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焼却飛灰固化体の製造方法、および水素ガス発生抑制方法 NEW

国内特許コード P170014377
整理番号 162
掲載日 2017年7月7日
出願番号 特願2015-084000
公開番号 特開2016-203044
出願日 平成27年4月16日(2015.4.16)
公開日 平成28年12月8日(2016.12.8)
発明者
  • 市川 恒樹
  • 山田 一夫
出願人
  • 国立研究開発法人国立環境研究所
発明の名称 焼却飛灰固化体の製造方法、および水素ガス発生抑制方法 NEW
発明の概要 【課題】本発明は、金属アルミニウムを含む焼却飛灰を、セメントで固化する際の水素ガスの発生を抑制した焼却飛灰固化体の製造方法等を提供する
【解決手段】本発明は、下記(A)~(C)工程を経て得た含水混合物を成形して、焼却飛灰固化体を製造する、焼却飛灰固化体の製造方法等である。
(A)金属アルミニウムを含む焼却飛灰の粒子の表面を摩耗または破損しないように、該焼却飛灰とセメントを混合して粉体混合物を調製する、粉体混合物調製工程
(B)前記粉体混合物に、水または塩化カルシウム水溶液を一括して添加して含水物を調製する、含水物調製工程
(C)前記含水物中の焼却飛灰の粒子の表面を摩耗または破損しないように、前記含水物を撹拌し混合して含水混合物を調製する、含水混合物調製工程
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


環境省が発表した資料によれば、平成23年度に我が国で発生した一般廃棄物(ごみと屎尿)は4539万トンで、そのうちの3398万トンが焼却処分されている。そして、焼却灰の発生率は、一般廃棄物中の成分や焼却炉の方式にもよるが、一般に、焼却した量の10%(質量割合)とされている。この割合に従えば、1年間で約300万トンもの焼却灰が発生したことになる。
焼却灰には、焼却炉の底などから排出される主灰と、煤塵として電気集塵機等で集められる飛灰がある。そして、前記焼却灰の発生率(10%)の内、飛灰の発生率は約3%と少ないが、主灰に比べ遥かに多くの重金属やダイオキシン等の有害物質を含むため、飛灰は、重金属のキレート処理等の安定化(不溶化)を行った上で廃棄する必要がある。



そして、焼却飛灰のような飛散しやすい粉体の安定化および減容化方法の一つに、セメントを用いて固化する方法(セメント固化)がある。この方法は、焼却飛灰にセメントと水を加えて撹拌して混合するだけであるから簡便かつ安価である。しかし、焼却飛灰の中でも、特に、流動床炉から排出される焼却飛灰の多くは、金属アルミニウムを多量に含むため、セメントを用いて該焼却飛灰を固化すると、セメントの水和により生成した水酸化カルシウムと金属アルミニウムが反応して水素ガスが発生する。その結果、焼却飛灰固化体は水素ガスにより著しく膨張して崩壊し、安定化および減容化が不十分になる場合がある。また、室内等の閉鎖された空間では、水素ガスによる爆発事故が発生するおそれもある。
そこで、焼却飛灰をセメントで固化する際に、水素ガスの発生を抑制する手段が望まれている。



前記手段として、特許文献1では焼却飛灰の固化体の製造方法が提案されている。具体的には、該方法は、焼却飛灰に水と温水のいずれかを加え、常温~98℃で5~120分間混練することにより、焼却飛灰中のアルミニウム等の両性物質の酸化と膨張性化合物の反応を行った後、セメント等のアルカリ剤を加えて混練し、水熱固化反応により固化体を製造する方法である。しかし、前記方法は、混練を2回に分けて行うほか、アルミニウム等の酸化工程や水熱固化が必要なため、その分手間がかかる。

産業上の利用分野


本発明は、金属アルミニウムを含む焼却飛灰を、セメントで固化してなる焼却飛灰固化体を製造する方法と、焼却飛灰をセメントで固化する際の水素ガスの発生を抑制する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記(A)~(C)工程を経て得た含水混合物を成形して、焼却飛灰固化体を製造する、焼却飛灰固化体の製造方法。
(A)金属アルミニウムを含む焼却飛灰の粒子の表面を摩耗または破損しないように、該焼却飛灰とセメントを混合して粉体混合物を調製する、粉体混合物調製工程
(B)前記粉体混合物に、水または塩化カルシウム水溶液を一括して添加して含水物を調製する、含水物調製工程
(C)前記含水物中の焼却飛灰の粒子の表面を摩耗または破損しないように、前記含水物を撹拌し混合して含水混合物を調製する、含水混合物調製工程

【請求項2】
前記焼却飛灰100質量部に対し、セメントを20~100質量部混合する、請求項1に記載の焼却飛灰固化体の製造方法。

【請求項3】
前記焼却飛灰とセメントの粉体混合物100質量部に対し、水または塩化カルシウム水溶液を20~80質量部添加して混合する、請求項1または2に記載の焼却飛灰固化体の製造方法。

【請求項4】
前記塩化カルシウム水溶液の塩化カルシウムの濃度が、5~20重量%である、請求項1または3に記載の焼却飛灰固化体の製造方法。

【請求項5】
下記(a)~(c)過程を含む、水素ガス発生抑制方法。
(a)金属アルミニウムを含む焼却飛灰の粒子の表面を摩耗または破損しないように、該焼却飛灰とセメントを混合する、第1の混合過程
(b)前記混合して得られた粉体混合物に、水または塩化カルシウム水溶液を一括して添加する、一括添加過程
(c)前記一括して添加して得られた含水物中の焼却飛灰の粒子の表面を、摩耗または破損しないように、前記含水物を撹拌して混合する、第2の混合過程

【請求項6】
前記焼却飛灰100質量部に対し、セメントを20~100質量部混合する、請求項5に記載の水素ガス発生抑制方法。

【請求項7】
前記焼却飛灰とセメントの粉体混合物100質量部に対し、水または塩化カルシウム水溶液を20~80質量部添加して混合する、請求項5または6に記載の水素ガス発生抑制方法。

【請求項8】
前記塩化カルシウム水溶液の塩化カルシウムの濃度が、5~20重量%である、請求項5または7に記載の水素ガス発生抑制方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015084000thum.jpg
出願権利状態 公開


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