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リパーゼ、ポリヌクレオチド、組換えベクター、形質転換体、リパーゼの製造法、グリセロ脂質を加水分解する方法及びグリセロ脂質の加水分解物を製造する方法 NEW コモンズ

国内特許コード P170014490
掲載日 2017年8月8日
出願番号 特願2015-187519
公開番号 特開2017-060424
出願日 平成27年9月24日(2015.9.24)
公開日 平成29年3月30日(2017.3.30)
発明者
  • 大田 淳平
  • 杉森 大助
出願人
  • 国立大学法人福島大学
発明の名称 リパーゼ、ポリヌクレオチド、組換えベクター、形質転換体、リパーゼの製造法、グリセロ脂質を加水分解する方法及びグリセロ脂質の加水分解物を製造する方法 NEW コモンズ
発明の概要 【課題】pH4からpH11という広い範囲で活性を発揮し、pH10付近のアルカリ性でも十分に活性を示すリパーゼ、同リパーゼをコードするポリヌクレオチド、同ポリヌクレオチドを含む組換えベクター、同組換えベクターが導入された形質転換体、同リパーゼの製造法、グリセロ脂質を加水分解する方法及びグリセロ脂質の加水分解物を製造する方法を提供する。
【解決手段】以下の(1)~(3)の性質を有するリパーゼ:
(1)ガラクトリパーゼ活性及びホスホリパーゼB活性を有する;
(2)分子量が20,000から50,000である;
(3)ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物に由来する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


「リパーゼ」とは、グリセロ脂質を加水分解する酵素の総称である。



「グリセロ脂質」とは、グリセロール骨格を有する脂質をいう。グリセロ脂質としては、グリセロ糖脂質、グリセロリン脂質、中性脂肪が挙げられる。



「グリセロ糖脂質」とは、ジアシルグリセロールのフリーの水酸基に糖鎖が共有結合した化合物をいう。グリセロ糖脂質としては、モノガラクトシルジアシルグリセロール(MGDG)やジガラクトシルジアシルグリセロール(DGDG)等のガラクト脂質が挙げられる。



「グリセロリン脂質」とは、ジアシルグリセロールのフリーの水酸基にリン酸基を介してセリン、コリン、エタノールアミン、イノシトール等が結合している化合物をいう。



グリセロ糖脂質に対してリパーゼ活性を示す酵素を、特に、ガラクトリパーゼともいい、その活性をガラクトリパーゼ活性という。ガラクトリパーゼは、例えば、葉緑体を有するホウレンソウ等の高等植物においてその存在が知られている(非特許文献1)。また、ガラクトリパーゼとしては、アスペルギルス・ジャポニクス(Aspergillus japonicus)由来のガラクトリパーゼ(特許文献1)やクラミドモナス・レインハルティ(Chlamydomonas reinhardtii)由来のガラクトリパーゼ(非特許文献2)、ストレプトマイセス・エスピー(Streptomyces sp.)由来のガラクトリパーゼ(特許文献2)も知られている。



グリセロリン脂質に対してリパーゼ活性を示す酵素を、特にホスホリパーゼともいう。さらに、グリセロリン脂質におけるグリセロール基のsn-1位の脂肪酸エステル結合を加水分解する酵素をホスホリパーゼA1と称し(その活性をホスホリパーゼA1活性という)、グリセロール基のsn-2位の脂肪酸エステル結合を加水分解する酵素をホスホリパーゼA2と称する(その活性をホスホリパーゼA2活性という)。また、ホスホリパーゼA1活性とホスホリパーゼA2活性を併有する酵素をホスホリパーゼBと称する(その活性をホスホリパーゼB活性という)。



しかしながら、公知のガラクトリパーゼには、例えば、その生産量が低く、産業応用するのが困難であるという問題があった。また、公知の酵素はpH 5の弱酸性からpH 9の弱アルカリ性で活性を示すが、pH 9以上では活性が著しく低下する。このため製麺工程(pH 10)などへの応用は期待できない。さらに、特許文献1に記載のガラクトリパーゼはカビ由来であることから、食品分野で利用するためには抗生物質やアレルゲンなどの除去が必要になるため、食品素材の加工に適するとはいえない。また、特許文献1に記載のガラクトリパーゼには、遺伝子組換え法による発現法が確立されていないため、大量製造法がないという欠点もある。さらに、トリグリセリドなどの中性脂質にも作用するため、これがデメリットとなる場合もある。

産業上の利用分野


本発明は、リパーゼ、同リパーゼをコードするポリヌクレオチド、同ポリヌクレオチドを含む組換えベクター、同組換えベクターが導入された形質転換体、同リパーゼの製造法、グリセロ脂質を加水分解する方法及びグリセロ脂質の加水分解物を製造する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(1)~(3)の性質を有するリパーゼ:
(1)ガラクトリパーゼ活性及びホスホリパーゼB活性を有する;
(2)分子量が20,000から50,000である;
(3)ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物に由来する。

【請求項2】
前記ストレプトマイセス(Streptomyces)属が、ストレプトマイセス・サングリエリ(Streptomyces sanglieri)である、請求項1に記載のリパーゼ。

【請求項3】
下記(a)又は(b)に記載のタンパク質である、リパーゼ:
(a)配列番号7に示すアミノ酸配列を含むタンパク質;
(b)配列番号7に示すアミノ酸配列において、1~50個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、または付加を含むアミノ酸配列を含み、且つ、ガラクトリパーゼ活性及びホスホリパーゼB活性を有するタンパク質。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のリパーゼをコードするポリヌクレオチド。

【請求項5】
下記(A)又は(B)に記載のポリヌクレオチド:
(A)配列番号4に示す塩基配列を含むポリヌクレオチド;
(B)配列番号4に示す塩基配列と80%以上の同一性を有する塩基配列を含み、且つ、
ガラクトリパーゼ活性及びホスホリパーゼB活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド。

【請求項6】
請求項4または5に記載のポリヌクレオチドを含む組換えベクター。

【請求項7】
請求項6に記載の組換えベクターを導入した形質転換体。

【請求項8】
請求項7に記載の形質転換体を培地で培養し、請求項1~3のいずれか1項に記載のリパーゼを生成させること、および培養物より前記リパーゼを採取すること、を含む、リパーゼの製造法。

【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載のリパーゼをグリセロ糖脂質及び/又はグリセロリン脂質に作用させることを含む、グリセロ脂質を加水分解する方法。

【請求項10】
請求項1~3のいずれか1項に記載のリパーゼをグリセロ糖脂質及び/又はグリセロリン脂質に作用させることを含む、糖グリセロール、リゾ型糖グリセロール、1-アシルリゾグリセロリン脂質、2-アシルリゾグリセロリン脂質、グリセロール-3-リン酸からなる群より選ばれる1種以上からなるグリセロ脂質の加水分解物を製造する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


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