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熱電材料および熱電変換素子 新技術説明会

国内特許コード P03A001137
整理番号 U1998P084
掲載日 2003年11月18日
出願番号 特願平11-140227
公開番号 特開2000-332308
登録番号 特許第3203383号
出願日 平成11年5月20日(1999.5.20)
公開日 平成12年11月30日(2000.11.30)
登録日 平成13年6月29日(2001.6.29)
発明者
  • 高畠 敏郎
  • 板東 能生
出願人
  • 広島大学
発明の名称 熱電材料および熱電変換素子 新技術説明会
発明の概要 常温において高い性能指数を示す熱電材料を提供する。一般式CeAM(ただし、AはNi、Rh、Ptからなる群より選択された1種の元素、MはBi、Sb、As、Snからなる群より選択された1種の元素を示す)で表され、Ce元素の一部がアクセプター元素で置換された結晶体であるp型半導体熱電材料。
従来技術、競合技術の概要 熱電変換素子の一つには、温度測定センサーとしての熱電対がある。この熱電対は、2種の異種金属や半導体を対にして接合したものである。熱電対は、その両端に温度差を与えると、その温度差に応じた起電力を発生する。熱電対の一方の接点を既知の温度に保ち、両接点間の電圧を測定すれば、これがもう一方の接点の温度の関数となる。上記の現象を利用して、一方の接点を常温に、他方の接点を高温熱源に置き、両接点の温度差を大きくすることによって、大きな熱起電力を得る装置が多数提案されている。他方、上記とは逆に、熱電対の両接点間に電位差を与えると、その電位差に応じた温度差を生じる。例えば、高温側の接点を大気温度に保つと、低温側の接点はその温度より低温となるので、低温側接点を直接冷却することができる。この現象を利用して、携帯用の冷蔵庫、計算機のCPUなどの冷却器に応用されている。現在、上記熱電発電や熱電冷却に用いられている熱電材料はほとんどすべて半導体であり、熱電変換素子はp型半導体とn型半導体とを組み合わせ接合した構成をとっている。熱電変換素子を用いた熱電発電機や熱電冷却器は、機械的な駆動部を全く持たないので騒音のない、しかも小型な構成とすることができ、点検保守が容易であるなどの利点がある。したがって、熱電変換素子を用いた装置として実用化が期待されているものとしては、例えば家庭用冷蔵庫などが挙げられる。熱電材料の性能は、通常、Z=S2/κρで定義される性能指数Zによって優劣が比較される。ここで、Sはゼーベック係数と呼ばれる熱電能、κは熱伝導率、ρは電気抵抗率を表している。このZを無次元化したZTも性能指数として用いられている。ここで、Tは絶対温度である。熱電材料を用いた熱電変換装置としては、上記したような冷蔵庫やコンピュターの集積回路の冷却器が挙げられる。これらはいずれも室温付近において使用される。したがって、熱電材料の性能の評価においては、室温近傍(約300K)でのZT値が実用上重要である。図1の(a)、(b)は、横軸に温度(K)をとり、縦軸に性能指数Z(×10‐3 ‐1)をとって、従来の半導体の性能指数と温度との関係を示した特性線図である。図1の(a)はp型半導体の特性線図であり、図1の(b)はn型半導体の特性線図である。図1の(a)、(b)に示すように、p型、n型とも性能指数Zは温度に強く依存し、700K近傍で性能指数Zが極大となる半導体や、高温になるにしたがって性能指数Z値が上昇傾向となる半導体がほとんどである。このように性能指数Zは温度によって大きく変化するので、単に性能指数Zが高ければよいという訳ではなく、実用上の観点からは常温でのZ値が高いことが重要である。室温近傍(300K)で最も高い性能指数となる半導体は、図1の(a)においては、(Bi,Sb)2Te3 のp型半導体である。また、図1の(b)においては、Bi2(Se,Te)3 のn型半導体である。これらは、現在、常温における冷却装置に用いられている。両半導体は、室温近傍での性能指数Zがどちらも約2×10‐3 ‐1であり、ZT値は1未満である。現在、室温近傍で高い熱電性能を示す熱電材料として、「W.M.Kim and F.D.Rosi,Solid State Electron.15,1121(1972)」および「G.D.Mahan,Solid StatePhysics vol.41,81(1998)」に記載の半導体が挙げられる。これらの文献には、(Sb2Te372(Bi2Te325(Sb2Se33の組成を有するp型半導体が、ZT=1.02(T=300K)の性能指数を示すことが開示されている。また、(Sb2Te35(Bi2Te390(Sb2Se35の組成を有するn型半導体が、ZT=0.96(T=300K)の性能指数を示すことが開示されている。以上挙げた熱電材料の他に、非晶質の熱電材料も優れた熱電性能を示すことが報告されている。無次元性能指数ZTの値は、理論的に根本的な限界は存在しないとされ、種々の熱電材料の研究開発が進められている。熱電冷却を例にとると、常温でのZTの値が3付近であれば、熱電材料を用いた家庭用冷蔵庫が従来のコンプレッサーを用いた家庭用冷蔵庫に競合できるとされている。
産業上の利用分野 冷蔵庫などの熱電冷却装置や、熱電発電装置に用いられる熱電材料および熱電変換素子
特許請求の範囲 【請求項1】 一般式CeAM(ただし、AはNi、RhおよびPtからなる群より選択された1種の元素、MはBi、Sb、AsおよびSnからなる群より選択された1種の元素を示す)で表され、Ce元素の一部がアクセプター元素で置換された結晶体であることを特徴とするp型半導体熱電材料。
【請求項2】 一般式XQR(ただし、XはYbまたはSm元素のうち1種の元素、QはNi、RhおよびPtからなる群より選択された1種の元素、RはBi、Sb、AsおよびSnからなる群より選択された1種の元素を示す)で表され、元素Xの一部がドナー元素で置換された結晶体であることを特徴とするn型半導体熱電材料。
【請求項3】 一般式CeAM(ただし、AはNi、RhおよびPtからなる群より選択された1種の元素、MはBi、Sb、AsおよびSnからなる群より選択された1種の元素を示す)で表され、Ce元素の一部がアクセプター元素で置換された結晶体であるp型半導体熱電材料と、一般式XQR(ただし、XはYbまたはSm元素のうち1種の元素、QはNi、RhおよびPtからなる群より選択された1種の元素、RはBi、Sb、AsおよびSnからなる群より選択された1種の元素を示す)で表され、元素Xの一部がドナー元素で置換された結晶体であるn型半導体熱電材料とを備えたことを特徴とする熱電変換素子。
産業区分
  • 固体素子
  • 冶金、熱処理
  • 合金
  • 電力応用
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 権利存続中


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