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植物系材料の成形体の作製方法及び該方法により得られる成形体 NEW コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P170014551
整理番号 2008002704 ( H20/08/21 )
掲載日 2017年8月29日
出願番号 特願2008-335354
公開番号 特開2010-155394
登録番号 特許第5327791号
出願日 平成20年12月26日(2008.12.26)
公開日 平成22年7月15日(2010.7.15)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
発明者
  • 杉元 宏行
  • 金山 公三
  • 三木 恒久
  • 松井 和歌子
  • 神代 圭輔
出願人
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 植物系材料の成形体の作製方法及び該方法により得られる成形体 NEW コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】植物系材料の成形体の作製方法及び該方法により得られる成形体を提供する。
【解決手段】凝集エネルギー密度が水と比べて小さく、水素結合能を有する溶媒を含浸させた植物系材料を型内に投入し、常温又は加熱下で加圧を加えることにより、構成細胞の相互位置関係を変化させて変形させ、型内に流動充填させ、圧縮力を加えて圧密成形し、三次元形状の成形体に賦形するとともに、成形時に、植物系材料の被成形体の内部表面を疎水化処理することからなる植物系材料の成形体の作製方法。
【効果】本発明は、植物系材料を高精度に圧密成形することを可能とする高精度圧密成形体の作製方法を提供することができ、また、本発明は、繊維構造を持つ植物系材料に適用した場合、成形過程で繊維がほとんど破壊することがないため、成形体に繊維構造を持たせることが可能である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、木材、及び竹などの植物系の原料を用いた材料が注目されている。その理由は、植物系の原料は、再生産可能な資源であり、埋蔵資源である石油を原料とするプラスチック材料の代替材料としてのニーズが高まっているからである。植物系の原料を用いて、三次元形状の成形体に成形する従来の技術としては、例えば、圧縮木材を成形する方法として、板状の木材を、金型で加圧成形する方法が知られている(特許文献1)。



また、他の先行技術として、例えば、棒状の木材を、金型で加圧成形する方法(特許文献2)や、木質系粉末を原料として用いた方法として、粉末化した木材と、熱硬化性樹脂を混ぜることで、流動性を付与し、これを、金型に流し込むことによって、冷却・固化させる熱硬化性樹脂成形材料の成形方法(特許文献3)、などが提案されている。



しかし、板状の木材、及び棒状の木材を、金型で加圧成形する方法では、植物系原料の木材などの細胞が、加圧により圧縮することを利用しているため、圧縮による変形量に制約があり、任意の形状の成形体への成形が困難である、という問題があった。また、植物系の原料を粉末化した木質系の粉末を原料として用いて、成形体を製造する方法では、木材系原料の粉末化に、多大なエネルギー及び時間がかかる、という問題があった。そこで、本発明者らは、先に、バルクの植物系材料を成形して成形体とする方法を開発した(特許文献4)。



本発明者らの開発した上記特許文献4の手法により、バルク体からの植物系材料の成形が可能になったが、該手法では、成形途中において、水分の蒸発が生じ、流動条件が変化することがある。また、該手法では、例えば、蒸発による水分の変化を抑制するための過剰な水分の投入は、金型内において、パンクなどの内部圧の異常な上昇を引き起こし、成形不良や、金型の破壊を引き起こす可能性がある。更に、ある程度の強度を持った成形体を得るためには、成形に、高温・高圧を必要とし、また、その技術により得られる成形体は、その使用時に吸湿や吸水によって、成形体の形状が崩壊してしまうという問題があり、これらの問題を確実に解決することが求められていた。



【特許文献1】
特開2006-076055号公報
【特許文献2】
特開2004-009567号公報
【特許文献3】
特開2002-146195号公報
【特許文献4】
特開2008-036941号公報

産業上の利用分野


本発明は、植物系材料の成形体の作製方法及び該方法により得られる成形体に関するものであり、更に詳しくは、薬液を注入した植物系材料を、型内に投入し、加圧して変形させ、型内に流動充填させ、圧縮力を加えて圧密成形し、三次元的な形状に賦形する成形体の作製方法及び該方法により得られる成形体に関するものである。本発明は、再生産可能な資源として、その活用が高く期待されている、木材や竹などの植物系材料を、簡便な装置、及び穏やかな処理条件により、三次元形状の成形体に成形する成形体の作製方法及びその製品を提供するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
水を溶媒とし、該溶媒に疎水化処理のための改質物質を溶質として溶かした溶液を含浸させた植物系材料を型内に投入し、常温又は加熱下で加圧を加えることにより、構成細胞の相互位置関係を変化させて変形させ、型内に流動充填させ、圧縮力を加えて圧密成形し、三次元形状の成形体に賦形するとともに、成形時に、植物系材料の被成形体の内部表面を疎水化処理すること、その際に、植物系材料の被成形体の内部表面を、フェノール樹脂、ホルムアルデヒド、無水酢酸のいずれかの疎水化処理のための改質物質で疎水化処理すること、を特徴とする植物系材料の成形体の作製方法。

【請求項2】
成形前の植物系材料を、バルクとして、単一で又は複数に分離して、型内に投入する、請求項1に記載の植物系材料の成形体の作製方法。

【請求項3】
流動後の植物系材料における架橋ないし重縮合反応により、繊維構造を持つ材料の繊維間を接着することにより、得られる成形体の強度の増加を図る、請求項1又は2に記載の植物系材料の成形体の作製方法。

【請求項4】
成形前の植物系材料を投入した型内における材料の配置を調節することにより、成形を容易にするとともに、得られる成形体の繊維配向を制御する、請求項1からのいずれかに記載の植物系材料の成形体の作製方法。

【請求項5】
溶媒に疎水化処理のための改質材を溶質として溶かした溶液を含浸させた植物系材料を、型内に投入し、10MPa~300MPaの圧縮力を加えて圧密成形し、三次元形状の成形体に賦形する、請求項1からのいずれかに記載の植物系材料の成形体の作製方法。

【請求項6】
溶媒に疎水化処理のための改質材を溶質として溶かした溶液を含浸させた植物系材料を、型内に投入し、型内における後方押し出し成形法により成形する、請求項1からのいずれかに記載の植物系材料の成形体の作製方法。

【請求項7】
請求項1に記載の作製方法で作製してなる、水を溶媒とし、該溶媒に疎水化処理のための改質材のフェノール樹脂を溶質として溶かした溶液を含浸させた木材の深底構造を有する圧縮成形体であって、該成形体の内部表面が疎水化処理のための上記改質物質で疎水化処理されていることを特徴とする植物系材料の圧縮成形体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008335354thum.jpg
出願権利状態 登録
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