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酸化物超電導バルクマグネット

国内特許コード P170014570
整理番号 (S2015-0123-N0)
掲載日 2017年9月6日
出願番号 特願2016-559127
出願日 平成27年11月13日(2015.11.13)
国際出願番号 JP2015082044
国際公開番号 WO2016076433
国際出願日 平成27年11月13日(2015.11.13)
国際公開日 平成28年5月19日(2016.5.19)
優先権データ
  • 特願2014-231388 (2014.11.14) JP
  • 特願2015-022384 (2015.2.6) JP
発明者
  • 森田 充
  • 手嶋 英一
  • 三木 基寛
  • 和泉 充
出願人
  • 新日鐵住金株式会社
  • 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 酸化物超電導バルクマグネット
発明の概要 超電導バルク体を複数組み合わせた超電導バルクマグネットにおいて、超電導バルク体の破損を防止し、強磁場を発生できる超電導バルクマグネットを提供する。
単結晶状RE1Ba2Cu3Oy(REはY又は希土類元素から選ばれる1種以上。6.8≦y≦7.1)中にRE2BaCUO5が分散し、上面と下面と側面とを備える超電導バルク体を複数組み合わせた超電導バルクマグネットであって、超電導バルク体とその側面を覆うように配置されたバルク体補強部材とからなるバルク体ユニットが、同一方向を向き、互いに接するように配置されて集合体を形成し、集合体の側面は集合体側面補強部材により覆われ、集合体の上面および下面は集合体上部補強部材および集合体下部補強部材により覆われ、集合体側面補強部材と集合体上部補強部材と集合体下部補強部材とが一体化された構成を有することを特徴とする超電導バルクマグネット。
従来技術、競合技術の概要


単結晶状のREBaCu7-x(REは、希土類元素)相中にREBaCuO相が分散した酸化物超電導材料は、高い臨界電流密度(以下、「J」と示すこともある。)を有するために、磁場中の冷却やパルス着磁により励磁され、強力な磁場を発生できる超電導バルクマグネットとして使用可能である。



超電導バルクマグネットは非常に強力な磁場をコンパクトな空間に発生できるという優れた特長を有するが、コンパクトな空間に非常に強力な磁場を閉じ込めることになるので、酸化物超電導バルク体内部に大きな電磁応力が作用することになる。この電磁応力は、閉じ込められた磁場が広がるように作用するのでフープ応力とも呼ばれる。5~10T級の強磁場の場合には、作用する電磁応力が超電導バルク体自身の材料機械強度を超えることもあり、その結果、酸化物超電導バルク体が破損するおそれがある。酸化物超電導バルク体が破損すると、超電導バルク体は強磁場を発生することができなくなる。



電磁応力による超電導バルク体の破損を防止することができれば、コンパクトで強磁場という超電導バルクマグネットの特長を活かし、船舶用モータや風力発電用発電機、磁気分離などマグネットを利用する応用において、機器の高性能化や機器の小型軽量化に役立つことが期待されている。



電磁応力による酸化物超電導バルク体の破損を防止するために、例えば特許文献1では、円柱状の酸化物超電導バルク体とこれを囲む金属リングとにより構成された超電導バルクマグネットが提案されている。このような構成にすることにより、冷却時に金属リングによる圧縮応力が酸化物超電導バルク体に加わり、その圧縮応力が電磁応力を軽減する効果を有するため、酸化物超電導バルク体の割れを抑制することができる。



また、特許文献2には、超電導バルク体の側面全体を金属リング等で補強し、さらに、超電導バルク体の上下面も補強体で補強された構成を有する超電導バルクマグネットが開示されている。このような構成にすることにより、大きな超電導バルク体の場合でも高磁場を発生させることが可能となっている。



ところで、一般的に、単結晶状の酸化物超電導材料の大きさは小さく、これを加工して得られる超電導バルク体を比較的大面積に磁場を発生させる必要のあるもの(例えば、大型回転機器、大型マグネット等)へ応用することは難しい。したがって、複数個の超電導バルク体を組み合わせて一体とされた超電導バルク体の集合体を用いて、比較的大面積に磁場を発生させる必要がある。



ところが、上記特許文献1および2には、円柱状の1個の酸化物超電導バルク体の破損が防止できることが示されているのみであり、超電導バルク体を複数組み合わせた構成については開示されていない。



超電導バルク体を複数組み合わせた構成に関して、例えば特許文献3の図3には、六角形の超電導バルク体を7個組み合わせて、その周囲に繊維強化樹脂等からなる補強部材を配置し、さらにその外周にステンレスやアルミ等の金属からなる支持部材が配置された超電導磁場発生素子が開示されている。



また、特許文献4には、貫通路を有する超電導バルクマグネットの周囲を高強度材料で覆われたことを特徴とする酸化物超電導バルクマグネットが開示されている。特に、矩形の外周および内周を有する複数のバルク状高温超電導体がそれぞれ矩形の外周支持用高強度材で覆われた超電導バルクマグネットが開示されている。



さらに、特許文献5には、複数の高温超電導体セルを接着剤で接着させて一つにまとめて超電導セル集合体を形成した超電導マグネット装置において、隣接する高温超電導体セル間に絶縁体または高電気抵抗物(ステンレス、銅、ニッケル)を介装した例が開示されている。特に、矩形の高温酸化物超電導バルク体の外周側に補強部材を被覆または被着させた超電導マグネット装置が示されている(特許文献5の明細書段落0009及び図6)。



また、特許文献6には、超電導バルク体を複数個並列に配置した磁極を有する超電導永久磁石装置が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、酸化物超電導バルクマグネットに関する。特に、酸化物超電導バルク体を複数個並列して使用する構造を有する酸化物超電導バルクマグネットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
単結晶状のREBaCu(REはY又は希土類元素から選ばれる1種又は2種以上の元素。6.8≦y≦7.1)中にREBaCuOが分散した組織を有し、上面と下面と側面とを備える柱状の酸化物超電導バルク体を複数個組み合わせてなる酸化物超電導バルクマグネットであって、
前記酸化物超電導バルク体と、前記酸化物超電導バルク体の側面を覆うように配置されたバルク体補強部材と、からなるバルク体ユニットが、同一方向を向き、かつ互いに接するように配置されて集合体を形成し、
前記集合体の側面は、集合体側面補強部材により覆われており、
前記集合体の上面および下面は、それぞれ、集合体上部補強部材および集合体下部補強部材により覆われており、
前記集合体側面補強部材と前記集合体上部補強部材と前記集合体下部補強部材とが一体化された構成を有することを特徴とする酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項2】
前記バルク体補強部材は、肉厚が5.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項3】
前記集合体上部補強部材を構成する材質と、前記集合体下部補強部材を構成する材質とが異なり、前記集合体上部補強部材は前記集合体下部補強部材よりも300Kにおける降伏強度が高く、前記集合体下部補強部材は前記集合体上部補強部材よりも熱伝導率が高いことを特徴とする請求項1または2に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項4】
前記集合体上部補強部材を構成する材質が非磁性であり、かつ、300Kにおける降伏強度が200MPa以上であり、
前記集合体下部補強部材を構成する材質の熱伝導率が50W/m・K以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項5】
前記集合体側面補強部材の高さは、前記集合体の高さ以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項6】
前記集合体側面補強部材と、前記集合体上部補強部材または前記集合体下部補強部材と、が一体構造であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項7】
前記集合体側面補強部材と前記集合体上部補強部材と前記集合体下部補強部材とが、固定手段により一体化されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項8】
前記バルク体ユニットを、同一方向を向きかつ互いに接するように配置することにより、前記集合体内部に生じた空間を通じて、前記集合体上部補強部材と前記集合体下部補強部材とが一体化されていることを特徴とする請求項7に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項9】
前記酸化物超電導バルク体には、上面および下面を貫通する貫通孔が形成されており、
前記貫通孔を通じて、前記集合体上部補強部材と前記集合体下部補強部材とが一体化されていることを特徴とする請求項7または8に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項10】
前記酸化物超電導バルク体は、平面視形状が多角形であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項11】
前記酸化物超電導バルク体は、平面視形状が、多角形の頂点が丸み加工された形状であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項12】
前記酸化物超電導バルク体は、前記多角形が四角形、六角形、又は、八角形であることを特徴とする請求項10または11に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項13】
前記酸化物超電導バルク体は、平面視形状が円であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。

【請求項14】
前記酸化物超電導バルク体は、平面視形状が、対向する一対の平行な直線と、対向する一対の曲線と、が接続されたレーストラック形状であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の酸化物超電導バルクマグネット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016559127thum.jpg
出願権利状態 公開


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