TOP > 国内特許検索 > 22q11.2欠損症候群の診断装置、ダウン症候群の診断装置

22q11.2欠損症候群の診断装置、ダウン症候群の診断装置

国内特許コード P03A000679
整理番号 QPN0004
掲載日 2003年8月28日
出願番号 特願2000-185976
公開番号 特開2002-000298
登録番号 特許第3876301号
出願日 平成12年6月21日(2000.6.21)
公開日 平成14年1月8日(2002.1.8)
登録日 平成18年11月10日(2006.11.10)
発明者
  • 井原 健二
  • 原 寿郎
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 22q11.2欠損症候群の診断装置、ダウン症候群の診断装置
発明の概要 22q11.2欠損症候群及びダウン症候群を診断するための、簡便、迅速かつ容易に実施することが可能な、新規の装置を開発する。本発明の装置を用いて、22q11.2欠損症候群の責任遺伝子であるUFD1L遺伝子の量をTaqMan定量的PCR法により定量し、その欠損を調べることにより、22q11.2欠損症候群を診断する事が可能となった。また、本発明の装置を用いて、第21染色体上に存在するS100β遺伝子の量を定量し、第21染色体のトリソミーを調べることにより、ダウン症候群の診断を診断する事が可能となった。
従来技術、競合技術の概要
22q11.2欠損症候群(CATCH22症候群)は、第22番染色体の短腕11.2(22q11.2)の約3メガベースの微小欠失による染色体異常症であり、出生4000人あたり1人の発症頻度の、比較的頻度の高い遺伝病である。即ち、本疾患の本態は第22番染色体の一部が欠損する部分モノソミーの染色体異常であり、CATCH22症候群に含まれる症候群にはディジョージ(DiGeorge)症候群、円錐部動脈幹異常顔貌、Optiz症候群、velocardifacial syndromeが含まれる。
【0003】
尚、通常の個体においては各染色体を2本ずつ、計46個の染色体を有するが、減数分裂の際に染色体の不分離が起これば染色体を1個過剰に有する配偶子と、1個不足する配偶子ができ、その各々が正常な染色体構成の配偶子と接合すると、1個過剰な染色体をもつ個体、あるいは染色体を1個欠いた個体が発生する。その様な染色体数の異常を異数性といい、染色体数が1個過剰な個体をトリソミー、染色体数が1個不足している個体をモノソミーという。CATCH22症候群は第22番染色体の部分モノソミーであるが、常染色体の完全モノソミーは致死的である。一方、ギャップ、切断、交換などの構造異常による染色体異常においては、減数分裂は正常であるために染色体数は正常であり異数性を伴わない。
【0004】
臨床的に認められるCATCH22の代表的な症候としては、先天性心疾患(心奇形)、顔貌異常(円錐部動脈幹異常顔貌)、胸腺の低形成、口蓋裂、低カルシウム血症(テタニー)が挙げられる。これらの奇形の発生機序は神経堤細胞の遊走不全であると言われている。神経堤細胞は発生初期に頸の背中側に生じて、腹側へ遊走して脳神経、胸腺、副甲状腺、心臓の円錐部と動脈幹に分布して、これらの初期発生に必須の材料となる。CATCH22症候群では神経堤細胞の機能、又は遊走が不良でこれら臓器の低形成、異常を生じる。本疾患において予後を左右する最も重要な因子は心疾患の程度であるが、CATCH22症候群における心奇形は、Fallot四徴症、総動脈幹残違症、大動脈弓離断症を合併している。
【0005】
従来、CATCH22症候群の診断は、染色体分染法や、第22番染色体のq11.2のプローブ(N25DGCRプローブ)を用いた蛍光インシツハイブリダイセージョン(fluorescence in situ hybridization:FISH)により行われていた。即ち、リンパ球を遠心分離して培養し、細胞分裂のメタフェーズを調べる。上述した第22番染色体のプローブを用いると、正常の第22番染色体は2個の蛍光点を有するが、22q11.2欠失の22番染色体は1個のみ蛍光点をもつために、当該疾患を診断することができる。
【0006】
一方、ダウン症候群は最も高頻度で認められる染色体異常症であり、出生1000人あたり1人の頻度で発症する。ダウン症候群の本態は第21番染色体が1個過剰であるトリソミーである(染色体数47、21番常染色体3個)。症状としては、知能障害及び蒙古人様の顔貌が挙げられ、先天性心疾患を有することも多い。また、本疾患の発生は母親の加齢と共にその頻度が増加すると言われている。第21番染色体のトリソミーを証明することによりダウン症候群は診断されるが、その診断は染色体分染法により行われることが一般的である。
産業上の利用分野
本発明は、TaqMan定量的PCRにより、UFD1L遺伝子の量及びS100β遺伝子の量を測定することを特徴とする、22q11.2欠損症候群及びダウン症候群の新規の診断装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 22q11.2欠損症候群の診断装置であって、
(1)第22番染色体上に存在する当該疾患の責任遺伝子であって、前記疾患において特異的に欠失しているUFD1L遺伝子の含有量を、定量的ポリメラーゼ連鎖反応によって定量するための配列表の配列番号1記載の順方向プライマー、配列表の配列番号2記載の逆方向プライマーおよび配列表の配列番号3記載のUFD1Lプローブ、
(2)第21番染色体上に存在する遺伝子であって、前記疾患によって含有量が変化しない遺伝子であるS100β遺伝子の含有量を、定量的ポリメラーゼ連鎖方法によって定量するための配列表の配列番号4記載の順方向プライマー、配列表の配列番号5記載の逆方向プライマーおよび配列表の配列番号6記載のS100βプローブ、
(3)前記UFD1L遺伝子および前記S100β遺伝子をポリメラーゼ連鎖反応により定量的に増幅するための、定量的ポリメラーゼ連鎖反応試薬キット、
(4)前記試薬キットを用いた定量的ポリメラーゼ連鎖反応による前記UFD1L遺伝子および前記S100β遺伝子の増幅、増幅された前記UFD1L遺伝子および前記S100β遺伝子の検出及び解析を行うための装置、により構成される22q11.2欠損症候群の診断装置。
【請求項2】 ダウン症候群の診断装置であって、
(1)前記疾患において特異的に増加する第21番染色体上に存在する遺伝子であって、前記第21番染色体上のダウン症候群関連領域に存在するS100β遺伝子の含有量を、定量的ポリメラーゼ連鎖方法によって定量するための配列表の配列番号4記載の順方向プライマー、配列表の配列番号5記載の逆方向プライマーおよび配列表の配列番号6記載のS100βプローブ、
(2)第22番染色体上に存在する遺伝子であって、前記疾患によって含有量が変化しない遺伝子であるUFD1L遺伝子の含有量を、定量的ポリメラーゼ連鎖方法によって定量するための配列表の配列番号1記載の順方向プライマー、配列表の配列番号2記載の逆方向プライマーおよび配列表の配列番号3記載のUFD1Lプローブ、
(3)前記S100β遺伝子および前記UFD1L遺伝子をポリメラーゼ連鎖反応により定量的に増幅するための、定量的ポリメラーゼ連鎖反応試薬キット、
(4)前記試薬キットを用いた定量的ポリメラーゼ連鎖反応による前記S100β遺伝子および前記UFD1L遺伝子の増幅、増幅された前記S100β遺伝子および前記UFD1L遺伝子の検出及び解析を行うための装置、により構成される22q11.2欠損症候群の診断装置。
産業区分
  • 微生物工業
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

16093_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close