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トレーニングに好適なランニング強度の推定方法、およびランニング支援装置 NEW コモンズ

国内特許コード P170014630
整理番号 DP1658-B
掲載日 2017年10月24日
出願番号 特願2016-547403
出願日 平成27年9月2日(2015.9.2)
国際出願番号 JP2015074990
国際公開番号 WO2016039241
国際出願日 平成27年9月2日(2015.9.2)
国際公開日 平成28年3月17日(2016.3.17)
優先権データ
  • 特願2014-183859 (2014.9.10) JP
発明者
  • 石井 好二郎
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 トレーニングに好適なランニング強度の推定方法、およびランニング支援装置 NEW コモンズ
発明の概要 本発明は、採血を行うことなくトレーニングに好適なランニング強度を推定する推定方法、および採血を行うことなくトレーニングに好適なランニング強度でのランニングを支援するランニング支援装置を提供することを課題とする。
本発明に係る推定方法は、互いにランニング速度の異なる複数回のランニングを行って測定したストライドおよび心拍数に基づいて、心拍数が最大心拍数となるときのストライドである第2最大ストライドを求め、この第2最大ストライドと予め定められた割合(一例として、第1準備ステップS1A~第5準備ステップS5Aで求めた割合)との積を乳酸性作業閾値でランニングを行った場合のストライドである推定LTストライドと推定する(第1推定ステップS1B~第4推定ステップS4B)。
従来技術、競合技術の概要


日本では、健康志向の高まりとともにランニング愛好者(以下、単に「ランナー」という)が年々増加している。そして、ランナーの中には、本格的にフルマラソンに挑戦する者も多々存在し、日本陸連公認のマラソン大会における完走者の数は、2004年度から2009年度までの間に約2倍になったと言われている。このランニングブームとも呼べる現象は、今後、ますます拡大していくと予想される。



ところで、マラソンの記録(パフォーマンス)を向上させるためには、最大酸素摂取量(VO2max)を向上させればよいことが知られており、このためには、乳酸性作業閾値に等しいランニング強度、または乳酸性作業閾値を超えるランニング強度でトレーニングを行うことが効果的であるとされている(例えば、非特許文献1参照)。図18に示すように、ランニング強度を増加させていくと、乳酸の生産に対して酸化が追い付かなくなり、血液中の乳酸濃度(以下、「乳酸値」という)が急激に増加する。この急激な増加が観測されたとき、すなわち、直線C1と直線C2が交わったときのランニング強度を乳酸性作業閾値という。



一方で、乳酸性作業閾値を超えるランニング強度でのトレーニングは、心臓に過度の負担をかけることになる。このため、マラソンの記録を向上させるためには、乳酸性作業閾値に等しいランニング強度でトレーニングを行うことが望ましい。乳酸性作業閾値に等しいランニング強度でのトレーニングには、脂質と糖質をバランスよく消費することができるという利点もある。



なお、乳酸性作業閾値は、Lactate Thresholdの頭文字をとって「LT」と呼ばれることが多い。以下、本明細書では、乳酸性作業閾値をLTと呼ぶこととする。

産業上の利用分野


本発明は、トレーニングに好適なランニング強度の推定方法、およびトレーニングに好適なランニング強度でのランニングを支援するランニング支援装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ランナーの年齢の入力を受け付ける入力部と、
前記ランナーのランニング中の位置を測定する位置測定部と、
前記位置測定部によって測定された前記位置の変化に基づいて前記ランナーのストライドを求めるストライド算出部と、
前記ランナーのランニング中または直後の心拍数を測定する心拍数測定部と、
前記入力部から入力された前記年齢と、年齢と最大心拍数との関係を示す関係式と、前記ストライド算出部によって求められた前記ストライドと、前記心拍数測定部によって測定された前記心拍数と、予め定められた割合とを格納した記憶部と、
前記記憶部を参照しながら、前記ランナーの現在のストライドと前記ランナーが乳酸性作業閾値でランニングを行った場合のストライドであるLTストライドとの一致の程度を求める演算部と、
前記演算部によって求められた前記一致の程度を前記ランナーに通知する通知部と、
を備え、
前記演算部は、前記ランナーが事前準備として互いに異なるランニング速度で複数回のランニングを行ったときの前記ストライドおよび前記心拍数から回帰線を作成するとともに、前記年齢および前記関係式から求めた前記最大心拍数に対応する最大ストライドを前記回帰線に基づいて求めておき、
さらに、前記演算部は、前記ランナーがトレーニングとしてのランニングを行っているときに、事前に求めておいた前記最大ストライドと前記記憶部に格納された前記割合との積により前記LTストライドを推定し、前記LTストライドと前記現在のストライドとをリアルタイムに比較する
ことを特徴とするランニング支援装置。

【請求項2】
前記割合が、以下の第1~第5準備ステップを実行することにより実験的に求められたものであることを特徴とする請求項1に記載のランニング支援装置。
(1)被験者に、互いにランニング速度の異なる複数回のランニングを行わせ、各ランニング中のストライドと各ランニング中または直後の心拍数および乳酸値とを測定する第1準備ステップ。
(2)第1準備ステップで測定した前記心拍数および前記乳酸値に基づいて、前記被験者が前記乳酸性作業閾値でランニングを行った場合の心拍数である実LT心拍数を算出する第2準備ステップ。
(3)第1準備ステップで測定した前記ストライドおよび前記心拍数の関係を示す回帰線を作成する第3準備ステップ。
(4)前記被験者の年齢から求めた被験者最大心拍数に対応したストライドである被験者最大ストライドを第3準備ステップで作成した前記回帰線に基づいて求める第4準備ステップ。
(5)前記実LT心拍数に対応したストライドである被験者LTストライドを第3準備ステップで作成した前記回帰線に基づいて求めるとともに、前記割合を、計算式“前記被験者LTストライド/前記被験者最大ストライド”で求める第5準備ステップ。

【請求項3】
前記記憶部に格納された前記割合が、複数の被験者に対して第1~第5準備ステップを実行することにより求められた複数の割合に基づいて算出された算出値であることを特徴とする請求項2に記載のランニング支援装置。

【請求項4】
前記算出値が、前記複数の割合の全部または一部の平均値であることを特徴とする請求項3に記載のランニング支援装置。

【請求項5】
前記算出値が、75.99%~93.77%の範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載のランニング支援装置。

【請求項6】
前記位置測定部が、GPS受信機であることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のランニング支援装置。

【請求項7】
前記通知部が、前記一致の程度に応じて、前記ランナーが知覚し得る光、音、振動、またはこれらの2つ以上の組み合わせを変化させる装置であることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のランニング支援装置。

【請求項8】
前記ランナーの体に装着可能であることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のランニング支援装置。

【請求項9】
腕時計の形状を有することを特徴とする請求項8に記載のランニング支援装置。

【請求項10】
ランナーに、互いにランニング速度の異なる複数回のランニングを行わせ、各ランニング中のストライドと各ランニング中または直後の心拍数とを測定する第1推定ステップと、
第1推定ステップで測定した前記ストライドおよび前記心拍数の関係を示す回帰線を作成する第2推定ステップと、
前記ランナーの年齢から該ランナーの最大心拍数を求めるとともに、前記最大心拍数に対応したストライドである最大ストライドを前記回帰線に基づいて求める第3推定ステップと、
第3推定ステップで求めた前記最大ストライドと予め定められた割合との積を、前記ランナーが乳酸性作業閾値でランニングを行った場合のストライドである推定LTストライドと推定する第4推定ステップと、
を含む推定ステップを実行することを特徴とする、トレーニングに好適なランニング強度の推定方法。

【請求項11】
前記割合が、以下の第1~第5準備ステップを含む準備ステップを実行することにより実験的に求められたものであることを特徴とする請求項10に記載の推定方法。
(1)被験者に、互いにランニング速度の異なる複数回のランニングを行わせ、各ランニング中のストライドと各ランニング中または直後の心拍数および乳酸値とを測定する第1準備ステップ。
(2)第1準備ステップで測定した前記心拍数および前記乳酸値に基づいて、前記被験者が前記乳酸性作業閾値でランニングを行った場合の心拍数である実LT心拍数を算出する第2準備ステップ。
(3)第1準備ステップで測定した前記ストライドおよび前記心拍数の関係を示す回帰線を作成する第3準備ステップ。
(4)前記被験者の年齢から求めた被験者最大心拍数に対応したストライドである被験者最大ストライドを第3準備ステップで作成した前記回帰線に基づいて求める第4準備ステップ。
(5)前記実LT心拍数に対応したストライドである被験者LTストライドを第3準備ステップで作成した前記回帰線に基づいて求めるとともに、前記割合を、計算式“前記被験者LTストライド/前記被験者最大ストライド”で求める第5準備ステップ。

【請求項12】
前記推定ステップが、
第1推定ステップにおける各ランニングのランニング速度および第1推定ステップで測定した前記ストライドの関係を示す回帰線を作成する第5推定ステップと、
前記推定LTストライドに対応するランニング速度を第5推定ステップで作成した前記回帰線に基づいて求めるとともに、求めたランニング速度を推定LTランニング速度とする第6推定ステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の推定方法。

【請求項13】
第4推定ステップにおいて使用する前記割合が、複数の被験者に対して第1~第5準備ステップを実行することにより求めた複数の割合に基づいて算出された算出値であることを特徴とする請求項11に記載の推定方法。

【請求項14】
前記算出値が、前記複数の割合の全部または一部の平均値であることを特徴とする請求項13に記載の推定方法。

【請求項15】
前記算出値が、75.99%~93.77%の範囲内にあることを特徴とする請求項14に記載の推定方法。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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