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グリセロール-3-ホスホエタノールアミン(GPE)に対して加水分解作用を有する酵素及びその製造方法 NEW コモンズ

国内特許コード P170014492
掲載日 2017年8月8日
出願番号 特願2012-267910
公開番号 特開2014-113075
登録番号 特許第6080254号
出願日 平成24年12月7日(2012.12.7)
公開日 平成26年6月26日(2014.6.26)
登録日 平成29年1月27日(2017.1.27)
発明者
  • 杉森 大助
  • 峯田 真吾
出願人
  • 国立大学法人福島大学
発明の名称 グリセロール-3-ホスホエタノールアミン(GPE)に対して加水分解作用を有する酵素及びその製造方法 NEW コモンズ
発明の概要 【課題】特定のグリセロール-3-ホスホジエステルに対して基質特異的に加水分解作用を有する新規な酵素およびその製造方法を提供する。
【解決手段】グリセロール-3-ホスホジエステルに対して基質特異的に加水分解作用を有する酵素であって、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含む酵素。(a)特定のアミノ酸配列を有するポリペプチド。(b)前記アミノ酸配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失および/または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ該加水分解活性を示すポリペプチド。(c)前記アミノ酸配列と少なくとも80%の相同性を有し、かつ該加水分解活性を示すポリペプチド。グリセロール-3-ホスホエタノールアミン(GPE)に対して特異的に酵素活性の高い新規な酵素(GPE-EP)。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、リン脂質、リゾリン脂質およびグリセロール-3-ホスホジエステルに様々な生理作用があることがわかり、これらの化合物とこれらに関連のある酵素が注目されている。グリセロール-3-ホスホジエステルは、ホスホリパーゼA1、A2、Bなどの酵素の作用によって、リン脂質から生成する化合物で、細胞内で代謝に深く関わっていると考えられる。例えば、グリセロール-3-ホスホコリン(以下「GPC」ともいう)は母乳に含まれる安全な成分で、門脈を通過できるため、ホスファチジルコリンに比べて遙かに体内吸収量が高い。また、GPCは中枢作用と末梢作用を有する。中枢作用としては、アルツハイマー型認知症患者の認知機能の改善、学習能力の向上(ラット弁別学習)、及び、ストレスホルモンの分泌を抑制する効果があることがわかっている。末梢作用としては、成長ホルモン分泌促進作用、肝機能障害改善作用、血圧低下作用があることがわかっている。また、GPCはアセチルコリンと同様に血管弛緩作用により、血管を拡張し血圧を下げることがわかっている。さらに、激しい運動後、GPCによって血清コリン濃度減少を抑制することで、競技パフォーマンス低下を改善させる効果が期待できる。また、GPCは、傷害時の修復能向上が期待され、激しい運動により傷ついた筋肉細胞の修復を促進するといった優れた効果を示すことがわかっている(非特許文献1)。また、GPCは、認知症予防などが期待されている(特許文献1)。このように、GPC(グリセロール-3-ホスホコリン)は多くの生理活性を有する物質である。そして、グリセロール-3-ホスホコリンを含め、グリセロール-3-ホスホコリン以外にもグリセロール-3-ホスホジエステルには多くの生理活性があることが予想される。そのようなグリセロール-3-ホスホジエステルの一つとして、グリセロール-3-ホスホエタノールアミン(以下「GPE」ともいう)が挙げられる。

産業上の利用分野


本発明は、グリセロール-3-ホスホジエステルに対して基質特異的に加水分解作用を有する新規な酵素およびその製造方法に関し、詳細には、グリセロール-3-ホスホエタノールアミン(GPE)に対して加水分解作用を有する新規な酵素およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
グリセロール-3-ホスホジエステルに対して基質特異的に加水分解作用を有する酵素であって、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含む、酵素:
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失および/または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ該加水分解活性を示すポリペプチド;または
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有し、かつ該加水分解活性を示すポリペプチド。

【請求項2】
グリセロール-3-ホスホエタノールアミンを基質としたときに、pH8.4で65℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%とした場合に、30℃から70℃の範囲内で40%以上の加水分解活性を示す、請求項1に記載の酵素。

【請求項3】
グリセロール-3-ホスホエタノールアミンを基質としたときに、pH8.4で37℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%とした場合に、pH7.2からpH9.5の範囲内で40%以上の加水分解活性を示す、請求項1又は2に記載の酵素。

【請求項4】
グリセロール-3-ホスホエタノールアミンを基質としたときに、pH8.4で65℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%とした場合に、該条件での加水分解活性が、グリセロール-3-ホスホグリセロールに対して10%以下、グリセロール-3-リン酸、グリセロール-3-ホスホコリン、グリセロール-3-ホスホイノシトール、およびグリセロ-3-ホスホセリンに対してほぼ0%、リゾホスファチジルエタノールアミンに対して40%以下、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルセリンおよびリゾホスファチジルグリセロールに対してほぼ0%、エタノールアミン型リゾプラズマローゲンに対して40%以下、コリン型リゾプラズマローゲンに対してほぼ0%、エタノールアミン型およびコリン型プラズマローゲンに対してほぼ0%、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、およびホスファチジン酸に対してほぼ0%である基質特異性を有する、請求項1から3のいずれかに記載の酵素。

【請求項5】
SDS-PAGEで測定した場合の分子量が60,000~80,000の範囲内である、請求項1から4のいずれかに記載の酵素。

【請求項6】
ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物に由来する、請求項1から5のいずれかに記載の酵素。

【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の酵素をコードする、ポリヌクレオチド。

【請求項8】
以下の(a)または(b)に記載のポリヌクレオチドを含む、請求項7に記載のポリヌクレオチド:
(a)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド;または
(b)配列番号1に記載の塩基配列と少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド。

【請求項9】
ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物に由来する、請求項7または8に記載のポリヌクレオチド。

【請求項10】
グリセロール-3-ホスホジエステルに対して基質特異的に加水分解作用を有する酵素を製造する方法であって、
請求項7から9のいずれかに記載のポリヌクレオチドを有する微生物から該酵素を産生させる工程を含む、酵素の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012267910thum.jpg
出願権利状態 登録


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