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電磁波増幅器および電磁波発生器 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P03A001138
整理番号 KUTLO-U023
掲載日 2003年8月28日
出願番号 特願平11-139890
公開番号 特開2000-332333
登録番号 特許第3057229号
出願日 平成11年5月20日(1999.5.20)
公開日 平成12年11月30日(2000.11.30)
登録日 平成12年4月21日(2000.4.21)
発明者
  • 山田 実
出願人
  • 学校法人金沢大学
発明の名称 電磁波増幅器および電磁波発生器 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 真空中の電子と、波状形状に加工された誘電体光導波路から真空中にしみ出した電磁波とを用いて電磁波増幅を行う、電磁波増幅器を実現する。電子放射部1と、該電子放射部から放射されて真空中を走行する電子ビーム4から受けたエネルギーを利用して入力された電磁波を一方向に増幅する増幅部2とを真空中に配置して成る電磁波増幅器において、増幅部1は、電子ビーム走行方向に誘電体導波路6が形成された誘電体基板5と、誘電体導波路6を挟むように対向配置された電子ビーム収束用電極9,10とから成り、誘電体導波路6は、入力された電磁波12の一部と電子放射部1から放射される電子ビーム4とが交差することにより電子ビーム走行方向に電磁波の電界成分Eを生じさせるとともに、電子ビーム走行方向の電磁波の走行速度を低下させるように所定周期長の波状形状に形成されている。
従来技術、競合技術の概要 より大容量の情報をより高速に伝達したり処理する技術を開発する目的に向かって、エレクトロニクスは発展してきている。この目的のため、エレクトロニクスにおいては、より高い周波数領域を扱う技術が開発されており、1015という高い周波数に達する光の領域をも電子工学として扱うようになった。しかし、マイクロ波領域~光領域(109 ~1015Hz)では、エレクトロニクスの主役であるトランジスタやICが利用できないため、代わりに特殊な素子や方式が用いられている結果、以下のような種々の技術的な制約が存在していた。光領域(1014~1015Hz)では、信号を発生させたり増幅する能動素子としてレーザが用いられているが、レーザ内では前進する信号および後退する信号の両方を増幅してしまう。つまり、レーザにおいては信号増幅が一方向性(非可逆)とはならず、双方向性(可逆)となっている。このレーザの双方向性の増幅特性はトランジスタや電子管が有する一方向性の増幅特性とは対照的であり、この一方向性の増幅特性を利用してコンピュータにおける論理演算が可能になっていることを考慮すると、光領域(1014~1015Hz)において能動素子としてレーザを用いたのでは、光そのものを制御する情報処理を実現することができない。マイクロ波領域(109 ~1011Hz)では、一方向性の能動素子として進行波管が用いられている。進行波管は、一方向性の機能電子素子である通常の電子管やトランジスタの動作可能周波数の上限値(1GHz=109 Hz程度)を上回る、最も高い動作可能周波数を有する一方向性の電子管である。この進行波管は、金属による遅延伝送路を用いて電磁波の伝搬速度を低下させ、この電磁波に電子銃から放射された電子ビームがエネルギーを与えるものであり、周囲を真空にすることにより、電子が周囲物質と衝突して散乱することに伴うエネルギー損失を抑制している。この進行波管では、電子ビームの速度および電磁波の伝搬速度が一致したときに電磁波が増幅されるため、逆方向へ伝搬する電磁波は増幅されない。しかし、波長は高周波になるほど短くなり、進行波管の使用周波数の上限値は伝送路の金属加工技術により決定されるため、進行波管は数十GHz以上の周波数では使用できない。したがって、1011Hzを越える周波数で使用し得る進行波管を作製することは、現在の金属加工技術の限界を遥かに越えることになり、現時点では不可能である。1011~1014Hzの周波数帯はサブミリ波から赤外線の領域になるが、この領域はエレクトロニクスとしては未開発の領域である。つまり、この領域でのコヒーレントな(位相の制御された)電磁波増幅器や電磁波発生器(発振器)等は、未だに実用化に至っていない。上記領域の利用が困難である理由は、物質中の電子散乱(衝突)や熱的な分子運動等の不規則な現象が支配する周波数帯となっているからである。しかしながら、1011~1014Hzの周波数帯に関する技術は、大気中の汚染物質の検出等、環境問題の解決のための技術を提供するばかりでなく、1014~1014Hzをキャリア周波数として使用する光通信技術において超大容量の伝送を可能にする技術として、開発が期待されている。マイクロ波領域から光領域で電磁波の発生および増幅が可能な装置としては、一方向性の電磁波増幅作用を有する自由電子レーザやチャンレンコフ・メーザがある。自由電子レーザは、広範囲な波長で発振可能な光発生装置であり、他種類のレーザとは異なる動作原理を用いて、真空中で一方向に伝搬する電子ビームのエネルギーを光に与えるようにしているため、電子ビームと同ー方向に伝搬する光成分のみを増幅する特性を有している。しかし、自由電子レーザは、光の発生に主眼を置いて開発されたものであるため、上記一方向性増幅特性を生かすような設計は行われていない。さらに、自由電子レーザやチャンレンコフ・メーザでは、動作電圧(電子ビームの励起電圧)が1MV以上と極めて高く、また電子ビームに振動を与えるために超高磁場を必要とすることから、特殊な高エネルギー用途を目標に開発されているため、エレクトロニクスへの利用は困難である。上述した種々の問題を解決するため、本願発明者は、先に、特開平10-270808号公報において、固体中の電子ビームを用いた一方向性光増幅器を提案済みである。この一方向性光増幅器では、固体中に放射される電子ビームを走行させるための電子ビーム走行路と、増幅すべき光を遅延させるための誘電体遅延導波路とを組み合わせることにより、光(電磁波)の一方向性増幅が実現可能であることを理論的に示している。また、上述した種々の問題を解決するため、本願発明者は、先に、特願平9-293819号明細書において、真空中に放射される電子ビームを用いた電子管型一方向性光増幅器を提案済みである。この電子管型一方向性光増幅器では、真空中に配置されて光の遅延導波路を形成する一対の波状形状鏡を用いて、電子放射部から放射される電子ビームから受けたエネルギーを利用して、入力された光を一方向に増幅する光増幅部を構成することにより、光(電磁波)の一方向性増幅が実現可能であることを理論的に示している。さらに、上述した種々の問題を解決するため、本願発明者は、先に、特願平10-231251号明細書において、真空中に放射される電子ビームを用いた一方向性光増幅器を提案済みである。この一方向性光増幅器では、真空中に放射される電子ビームを走行させるための電子ビーム走行路と、増幅すべき光を遅延させるための誘電体遅延導波路とを組み合わせることにより、光(電磁波)の一方向性増幅が実現可能であることを理論的に示している。
産業上の利用分野 電子工学、通信工学、電磁波工学、電子デバイス工学、量子電子工学、光エレクトロニクス、レーザ工学等の多くの分野に適用可能な、電磁波を一方向のみに増幅する電磁波増幅器および電磁波を発生する電磁波発生器
特許請求の範囲 【請求項1】 電子ビームを放射する電子放射部と、該電子放射部から放射されて真空中を走行する電子ビームから受けたエネルギーを利用して入力された電磁波を一方向に増幅する増幅部とを真空中に配置して成る電磁波増幅器であって、前記増幅部は、電子ビーム走行方向に誘電体導波路が形成された誘電体基板と、前記誘電体導波路を挟むように対向配置された一対の電子ビーム収束用電極とから成り、前記誘電体導波路は、入力された電磁波の一部と前記電子放射部から放射される電子ビームとが交差することにより電子ビーム走行方向に電磁波の電界成分を生じさせるとともに、電子ビーム走行方向の電磁波の走行速度を低下させるように、その表面が所定周期長の波状形状に加工されていることを特徴とする電磁波増幅器。
【請求項2】 前記誘電体基板は、前記誘電体導波路の両端部にそれぞれ曲線部を介して直交方向から接続される入力導波路および出力導波路を具備して成ることを特徴とする請求項1記載の電磁波増幅器。
【請求項3】 前記誘電体導波路は、当該波長領域において透明性を有する高屈折率の材料であって、可視光領域に用いる場合にはZnSe, CdS およびこれらの混晶等のII-VI 族化合物半導体もしくはGaN 等のIII-V 族化合物半導体より成り、マイクロ波領域から近赤外領域に用いる場合にはSi, Ge等のIV族半導体、ZnSe,CdS およびこれらの混晶等のII-VI 族化合物半導体もしくはGaAs, InP, GaNおよびこれらの混晶等のIII-V 族化合物半導体より成ることを特徴とする請求項1または2記載の電磁波増幅器。
【請求項4】 電子ビームを放射する電子放射部と、該電子放射部から放射されて真空中を走行する電子ビームを利用して電磁波を発生する発振部とを真空中に配置して成る電磁波発生器であって、前記発振部は、電子ビーム走行方向に誘電体導波路が形成された誘電体基板と、前記誘電体導波路を挟むように対向配置された一対の電子ビーム収束用電極とから成り、前記誘電体導波路は、前記電子放射部から放射されて真空中を走行する電子ビームに応じて発生する電磁波の一部と前記電子放射部から放射される電子ビームとが交差することにより電子ビーム走行方向に前記電磁波の電界成分を生じさせるとともに、電子ビーム走行方向の電磁波の走行速度を低下させるように、その表面が2種類の周期長の波状形状を組み合わせた複合波状形状に加工されており、前記誘電体導波路の利得定数は該誘電体導波路の損失係数以上となるように構成されていることを特徴とする電磁波発生器。
【請求項5】 前記誘電体基板は、前記誘電体導波路の終端部に曲線部を介して直交方向から接続される出力導波路を具備して成ることを特徴とする請求項4記載の電磁波発生器。
【請求項6】 前記誘電体導波路は、当該波長領域において透明性を有する高屈折率の材料であって、可視光領域に用いる場合にはZnSe, CdS およびこれらの混晶等のII-VI 族化合物半導体もしくはGaN 等のIII-V 族化合物半導体より成り、マイクロ波領域から近赤外領域に用いる場合にはSi, Ge等のIV族半導体、ZnSe,CdS およびこれらの混晶等のII-VI 族化合物半導体もしくはGaAs, InP, GaNおよびこれらの混晶等のIII-V 族化合物半導体より成ることを特徴とする請求項4または5記載の電磁波発生器。
産業区分
  • 固体素子
  • 光学装置
  • 基本電子回路
  • 伝送方式
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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