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フェムト秒レーザー照射による量子ドット素子の作成方法 実績あり

国内特許コード P03P000843
整理番号 E060P15
掲載日 2003年7月10日
出願番号 特願2001-248433
公開番号 特開2003-057422
登録番号 特許第4132750号
出願日 平成13年8月17日(2001.8.17)
公開日 平成15年2月26日(2003.2.26)
登録日 平成20年6月6日(2008.6.6)
発明者
  • 細野 秀雄
  • 河村 賢一
  • 平野 正浩
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 フェムト秒レーザー照射による量子ドット素子の作成方法 実績あり
発明の概要 リソグラフィー法による量子ワイヤーまたは量子ドットの作成法は、プロセスが複雑であり、さらに微細構造の特性がエッチングに支配されるため、微細構造の最小寸法、形状、材料の種類などに制約がある。また、結晶膜成長プロセスでの島状成長を利用した方法は、ドットの周期性の制御、材料の組み合わせに制約がある。さらに、レーザー光干渉露光法では、二次元周期構造の実現が困難であり、またナノスケール微細加工が実現されていなかった。本発明は、互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを、基材に照射することにより、最小平均寸法5~200nmを有する周期微細構造を基材中に作成することを特徴とするフェムト秒レーザー照射による一次元及び/または二次元周期微細構造の作成方法である。
従来技術、競合技術の概要
レーザー光の干渉を利用して、一次元の周期性を有するホログラフィック回折格子の作成法は、従来から良く知られた技術である。こうしたレーザー露光により作成された回折格子は、分光器用回折格子、分布帰還型半導体レーザー用回折格子またはファイバーグレーテング用回折格子などに使われている。
【0003】
これらの回折格子作成には、He-Cdレーザー、アルゴンレーザー、エキシマ-レーザーなど、連続光発振レーザーまたはナノ秒パルスレーザーが使われている。これらのレーザーは、光エネルギー密度が小さいので、被加工材料には感光性が必要となる。本発明者らは、フェムト秒レーザー光干渉を利用して、回折格子を作成する方法を開発した。この方法では、フェムト秒レーザー光が高エネルギー密度を有しているために、被加工材料は必ずしも感光性を必要とせず、ほとんどすべての材料に回折格子を記録できる。
【0004】
レーザー光干渉露光法で作成された回折格子のフリンジの間隔は、使用されるレーザー波長の1/2より小さくする事が出来ず、このために、800nmのレーザー光を用いた場合、フリンジの間隔の最小寸法は400nm程度で、フリンジ溝幅は200nm程度であり、量子効果が期待されるナノスケール(数10ナノメーター以下)構造の実現は難しかった。また、こうしたレーザー光干渉露光法では、一次元の周期性を実現できるが、二次元の周期性を実現する事は出来なかった。
【0005】
また、一次元または二次元の周期構造を有する量子ワイヤーまたはドットを作成するために、リソグラフィー法が試みられている。この方法では、電子ビーム露光装置またはイオンビーム露光装置により、10nm程度の微細加工が可能で、電子またはイオンビームをスキャンすることにより、一次元または二次元周期構造の作成が可能となる。また、こうして作成したフォトマスクとエキシマ-レーザーを光源としたステッパ-露光装置を用いても同様な周期微細構造を作成することが出来る。
【0006】
しかし、該作成プロセスでは、電子ビームまたはイオンビームに感光するレジストが必要となる。また、レジスト塗布、感光、現像、さらに被加工材料のエッチングプロセスが必要となり、全体として、いくつかの真空プロセスを含む複雑なプロセスである。また、最終的な微細構造の特性は、エッチングプロセスで決まるため、微細構造の最小寸法、アスペクト比(深さと幅の比)、被加工材料などに多くの制限がある。
【0007】
さらに、GaAs上にInAs微結晶を島状成長させるなどして、10nm程度の量子ドットを作成する方法が開発されているが、この方法では、周期性を実現することが困難であり、また、特殊な材料の組み合わせにおいてしか、島状成長を実現することが出来ない。
産業上の利用分野
本発明は、高エネルギー密度を有する互いに干渉したフェムト秒レーザーパルス光により、透明基材中に、ナノスケールの二次元周期構造を有する量子ドット素子を作成する方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】発振中心波長800nmのフェムト秒二ビームレーザー露光装置を用いて、0.1TW/cm以上の高密度エネルギーを有し、二つのビームのなす角度(θ)を90度未満として二つのビームが互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを、透明基材に照射することにより、最小平均寸法5~200nmを有する一次元周期構造を基材中に作成した後、該基材をレーザービームに対して90度回転し、前記互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを前記一次元周期構造が形成された領域に重畳して照射することによって平均寸法が5nmから200nmのドット構造の二次元周期構造を形成することを特徴とするフェムト秒レーザー照射による量子ドット素子の作成方法。
【請求項2】発振中心波長800nmのフェムト秒二ビームレーザー露光装置を用いて、0.1TW/cm以上の高密度エネルギーを有し、二つのビームのなす角度を90度以上として二つのビームが互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを、透明基材に照射することにより、最小平均寸法5~200nmを有する一次元周期構造を基材中に作成した後、該基材をレーザービームに対して90度回転し、前記互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを前記一次元周期構造が形成された領域に重畳して照射することによって表面正方形の一辺が平均50nmから250nmの島状構造の二次元周期構造を形成することを特徴とするフェムト秒レーザー照射による量子ドット素子の作成方法。
【請求項3】発振中心波長800nmのフェムト秒二ビームレーザー露光装置を用いて、0.1TW/cm以上の高密度エネルギーを有し、二つのビームのなす角度を90度未満として二つのビームが互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを、透明基材に照射することにより、最小平均寸法5~200nmを有する一次元周期構造を基材中に作成した後、該基材をレーザービームに対して90度回転し、前記互いに干渉したフェムト秒レーザーパルスを前記一次元周期構造が形成された領域に重畳して照射することによってドット構造の二次元周期構造を形成することを特徴とするフェムト秒レーザー照射による量子ドット素子作成用エピタキシャル単結晶膜を成長させるための基板の作成方法。
【請求項4】基材として、バルク及び薄膜シリカガラス,BK7光学ガラス,多成分ガラス,MgO,SiO,LiNbO,Al,CaF,ダイヤモンド,ZnS,ZnSe,ZnO,YSZ(イットリウム安定化ジルコニア)、AlN,GaN,AlAs、またはGaAs及びそれらの混合物を用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の作成方法。
産業区分
  • 光学装置
  • 窯業
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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21452_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
ライセンス状況 通常実施権[C05-05]
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 細野透明電子活性プロジェクト 領域
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