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流れパターンの正規表現作成方法、正規表現作成装置、および、コンピュータが実行可能なプログラム NEW

国内特許コード P170014589
整理番号 AF16P009
掲載日 2017年9月14日
出願番号 特願2016-557834
出願日 平成27年11月6日(2015.11.6)
国際出願番号 JP2015081402
国際公開番号 WO2016072515
国際出願日 平成27年11月6日(2015.11.6)
国際公開日 平成28年5月12日(2016.5.12)
優先権データ
  • 特願2014-226532 (2014.11.6) JP
発明者
  • 坂上 貴之
  • 横山 知郎
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 流れパターンの正規表現作成方法、正規表現作成装置、および、コンピュータが実行可能なプログラム NEW
発明の概要 流れパターンと1対1に対応させることが可能な新たな表現方法を提供することが可能な流れパターンの正規表現作成方法、正規表現作成装置、および、プログラムを提供することを目的とする。位相幾何学的にN(但し、Nは1以上の整数)個の穴を有する多重連結外部領域における流れパターンの正規表現を作成する正規表現作成方法であって、前記流れパターンに1対1に対応するグラフ表現を作成するグラフ表現作成工程と、前記グラフ表現作成工程で作成されたグラフ表現から正規表現を作成する正規表現作成工程と、を備えている。
従来技術、競合技術の概要


従来、気流や水流などの流れ場における最適な構造物の設計を行うために、風洞実験のほか、大規模な数値計算による流体シミュレーションが用いられている。



例えば、焼きなまし法(Simulated Annealing法)や遺伝的アルゴリズム法等を用いて構造物の設計変数を変化させながら、当該構造物に対する流体シミュレーションを繰り返し行う最適化技術が開発されている。



また、近年、流体等の数理モデルを構築して、流れのパターンのトポロジーを数理的に扱うことのできるアルゴリズムやプログラムが開発されている。



しかしながら、従来の構造物設計の最適化手法においては、繰り返し行われる大規模計算により計算時間と設計コストの増大化を招くので、それらの制約上、探索範囲を限定せざるを得ず、導き出される最適な構造物が局所最適なものである可能性を排除できないという問題点を有していた。すなわち、探索範囲をどこにするのかは、技術者の経験と直感に頼らざるを得ず、どこに探索範囲を設定したかによって、導き出される構造物の最適化結果が左右されるという問題があった。



これに対して、本願出願人は、特許文献1の「流れパターンの語表現方法、語表現装置、および、プログラム(以下、「語表現理論」とも称する)」では、数値計算や実験で得られた流れに対して、この文字列を付与し、そこに現れる流れの定量的な特徴(例えば揚抗比)を定性的な部分文字列として表現する語表現理論を提案した。これにより、流れ場における構造物設計を行うにあたって、構造物に対して採り得る流れパターンを経験や直感に頼ることなく容易に扱うことが可能となった。

産業上の利用分野


本発明は、流れパターンの正規表現作成方法、正規表現作成装置、および、コンピュータが実行可能なプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
位相幾何学的にN(但し、Nは1以上の整数)個の穴を有する多重連結外部領域における流れパターンの正規表現を作成する正規表現作成方法であって、
前記流れパターンに1対1に対応するグラフ表現を作成するグラフ表現作成工程と、
前記グラフ表現作成工程で作成されたグラフ表現から正規表現を作成する正規表現作成工程と、
を含む流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項2】
前記グラフ表現は、前記流れパターンで規定される構造安定なハミルトンベクトル場Hに対して、固有のルート付き、ラベル付き、及び向き有りのツリーT=(V,E)を割り当て(但し、Vは頂点と呼ばれる点の集合、Eは、頂点の間を結ぶエッジの集合である)、平面グラフとして可視化したものであることを特徴とする請求項1に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項3】
前記グラフ表現は、親の頂点をv、その子の頂点をw,親の頂点vに割り当てられたラベルをl(v)、子の頂点wに割り当てられたラベルをl(w),vの子頂点集合Γ(v)とした場合、vの子頂点集合Γ(v)を所定の順序関係のルールに従って並び替え、w∈Γ(v)について、l(v)からl(w)への矢印を左から右に並べて描画したものを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項4】
前記流れパターンは、
(1)一つの穴を有する単連結外部領域において位相幾何学的に採り得る2種類の流れパターンのうちの、吸い込み湧き出し対をもち、二つのss-∂-saddle connectionをもつパターンI、
(2)前記一つの穴を有する単連結外部領域において位相幾何学的に採り得る2種類の流れパターンのうちの、吸い込み湧き出し対をもち、一つのsaddle point、それを結ぶhomoclinic saddle connectionと二つのss-saddle connectionをもつパターンII、
(3)二つの穴を有する二重連結外部領域において吸い込み湧き出し対を持たないパターンO、
からなるパターン語の1又は複数で規定されることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項5】
前記グラフ作成工程は、
前記流れパターンが吸い込み湧き出し対を有する場合は、前記流れパターンを、前記吸い込み湧き出し対に最も近い反時計回りのss-orbitを含む領域が一番外側領域になるように変換し、
前記変換した流れパターンの(ss-)saddle connection diagramに現れる軌道を領域全体から抽出し、
領域全体から(ss-)saddle connection diagramに現れる軌道をすべて除外して得られる連結成分に頂点を設定し、一番外側にある連結成分をルートとし、
カレント成分をルートに設定し、
前記カレント成分と互いに境界を接するような連結成分をカレント成分の子として、境界にあたる軌道に応じてラベルを割り当て,当該ラベルを所定の順序関係に従って並べ、
前記カレント成分の子をカレント成分に設定して、子がなくなるまで繰り返すこと、
を含むことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項6】
前記流れパターンは、前記パターン語の1又は複数から開始し、流れパターンに一つの穴を加える場合に位相幾何学的に採り得る5種類の操作を規定した操作語のうちのいずれか一語を付与する操作を、穴の数がN個となるまで繰り返して作成された流れパターン図であることを特徴とする請求項5に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項7】
さらに、前記正規表現作成工程で作成された正規表現を語表現に変換する語表現変換工程と、
を含むことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1つに記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項8】
前記語表現変換工程では、ルートつき,ラベル付き,及び方向つきのツリーに対応する正規表現のうちの基本タイプの正規表現に前方置換を施すことが可能な許容正規表現を前記語表現に変換することを特徴とする請求項7に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項9】
前記語表現は、一つの穴を有する単連結外部領域において位相幾何学的に採り得る2種類の流れパターンに加えて、二つの穴を有する二重連結外部領域において吸い込み湧き出し対を持たないパターンを追加した、合計3種類の流れパターンを規定するパターン語に対して、前記流れパターンに一つの穴を加える場合に位相幾何学的に採り得る5種類の操作を規定した操作語のうちのいずれか一語を、追加された穴の数だけ付与することにより形成された記号語であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項10】
さらに、流体中の物体に対して設計パラメータの候補を選択する場合に、前記設計パラメータの上限及び下限を設定し、当該設計パラメータの上限と下限で規定されるパラメータ領域から複数のパラメータを選択し、選択した複数のパラメータに対して、それぞれ流れの実験及び/又は数値計算を行い、実験及び/又は数値計算の結果に対して、前記語表現及び/又は前記正規表現を割り当て、割り当てた前記語表現及び/又は前記正規表現のうち、最適状態を示す前記語表現及び/又は前記正規表現を有する設計パラメータを、前記設計パラメータの候補として選択する設計パラメータ選択工程を含むことを特徴とする請求項1~請求項9のいずれか1つに記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項11】
前記設計パラメータ選択工程は、さらに、前記選択した設計パラメータを使用して最適化設計を行う工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項12】
さらに、流体中の物体に対して最適な設計パラメータを選択する場合に、現在の流れパターンの前記正規表現から目的とする流れパターンの前記正規表現へ遷移するように設計パラメータを変更し、当該目的とする流れパターンの前記正規表現となる設計パラメータを選択する第2の設計パラメータ選択工程を含むことを特徴とする請求項1~請求項9のいずれか1つに記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項13】
前記第2の設計パラメータ選択工程では、前記現在の流れパターンの前記正規表現及び語表現から目的とする流れパターンの前記正規表現及び語表現へ遷移するように設計パラメータを変更し、当該目的とする流れパターンの前記正規表現及び語表現となる設計パラメータを選択することを特徴とする請求項12に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項14】
前記第2の設計パラメータ選択工程は、
前記現在の流れパターンの前記正規表現及び語表現から前記目的とする流れパターンの正規表現及び語表現へ遷移するための1又は複数の経路を取得し、
前記取得した1又は複数の経路のうち、設計パラメータを変更して前記現在の流れパターンから遷移可能な経路を選択し、
前記選択した経路に対して、前記変更した設計パラメータを中心にして設計パラメータを変更し、前記目的とする流れパターンの前記正規表現及び語表現となる設計パラメータを選択することを特徴とする請求項13に記載の流れパターンの正規表現作成方法。

【請求項15】
位相幾何学的にN(但し、Nは1以上の整数)個の穴を有する多重連結外部領域における流れパターンの正規表現を作成する正規表現作成装置であって、
前記流れパターンに1対1に対応するグラフ表現を作成するグラフ表現作成手段と、
前記グラフ表現作成工程で作成されたグラフ表現から正規表現を作成する正規表現作成手段と、
を備えたことを特徴とする流れパターンの正規表現作成装置。

【請求項16】
位相幾何学的にN(但し、Nは1以上の整数)個の穴を有する多重連結外部領域における流れパターンの正規表現を作成する正規表現作成装置に搭載されるプログラムであって、
前記流れパターンに1対1に対応するグラフ表現を作成するグラフ表現作成工程と、
前記グラフ表現作成工程で作成されたグラフ表現から正規表現を作成する正規表現作成工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータが実行可能なプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 5L049DD06
画像

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出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索 領域
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