抗体と、
前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に結合する標識化抗IgG抗体と、を有し、
前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に対する前記抗IgM抗体の結合量と前記抗IgG抗体の結合量の比をバセドウ病の病態指標として示す、診断キット。

【請求項2】
前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に対する前記抗IgM抗体の結合量と前記抗IgG抗体の結合量の比の変化と、前記抗IgG抗体の結合量の変化をバセドウ病の病態指標として示す、請求項1に記載の診断キット。

【請求項3】
前記標識化抗IgM抗体と標識化抗IgG抗体は、酵素、蛍光物質、ビオチン、呈色標識物質及び放射性物質からなる群より選択される標識物質で標識化されている、請求項1又は2に記載の診断キット。

【請求項4】
甲状腺刺激ホルモンレセプタータンパク質と、
前記甲状腺刺激ホルモンレセプタータンパク質に特異的に結合する抗体を更に有する、請求項1から3のいずれかに記載の診断キット。

【請求項5】
前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に対する各抗体の結合を検出するための支持手段を更に有する、請求項1から4のいずれかに記載の診断キット。

【請求項6】
前記支持手段は、1又は複数のウェルを備えるプレートである、請求項5に記載の診断キット。

【請求項7】
バセドウ病の病態指標の検出方法であって、
(a) 被験体である哺乳動物の体液試料中の甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体を、前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に結合する標識化抗IgM抗体を用いて検出する検出工程と、
(b) 前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体を、前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体に結合する標識化抗IgG抗体を用いて検出する検出工程と、
(c) 前記標識化抗IgM抗体と前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体との結合量を測定する測定工程と、
(d) 前記標識化抗IgG抗体と前記甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体との結合量を測定する測定工程と、
(e) 前記標識化抗IgG抗体に関する前記結合量と前記標識化抗IgM抗体に関する前記結合量の比を算出する算出工程と、を有する、検出方法。

【請求項8】
(f) 前記被験体から以前に算出された各標識化抗体の結合量の比と、算出工程(e)で算出した前記結合量の比との間に有意な差が存在するか否かを判断する判断工程を更に含む、請求項7に記載の検出方法。

【請求項9】
(g) 前記被験体から以前に測定された前記標識化抗IgG抗体に関する結合量と、測定工程(d)で測定した前記標識化抗IgG抗体に関する結合量との間に有意な差が存在するか否かを判断する判断工程を更に含む、請求項8に記載の検出方法。

【請求項10】
(h) 健常な哺乳動物から以前に算出された各標識化抗体の結合量の比と、算出工程(e)で算出した前記結合量の比との間に有意な差が存在するか否かを判断する判断工程を更に含む、請求項7に記載の検出方法。

【請求項11】
(i) 前記健常な哺乳動物から以前に測定された前記標識化抗IgG抗体に関する結合量と、判断工程(d)で測定した前記結合量との間に有意な差が存在するか否かを判断する判断工程を更に含む、請求項10に記載の検出方法。

【請求項12】
前記体液試料は、血液である、請求項7から11のいずれかに記載の検出方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 公開
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