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イオン性基を有する含硫黄ポリマー NEW

国内特許コード P170014460
整理番号 H27-016
掲載日 2017年7月19日
出願番号 特願2015-169330
公開番号 特開2016-053159
出願日 平成27年8月28日(2015.8.28)
公開日 平成28年4月14日(2016.4.14)
優先権データ
  • 特願2014-177446 (2014.9.1) JP
発明者
  • 堤 宏守
  • 山吹 一大
  • 板岡 加成恵
  • 小橋 亜依
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 イオン性基を有する含硫黄ポリマー NEW
発明の概要 【課題】充放電容量及びサイクル寿命特性に優れた電池を製造するため、当該電池に正極活物質として利用可能な含硫黄ポリマーを提供すること。
【解決手段】式(I)[式中、Rはイオン性基を表し、R’は水素原子又はC1~C4のアルキル基を表し、nは1~14の整数を表す。]で表されるモノアリル化合物と、分子状硫黄(S)とのラジカル反応により得られる含硫黄ポリマーは、電池の正極活性物質として利用でき、当該電池は充放電容量及びサイクル寿命特性に優れる。
【化1】



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


硫黄は、リチウム二次電池の正極活物質として通常使用されているLiCoOより理論電池容量が大きく、豊富に存在する資源であるため、電池の材料として着目されている。したがって、リチウムやナトリウムを負極とし、硫黄を正極活物質とする二次電池については、多くの報告がある。このうち、ナトリウム-硫黄電池は、実用化されているものの、硫黄正極の活性を高めるために、その作動温度が300℃と高温にする必要があることや、電池デバイスそのものが大きな装置であることから、通常の電池として用いることは困難である。一方、硫黄そのものの反応性を高める工夫として、硫黄粒子を微粉化し、さらにその周囲に炭素などの微細粉末を修飾する方法などが考案されているものの、電池反応の進行に伴い生成する金属硫化物の電解液への溶出、それに伴う電池容量の低下が大きな問題となっている。



そこで金属硫化物の電解液への溶出を抑制された正極活物質として、含硫黄ポリマーを用いることが提案されている。例えば、ビニル化合物と分子状硫黄(S)とのラジカル重合(逆加硫)によって合成された含硫黄ポリマー(非特許文献1)や、エチレンスルフィド及びエポキシ化合物と分子状硫黄(S)のラジカル重合(逆加硫)により作製された硫黄含有高分子材料(特許文献1)が提案されている。さらに、ポリイソプレン中の内部二重結合と硫黄のラジカル反応により加硫したポリイソプレンポリマーや(特許文献2)、ヘキサクロロブタジエン等のハロゲン化不飽和炭化水素と硫黄との反応により調製したポリ硫化カーボン(特許文献3)が報告されている。



また、本願の出願人は、分子状硫黄(S)とモノアリル化合物(1)とを混合して加熱することにより含硫黄ポリマーが得られることをすでに見いだしている(非特許文献2)。



【化1】




(Rは、水素原子又は水酸基を表す。)



上記の特許文献1~3及び非特許文献1及び2に記載された含硫黄ポリマーは、いずれもイオン性基を含んでいない。また、非特許文献2に関して、イオン性基を含むアリル化合物と分子状硫黄(S)とから、ネットワーク構造が形成された、イオン性基を含む含硫黄ポリマーが得られることも示されていない。



また、上記の特許文献1~3及び非特許文献1及び2に記載された含硫黄ポリマーは、それぞれ正極活物質として使用できることは示されているが、具体的な電池に使用した場合の機能性、特に、充放電容量及びサイクル寿命特性(室温で1C充電と1C放電を繰り返したときの容量値の推移)が満足できるものではなく、改良することが求められている。

産業上の利用分野


本発明は、分子状硫黄(S)とイオン性基を有するアリル化合物とを反応させた新規ネットワークポリマーであるイオン性基を有する含硫黄ポリマーに関し、また、前記含硫黄ポリマーを含有する電池材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の式
【化1】


[式中、Sは硫黄原子を表し、Rはイオン性基を表し、R’は水素原子又はC1~C4のアルキル基を表し、nは1~14のいずれかの整数を表す。Xは1以上の正の整数を表し、各単位中のXの数は異なっていても良い]で表される単位を有する含硫黄ポリマー。

【請求項2】
Rで表されるイオン性基が、スルホン酸基、スルホンイミド基、硫酸基、ホスホン酸基、リン酸基、カルボン酸基、アンモニウム基又はそれらの塩である基であることを特徴とする、請求項1に記載の含硫黄ポリマー。

【請求項3】
Rが、スルホン酸ナトリウム塩基又はカルボン酸基であることを特徴とする、請求項2に記載の含硫黄ポリマー。

【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の含硫黄ポリマーを含有する二次電池用正極材料。

【請求項5】
請求項4に記載の二次電池用正極材料からなる二次電池用正極。

【請求項6】
請求項1~3のいずれかに記載の含硫黄ポリマー及び酸性基又は塩基性基を有するポリマーを含むことを特徴とする請求項5に記載の二次電池用正極。

【請求項7】
含硫黄ポリマーにおけるRがカルボン酸基又はその塩である基であり、酸性基又は塩基性基を有するポリマーがポリアリルアミンであることを特徴とする請求項6に記載の二次電池用正極。

【請求項8】
請求項5~7のいずれかに記載の二次電池用正極を使用する二次電池。

【請求項9】
二次電池の負極が、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、及びナトリウムから選ばれるいずれか一つであること特徴とする、請求項8に記載の二次電池。

【請求項10】
式(I)
【化2】


[式中、Rはイオン性基を表し、R’は水素原子又はC1~C4のアルキル基を表し、nは1~14のいずれかの整数を表す。]で表されるモノアリル化合物と、
分子状硫黄(S)を反応させることを特徴とする含硫黄ポリマーの製造方法。

【請求項11】
Rが、スルホン酸基、スルホンイミド基、硫酸基、ホスホン酸基、リン酸基、カルボン酸基、アンモニウム基又はそれらの塩である基であることを特徴とする、請求項10に記載の含硫黄ポリマーの製造方法。

【請求項12】
Rが、スルホン酸ナトリウム塩基又はカルボン酸基であることを特徴とする、請求項11に記載の含硫黄ポリマーの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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