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癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制する化合物のスクリーニング方法、スクリーニングキット、該キットに用いるベクター及び形質転換体、並びに分子標的薬の適応患者の選択方法 NEW

国内特許コード P170014496
整理番号 (S2015-0085-N0)
掲載日 2017年8月8日
出願番号 特願2016-555128
出願日 平成27年9月3日(2015.9.3)
国際出願番号 JP2015075127
国際公開番号 WO2016063637
国際出願日 平成27年9月3日(2015.9.3)
国際公開日 平成28年4月28日(2016.4.28)
優先権データ
  • 特願2014-217313 (2014.10.24) JP
発明者
  • 高橋 隆
  • 山口 知也
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制する化合物のスクリーニング方法、スクリーニングキット、該キットに用いるベクター及び形質転換体、並びに分子標的薬の適応患者の選択方法 NEW
発明の概要 癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制でき、様々なRTKの活性を単一の化合物で一網打尽に阻害できる化合物のスクリーニング方法を提供する。
癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制する化合物のスクリーニング方法であって、前記スクリーニング方法が、Cavin-1及びCAV1の結合の抑制を検出できる系に試験化合物を接触させる工程、Cavin-1及びCAV1の結合を抑制する活性を有する化合物を選択する工程、を含むことを特徴とするスクリーニング方法。
従来技術、競合技術の概要


肺癌は、経済的に良く発展した国々における癌による死亡の主たる原因であり、その中でも肺腺癌は最も頻度の高い組織学的サブタイプである。



本発明者らは、肺における分岐形態形成及び生理学的機能に必要な系譜特異的転写因子(lineage-specific transcription factor)であるTTF-1(thyroid transcription factor-1)の持続的な発現と、肺腺癌とは密接に結びついていることを先に報告している(非特許文献1参照)。また、他の3グループも同様の結論、例えば、肺腺癌における局所的なゲノム異常のゲノム規模での探索を通して、TTF-1は系譜生存的癌遺伝子(lineage-survival oncogene)であるということに至っている(非特許文献2~4参照)。TTF-1がサーファクタントタンパク質の産生、並びに正常な成人の肺における生理学的機能に欠かせないことから、TTF-1の系譜特異的生存シグナルに関与する下流分子の同定が、新たな治療方法の開発に必要である。



本発明者らは、このような下流分子の同定を試みた結果、TTF-1により発現が誘導される遺伝子として、ROR1(receptor tyrosine kinase-like orphan receptor 1)遺伝子を同定することに成功している。そして、このROR1遺伝子の発現を抑制することにより、特定の癌細胞の増殖が阻害できることを明らかにしている(特許文献1)。



更に、本発明者らは、ROR1が癌細胞の増殖を抑制する機序のさらなる解明をしたところ、ROR1を標的として、癌細胞のアポトーシスの誘導のみならず、EGFRやMETなどの受容体型チロシンキナーゼ(Receptor Tyrosine Kinase、以下、受容体型チロシンキナーゼのことを「RTK」と記載することがある。)が伝達する癌細胞の生存促進性シグナルの抑制が可能であり、ROR1が、癌細胞の増殖抑制剤の開発の重要な標的となりうることを明らかにしている(特許文献2参照、非特許文献5参照)。

産業上の利用分野


本発明は、癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制する化合物のスクリーニング方法、スクリーニングキット、該キットに用いるベクター及び形質転換体、並びに分子標的薬の適応患者の選択方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制する化合物のスクリーニング方法であって、
前記スクリーニング方法が、
Cavin-1及びCAV1の結合の抑制を検出できる系に試験化合物を接触させる工程、
Cavin-1及びCAV1の結合を抑制する活性を有する化合物を選択する工程、
を含むことを特徴とするスクリーニング方法。

【請求項2】
前記Cavin-1及びCAV1の結合の抑制を検出できる系が、
Cavin-1の機能の抑制を検出できる系であることを特徴とする請求項1に記載のスクリーニング方法。

【請求項3】
前記Cavin-1の機能の抑制を検出できる系が、ROR1とCavin-1との結合の抑制を検出できる系、又はIGF-IRとCavin-1との結合の抑制を検出できる系であることを特徴とする請求項2に記載のスクリーニング方法。

【請求項4】
前記Cavin-1及びCAV1の結合の抑制を検出できる系が、
CAV1の機能の抑制を検出できる系であることを特徴とする請求項1に記載のスクリーニング方法。

【請求項5】
前記CAV1の機能の抑制を検出できる系が、ROR1とCAV1との結合の抑制を検出できる系、又はIGF-IRとCAV1との結合の抑制を検出できる系であることを特徴とする請求項4に記載のスクリーニング方法。

【請求項6】
ヒトROR1の細胞内領域のアミノ酸配列428~937番の内、少なくとも564~746番のアミノ酸領域を含むアミノ酸配列をコードする核酸を挿入した組み換えベクター、及び、
ヒトCavin-1のアミノ酸配列をコードする核酸を挿入した組み換えベクター、
を導入した形質転換体。

【請求項7】
請求項6に記載の形質転換体を含む、ROR1とCavin-1の結合を抑制する化合物のスクリーニングキット。

【請求項8】
ヒトROR1の細胞内領域のアミノ酸配列428~937番の内、少なくとも853~876番のアミノ酸領域を含むアミノ酸配列をコードする核酸を挿入した組み換えベクター、及び、
ヒトCAV1のアミノ酸配列をコードする核酸を挿入した組み換えベクター、
を導入した形質転換体。

【請求項9】
請求項8に記載の形質転換体を含む、ROR1とCAV1の結合を抑制する化合物のスクリーニングキット。

【請求項10】
ヒトROR1の細胞内領域のアミノ酸配列428~937番の内、564~746番のアミノ酸領域を含むアミノ酸配列をコードする核酸及び853~876番のアミノ酸領域を含むアミノ酸配列をコードする核酸、を少なくとも挿入した組み換えベクター、
ヒトCavin-1のアミノ酸配列をコードする核酸を挿入した組み換えベクター、及び、
ヒトCAV1のアミノ酸配列をコードする核酸を挿入した組み換えベクター、
を導入した形質転換体。

【請求項11】
請求項10に記載の形質転換体を含む、ROR1とCavin-1の結合を抑制する化合物及び/又はROR1とCAV1の結合を抑制する化合物のスクリーニングキット。

【請求項12】
ヒトROR1の細胞内領域のアミノ酸配列428~937番の内、564~746番のアミノ酸領域を含むアミノ酸配列をコードする核酸及び/又は853~876番のアミノ酸領域を含むアミノ酸配列をコードする核酸、を少なくとも挿入した組み換えベクター。

【請求項13】
被検体から癌細胞を取得する工程、
前記癌細胞中の、ROR1とCavin-1、ROR1とCAV1、IGF-IRとCavin-1、IGF-IRとCAV1、Cavin-1とCAV1、Cavin-1、又はCAV1から選択される少なくとも1種以上の発現を測定する工程、
を含むことを特徴とする分子標的薬の適応患者の選択方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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