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接合構造体及び接合方法

国内特許コード P170014612
整理番号 S2016-0456-N0
掲載日 2017年10月4日
出願番号 特願2016-040414
公開番号 特開2017-155151
出願日 平成28年3月2日(2016.3.2)
公開日 平成29年9月7日(2017.9.7)
発明者
  • 網代 広治
  • ▲カン▼ 凱
  • 藤城 真也
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 接合構造体及び接合方法
発明の概要 【課題】 生体適合性及び生体内分解吸収性を有する部材の特性を阻害することなく、該部材を接合する。
【解決手段】本発明に係る接合構造体は、接合面においてポリL-乳酸が付着している第1部材と、前記第1部材の接合面に接合される接合面においてポリD-乳酸が付着している第2部材とを備え、前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面の間に、前記ポリL-乳酸と前記ポリD-乳酸により形成されたステレオコンプレックス構造を有する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


部材同士を接合したり、欠損した部材を修復したりする方法の一つに接着剤を用いる方法がある。接着剤には、セメント等の無機系接着剤、天然樹脂・合成樹脂等の樹脂を材料とする有機系接着剤等の種類があり、接着しようとする部材(被着材)の材質や接着力に応じたものが採用される。ところが、一般的に、被着材と接着剤とは異なる材料からなる場合が多く、被着材の用途によっては接着剤を用いることができない。



例えば、骨折した箇所を固定するために用いられるボルトやピン、プレート等の骨治療用具のように、生体内に長期間留置される部材の場合、生体適合性を有する材料が用いられる。また、近年では、生体適合性に加えて生体内分解吸収性を有する例えばポリL-乳酸のような材料を用いることにより、治療後に生体内から取り出す必要のない骨治療用具等も開発されている(特許文献1)。

産業上の利用分野


本発明は、部材と部材を接合するために用いられる接合方法及び部材と部材の接合構造体に関し、特には、生体適合性や生体内分解吸収性を有する部材の接合に用いられる接合方法及びそのような部材の接合構造体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
a)接合面においてポリL-乳酸が付着している第1部材と、
b)前記第1部材の接合面に接合される接合面においてポリD-乳酸が付着している第2部材とを備え、
前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面の間に、前記ポリL-乳酸と前記ポリD-乳酸により形成されたステレオコンプレックス構造を有することを特徴とする接合構造体。

【請求項2】
前記第1ポリマーの接合面及び前記第2ポリマーの接合面に、前記ポリL-乳酸及び前記ポリD-乳酸がそれぞれ側鎖として結合していることを特徴とする請求項1に記載の接合構造体。

【請求項3】
前記第1ポリマーの接合面及び前記第2ポリマーの接合面に、前記ポリL-乳酸及び前記ポリD-乳酸が、それぞれ物理吸着していることを特徴とする請求項1に記載の接合構造体。

【請求項4】
前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面との間に導入される、ポリ乳酸が溶解可能な溶媒から成る接合補助剤を更に備えることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の接合構造体。

【請求項5】
前記接合補助剤が、表面にポリL-乳酸が側鎖として結合している第1ナノ粒子と、表面にポリD-乳酸が側鎖として結合している第2ナノ粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載の接合構造体。

【請求項6】
a)接合面においてポリ乳酸の一方の鏡像異性体が付着している第1部材と、
b)前記第1部材の接合面に接合される接合面においてポリ乳酸の一方の鏡像異性体が付着している第2部材と、
c)前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面との間に導入される、ポリ乳酸の他方の鏡像異性体が側鎖として表面に結合しているナノ粒子を含む、ポリ乳酸が溶解可能な溶媒から成る接合補助剤と
を備えることを特徴とする接合構造体。

【請求項7】
前記第1部材の接合面及び前記第2部材の接合面に、前記ポリ乳酸の一方の鏡像異性体が側鎖として結合していることを特徴とする請求項6に記載の接合構造体。

【請求項8】
前記第1部材の接合面及び前記第2部材の接合面に、前記ポリ乳酸の一方の鏡像異性体が物理吸着していることを特徴とする請求項6に記載の接合構造体。

【請求項9】
前記ナノ粒子が金属ナノ粒子であることを特徴とする請求項5~8のいずれかに記載の接合構造体。

【請求項10】
前記金属ナノ粒子が、直径が10nm~100nmの金ナノ粒子であることを特徴とする請求項9に記載の接合構造体。

【請求項11】
前記接合補助剤の溶媒が、水、ジメチルカーボネート、ジメチルコハク酸、ジメチルマレイン酸、ジメチルアジピン酸、及びジメチルグルタル酸から選ばれる1種又は複数種から成ることを特徴とする請求項4~10のいずれかに記載の接合構造体。

【請求項12】
前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方が、ポリマーから構成されていることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の接合構造体。

【請求項13】
a)第1部材の表面に位置する接合面に、ポリL-乳酸を側鎖として結合させ、
b)第2部材の表面に位置する接合面に、ポリD-乳酸を側鎖として結合させ、
c)前記ポリL-乳酸の側鎖と前記ポリD-乳酸の側鎖との間でステレオコンプレックス構造を形成させることにより、前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面を接合する接合方法。

【請求項14】
a)第1部材の表面に位置する接合面に、ポリL-乳酸を含む溶液をディップコートすることにより該ポリL-乳酸を前記接合面に物理吸着させ、
b)第2部材の表面に位置する接合面に、ポリD-乳酸を含む溶液をディップコートすることにより該ポリD-乳酸を前記接合面に物理吸着させ、
c)前記ポリL-乳酸と前記ポリD-乳酸との間でステレオコンプレックス構造を形成させることにより、前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面を接合する接合方法。

【請求項15】
前記第1部材の接合面と、前記第2部材の接合面との間に、ポリ乳酸が溶解可能な溶媒から成る接合補助剤を導入することを特徴とする請求項13又は14に記載の接合方法。

【請求項16】
前記接合補助剤が、表面にポリL-乳酸が側鎖として結合している第1ナノ粒子と、表面にポリD-乳酸が側鎖として結合している第2ナノ粒子とを含むことを特徴とする請求項15に記載の接合方法。

【請求項17】
a)第1部材の表面に位置する接合面に、ポリ乳酸の一方の鏡像異性体を側鎖として結合させ、
b)第2部材の表面に位置する接合面に、ポリ乳酸の一方の鏡像異性体を側鎖として結合させ、
c)前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面を対向させ、これら接合面の間に、ポリ乳酸の他方の鏡像異性体が側鎖として表面に結合しているナノ粒子を含む、ポリ乳酸が溶解可能な溶媒から成る接合補助剤を導入し、前記第1部材の接合面に結合している側鎖及び前記第2部材の接合面に結合している側鎖と、前記ナノ粒子の表面に結合している側鎖との間でステレオコンプレックス構造を形成させることにより、前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面を接合する接合方法。

【請求項18】
a)第1部材の表面に位置する接合面に、ポリ乳酸の一方の鏡像異性体を含む溶液をディップコートすることにより該ポリ乳酸を前記接合面に物理吸着させ、
b)第2部材の表面に位置する接合面に、ポリ乳酸の一方の鏡像異性体を含む溶液をディップコートすることにより該ポリ乳酸を前記接合面に物理吸着させ、
c)前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面を対向させ、これら接合面の間に、ポリ乳酸の他方の鏡像異性体が側鎖として表面に結合しているナノ粒子を含む、ポリ乳酸が溶解可能な溶媒から成る接合補助剤を導入し、前記第1部材の接合面に物理吸着しているポリ乳酸及び前記第2部材の接合面に物理吸着しているポリ乳酸と、前記ナノ粒子の表面に結合しているポリ乳酸の側鎖との間でステレオコンプレックス構造を形成させることにより、前記第1部材の接合面と前記第2部材の接合面を接合する接合方法。

【請求項19】
前記ナノ粒子が金属ナノ粒子であることを特徴とする請求項16~18のいずれかに記載の接合方法。

【請求項20】
前記金属ナノ粒子が、直径が10nm~100nmの金ナノ粒子であることを特徴とする請求項19に記載の接合方法。

【請求項21】
前記接合補助剤の溶媒が、水、ジメチルカーボネート、ジメチルコハク酸、ジメチルマレイン酸、ジメチルアジピン酸、及びジメチルグルタル酸から選ばれる1種又は複数種から成ることを特徴とする請求項15~20のいずれかに記載の接合方法。

【請求項22】
前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方が、ポリマーから構成されていることを特徴とする請求項13~21のいずれかに記載の接合構造体。

【請求項23】
表面にポリ乳酸の一方の鏡像異性体が側鎖として結合している部材を内部に含む、
ポリ乳酸の他方の鏡像異性体を主成分とする樹脂成形品。

【請求項24】
前記部材が、ナノ粒子であることを特徴とする、請求項23に記載の樹脂成形品。

【請求項25】
前記ナノ粒子が金属ナノ粒子であることを特徴とする、請求項24に記載の樹脂成形品。

【請求項26】
前記金属ナノ粒子が、直径が10nm~100nmの金ナノ粒子であることを特徴とする請求項25に記載の樹脂成形品。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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