TOP > 国内特許検索 > 低酸素処理により機能賦活した細胞シートの製造方法

低酸素処理により機能賦活した細胞シートの製造方法 UPDATE

国内特許コード P170014463
整理番号 H26-036
掲載日 2017年7月19日
出願番号 特願2016-548900
出願日 平成27年9月16日(2015.9.16)
国際出願番号 JP2015076207
国際公開番号 WO2016043201
国際出願日 平成27年9月16日(2015.9.16)
国際公開日 平成28年3月24日(2016.3.24)
優先権データ
  • 特願2014-188322 (2014.9.16) JP
発明者
  • 濱野 公一
  • 細山 徹
  • 上野 耕司
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 低酸素処理により機能賦活した細胞シートの製造方法 UPDATE
発明の概要 本発明は、生体組織の損傷を治療するために用いる上で、より有効な細胞シートを製造する方法を提供する。特に、心筋梗塞における梗塞心において、該細胞シートを移植することにより、梗塞心の十分な機能改善を実現する細胞シートの製造方法を提供する。
すなわち、本発明は細胞シートを製造する方法であって、培養基材上で細胞を培養し、該細胞由来の細胞シートを形成させる工程、該細胞シートを、所定の温度及び低酸素条件にて、所定の期間培養する工程、該条件にて培養後、該細胞シートを培養基材から剥離する工程からなる方法である。
従来技術、競合技術の概要


高齢化社会を迎え、わが国の心不全患者数は潜在的な患者を含めると約160万人に上り、さらにその中で、心筋梗塞を含む虚血性心疾患患者の占める割合は約半数の80万人に達する(非特許文献1)。
とりわけ心血管の慢性的な梗塞によって引き起こされる陳旧性心筋梗塞は、自覚症状が少なく心筋細胞の壊死と心臓の菲薄化・瘢痕化が広範囲に生じ重篤な心不全(慢性心不全)を導くことから、効果的な治療法の早期確立が望まれる。



細胞移植療法は様々な疾患や組織損傷に対する有効な治療手段として注目されており、動物実験では心筋梗塞に対する治療効果も認められている(非特許文献2)。特に間葉系幹細胞やCardiosphere由来細胞(CDC)は、種々の血管成長因子(VEGFなど)を産生し、移植後に血管新生や心機能回復を誘導できることから、心不全治療における有望な細胞種と考えられている(非特許文献3)。
しかし、こうした移植細胞では、梗塞心に対して生着率が低く、血管成長因子の産生能も十分でない、といった問題点が指摘されており、より高い心筋再生誘導効果を得るには、これらの課題をクリアし、移植細胞の持つ特性を最大限引き出す方法論の確立が必要であった。



近年、移植用の生物材料として、所望の細胞をシート状に培養した細胞シートの開発が進められている。細胞シートは、所望の細胞を大量に、損傷部位に定着させることができ、更には、レシピエント組織の特性に合わせて、適度に組織化させた細胞集団を移植することも可能とする、大変有用な治療用材料である。



該細胞シートは、循環器系外科領域においても、標的部位での細胞生着率を向上させる技術として研究され、特に心臓分野では梗塞心における高い生着性とそれに伴う心筋再生誘導の促進が報告されている(非特許文献4、5)。



しかしながら、通常の培養細胞にかわり、細胞シートを心筋梗塞などの疾患治療に用いたとしても、梗塞心の十分な機能改善を実現するためには、更なる細胞機能の増強が望まれており、具体的には、移植細胞の生存率や血管新生効果の向上が必要である。このように、細胞シートの移植については、これまで様々な報告はあるものの、該細胞シートの機能において、その移植用生物材料としての治療効果をより亢進する条件については、未だ十分には解明されておらず、生体組織の損傷を治療するために用いる上で、より良い細胞シートを製造する方法に関し、改善すべき問題が残されている。

産業上の利用分野


本発明は、低酸素処理により機能賦活した細胞シートの製造方法、および該製造方法によって製造された細胞シートに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(a)~(c)の工程を含む細胞シートを製造する方法。
(a)培養基材上で細胞を培養し、該細胞由来の細胞シートを形成させる工程、
(b)該細胞シートを、所定の温度及び低酸素条件にて、所定の期間培養する工程、
(c)該条件にて培養後、該細胞シートを培養基材から剥離する工程

【請求項2】
前記細胞が、Cardiosphere由来細胞であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記低酸素条件が、酸素濃度0%~8%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記所定の温度が、30℃~36℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
前記培養期間が、12時間~72時間であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の方法により製造した細胞シート。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close