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平行な磁場中に配置された永久磁石を有する振り子を用いた無定位回転型振動検出器 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P03A000434
整理番号 U2000P209
掲載日 2003年8月28日
出願番号 特願2001-165488
公開番号 特開2002-357665
登録番号 特許第3502911号
出願日 平成13年5月31日(2001.5.31)
公開日 平成14年12月13日(2002.12.13)
登録日 平成15年12月19日(2003.12.19)
発明者
  • 大竹 雄次
出願人
  • 学校法人東京大学
発明の名称 平行な磁場中に配置された永久磁石を有する振り子を用いた無定位回転型振動検出器 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 長周期の垂直または水平動を検出可能な地震計を実現する。平行な磁場を生成する手段(13)と、第1の永久磁石(14)とこの永久磁石に結合された錘(17)とを有し平行磁場中に回転可能に配置された振り子と、錘(17)の位置を検出する手段とを含み、第1の永久磁石(14)にかかる磁力による回転モーメントと振り子にかかる重力による回転モーメントが互いに打ち消すように形成される振動検出器。ここで磁場を生成する手段(13)は、第2の永久磁石によって磁場を生成する。第1の永久磁石(14)は縦長の形状を有し、この永久磁石の中心が振り子の回転中心に一致する。また錘(17)は第1の永久磁石(14)の縦長の形状の一方の端部(18)と結合されている。
従来技術、競合技術の概要 従来より地震計は振り子を用いて慣性不動点を作り、震動する地面とこの慣性不動点との間の変位を測定して振動を検出していた。地震計を高感度・広帯域化し、特に地震特有の低周波領域の測定のためには、地震計に関し長い自然周期を得ることが必要であり、どのようにして長い自然周期を得るかが一つの問題であった。その理由は、日本の反対側の地球上で発生した遠地地震の小さな波形を正確に捕らえる必要があることや、地震計を使って地球の内部トモグラフィー等を得るために必要だからである。従来、かかる問題に応えて長周期を得るために、例えば、非常に重い錘で大型化した地震計や、錘にかかる重力を機械式のバネの復元力で打ち消し弱いバネ定数を実現するための倒立振り子タイプの地震計、さらに図10に示すようなラコステ重力計で使用されているゼロ長バネ48のリーフスプリング等が考案されてきた。これらの方法は最初の地震計を除いて、例えば図10に示すように支持点49に支持部材50を介して回転可能に取付けられた錘47にかかる重力(矢印)をバネ48の復元力で打ち消し、変位測定に必要な範囲で常に平衡を保つことにより、ほぼ無定位な振り子を形成するものである。また、かかる構造にさらに他のバネを追加することにより、弱い力を加えて長周期化した振動検出器が実現化されている。しかし、以上のような方法で重力を打ち消して弱いバネを実現することは可能であっても、その具体的機構としては長い間、基本的に機械的なスプリングコイルや板バネが使用されてきた。このため、重い錘を用いた振動検出器のバネの材料は弾性係数を大きくする必要があり、重い錘にかかる強い重力と、それを打ち消すためのバネの材料の弾性の僅かな調整のずれが、大きな自然周期を有する振動検出器の特性変化をもたらすという問題点を有していた。例えば、リーフスプリングで錘にかかる重力を打ち消して弱いバネ定数を実現する広帯域・高感度を図ったSTS(速度計)の場合には、板バネのXヒンジで支えた水平振り子において錘をヒンジより少し持ち上げ、その角度を調整して倒立ポテンシャルを加えることでヒンジの強い復元力を重力で打ち消している。その結果、僅かな角度調整のずれが大きな特性(例えば振り子の自然周期など)の変化をもたらすことになる。また、温度や経年によるバネ常数の変化も打ち消し誤差の原因になり、特性の変化や測定値のドリフト等に直結する。加えて、以上のような機構はバネの設計と工作において非常に特殊技術を必要とし、この工作技術の困難さと上記ドリフトの問題は、地震計が広帯域化そして高感度化するほどより深刻であった。高感度化、長周期化を図り、さらにバネ常数等の変動を低く押さえるためには、なるべく弱いバネを使用することが重要であると考えられる。バネ常数の変動はそれが持っている弾性常数に対する比率で決まるので、変動の絶対値を低くするには柔らかいバネが必要である。例えば、20×10×0.1mmの恒弾性板バネを使用する場合でヤング率が18500kg/mm2 とすると、復元力が56.6N/mmである。変動率が約10-5/°Cで一定であるとすると、56.6×10-5/°C N/mmの変動になる。バネの復元力を落とせば、その割合で変動の絶対値も低くできる。しかし、柔らかい金属バネでは錘にかかる重力を支えられない。そこで、上に述べた金属バネとは異なった方法により錘に働く重力を打ち消し、自然周期が無限大に近い振り子を作ることが必要となる。そしてその錘に、弱いバネ常数の金属によりまたは別の方法を用いてバネ機構を付けることにより、長周期振り子の形成が可能となる。かかる錘の浮上方法を採用する場合、特に地震計のように地理的に広範囲でかつ多くの観測地点に設置する必要のある機器においては、それ自身の重量や消費電力の低減化の問題が本質的なので、重量が小さく電力を消費しない永久磁石による磁気浮上構造の採用が好適であると判断される。永久磁石は近年、希土類のものが発展して0.5T程度の磁場を発生でき、その大きさについても一辺が50cm以上ある直方体のものが形成可能になっている。また磁気浮上方式を採用する場合、かかる永久磁石を使用し、10kgの錘を3次元空間内の1軸を板バネ等で拘束することにより、安定に浮上できる能力のある事が明らかになっている。なお、アンショウの定理により、強磁場を使い浮上体として反磁性物質を使用しない限り1軸拘束が必要である。
産業上の利用分野 平行磁場中に配置された永久磁石による無定位回転型振り子と、磁気バネとを使用する地動検出器
特許請求の範囲 【請求項1】 平行な磁場を生成する手段と、前記平行な磁場中に回転可能に配置された振り子と、ここで前記振り子は縦長の形状の第1の永久磁石とこの第1の永久磁石に結合された錘とを有し、前記第1の永久磁石の中心は前記振り子の回転中心と一致しており、そして前記錘の位置を検出する手段とを含み、前記磁場により前記第1の永久磁石に生ずる回転モーメントと、前記振り子にかかる重力による回転モーメントが互いに打ち消されるように形成されることを特徴とする振動検出器。
【請求項2】 前記磁場を生成する手段は、第2の永久磁石によって磁場を生成することを特徴とする請求項1記載の振動検出器。
【請求項3】 前記錘は前記縦長の形状の第1の永久磁石の一方の端部と結合されていることを特徴とする請求項1記載の振動検出器。
【請求項4】 前記錘は前記縦長の形状の第1の永久磁石の長軸に対し垂直方向に延在するように結合されていることを特徴とする請求項1記載の振動検出器。
【請求項5】 前記振り子は振り子の振動を制御する手段を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の振動検出器。
【請求項6】 前記振り子は磁気バネによりその振動が制御されることを特徴とする請求項5記載の振動検出器。
【請求項7】 前記磁気バネは静止して配置されたソレノイドコイルと、前記錘に結合され前記ソレノイドコイル内に移動可能に配置された第3の永久磁石を含むことを特徴とする請求項6記載の振動検出器。
【請求項8】 前記振り子は、前記錘の位置を検出する位置検出器と、この位置検出器からの検出信号に基づき、錘の移動を制御して錘を所定の静止位置に留めるように制御電流を流す制御回路を含むフィードバック手段によりその振動が制御されることを特徴とする請求項5記載の振動検出器。
【請求項9】 前記磁場を生成する手段は窓枠形の形状を有し、その中空部分に平行な磁場が形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の振動検出器。
【請求項10】 前記振り子は前記平行な磁場の外部においてその回転中心がXヒンジで固定されるように構成されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の振動検出器。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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