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新規なコバルト膜、新規なエレクトロクロミー材料、およびアルカリイオン電池の正極材料 コモンズ

国内特許コード P03P000961
整理番号 Y01-P352
掲載日 2003年10月21日
出願番号 特願2001-387206
公開番号 特開2003-183873
登録番号 特許第3855156号
出願日 平成13年12月20日(2001.12.20)
公開日 平成15年7月3日(2003.7.3)
登録日 平成18年9月22日(2006.9.22)
発明者
  • 星野 勝義
  • 北村 孝司
  • 岡 淳一
  • 杉浦 聡哉
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 新規なコバルト膜、新規なエレクトロクロミー材料、およびアルカリイオン電池の正極材料 コモンズ
発明の概要 【課題】 アルカリイオン電池の正極材などとして有用なCoを含む膜の提供
【解決手段】 Co錯体、特にNH3、ClおよびH2Oからなる群から選択される少なくともClを1つの配位子として含むCo錯体を電解質に添加した電解液中で0~-1.2V以下の電位にて還元することにより得られた紫外、可視光および赤外領域において波長に依存しない入射光吸収特性を有し、アルカリ金属イオンを含む電解液中で+1.2Vまでの電位による酸化により茶色に変化し、該茶色(茶膜)に変化させた後に-1.2V~+1.2V間の電位の印加により淡黄色(淡黄膜)と茶色のエレクトロクロミー特性を示すと共に、アルカリ金属イオン、特にLiイオンの出し入れが可能な正極材としての特性を示すことを特徴とする新規なコバルト膜。
従来技術、競合技術の概要


従来、Liイオンを出し入れすることにより、充放電が可能なLiイオン電池の正極材料には、合成のし易さ、取り扱い性の良いことから、LiCoO2材料が用いられてきた。これらに代わる正極材料としてLiNiO2やLiMn24などについても盛んに検討されている。
しかし、前記何れの正極材料においても、該材料の代表的な製造プロセスは正極活性なLi源および遷移金属源となる出発物質を固相反応させて製造するのが一般的である。その際、前記出発物質を粉砕・分級により適度な粒径の粉体、例えば超微粒子とし、できるだけ低温において固相反応させて正極材料の合成を行っている。得られた正極材料は、導電材、結合材などを加えて正極形成材とし、これを導電体基板上に塗布・乾燥などを経て、正極が作成されている。この際、形成されるLiCoO2の一次粒子の大きさは電池性能に影響を及ぼし、前記粉体の製造技術は再現性の良いものでなければならないが、固相反応であるから生成物の安定性に欠ける。前記固相反応による方法以外にも、溶融含浸法、水熱合成法、イオン交換法、液相法などが検討されているが、焼成による合成前の原料を均一に混合するなどの必要があり、正極材料の製造に加熱が必要であり、また、作成される正極材料の特性の再現性などに問題があった。



正極材料のユニークな形成方法としは、エキシマレーサー(KrF 248nm)を用いたレーザーアブレーション技術による方法、およびRFスパッタリング技術による方法があるが、この場合においても、転写前の正極材料の構成を所望の特性に近づけておく必要があり、結局前記固相反応を用いる場合などと同様の問題がある。
従って、前記従来の発想とは全く異なるアプローチによるLiイオンの出入りが可能な正極材料、および正極材の製造方法の開発が望まれる。

産業上の利用分野


本発明は、コバルト錯体、特に無機の配位子が配位したコバルト錯体を電解還元して得られる黒体に近い入射波長に対する吸収特性を示す新規なコバルト膜、該コバルト膜をアルカリ金属カチオンが存在する電解液中で酸化して形成した茶色を呈する茶膜、該茶膜が持つエレクトロクロミズム特性を利用する該茶膜のディスプレイ材料としての使用、および該茶膜がアルカリイオン、特にLiイオンの出し入れが可能であり、該出し入れの応答性が高いことからリチウムイオン電池の正極材料としての使用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも配位子NH及びClと結合したCo錯体を電解質を添加した電解液中で0~-1.2V以下の飽和カロメル参照電極に対する電位にて還元することにより得られた紫外、可視および赤外領域の全てのスペクトル領域において入射光を吸収する
特性を有し、X線回折分析測定ではCoのみが検出されるが、X線光電子分光分析において531.1eVにピークを示すX線光電子分光スペクトルを持つことを特徴とする新規なコバルト膜。

【請求項2】
新規なコバルト膜がアルカリ金属イオンを含む電解液中で+1.2Vまでの飽和カロメル参照電極に対する電位による酸化により茶色に変化し、該茶色に変化させた後に-1.2V~+1.2V間の飽和カロメル参照電極に対する電位の印加により淡黄色と茶色のエレクトロクロミー特性を示すことを特徴とする請求項1に記載の新規なコバルト膜。

【請求項3】
新規なコバルト膜が形成されるものの表面が-1.2V~+1.2V間の飽和カロメル参照電極に対する電位に対して電気化学的に安定な導電性材料により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の新規なコバルト膜。

【請求項4】
請求項3に記載の新規なコバルト膜をアルカリ金属イオンを含む電解液中で飽和カロメル参照電極に対して+1.2Vまでの正電位を印加して電解酸化して得られる茶色を呈する茶膜。

【請求項5】
請求項4に記載の茶膜をアルカリ金属イオンを含む電解質と組み合わせ、該組み合わせを該茶膜に領域選択的に飽和カロメル参照電極に対して-1.2V~+1.2V間の電位を印加できる電極と組み合わせて使用するための前記茶膜のエレクトロクロミズムを利用したディスプレイ材料。

【請求項6】
請求項3に記載の新規なコバルト膜を飽和カロメル参照電極に対して+1.2Vまでの正電位を印加して酸化して得られる茶色を呈する茶膜からなるアルカリイオン電池用の正極材料。

【請求項7】
アルカリイオンがLiイオンであることを特徴とする請求項6に記載の正極材料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2001387206thum.jpg
出願権利状態 登録
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