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5-ピリミジン含有核酸、それを用いた可逆的連結方法 実績あり

国内特許コード P03A001990
整理番号 A051P194
掲載日 2003年10月1日
出願番号 特願2001-000750
公開番号 特開2001-348398
登録番号 特許第3753942号
出願日 平成13年1月5日(2001.1.5)
公開日 平成13年12月18日(2001.12.18)
登録日 平成17年12月22日(2005.12.22)
優先権データ
  • 特願2000-067519 (2000.3.10) JP
発明者
  • 齋藤 烈
  • 藤本 健造
  • 松田 成夫
  • 芳野 英明
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 5-ピリミジン含有核酸、それを用いた可逆的連結方法 実績あり
発明の概要 【課題】 本発明は、光照射により核酸類同士を可逆的に連結することができる新規な塩基を有する核酸類、及び当該核酸類を固定化した核酸類を提供するものである。また、本発明は、本発明の核酸類を用いた枝分かれ核酸及びキャップ核酸の簡便な製造方法、酵素や化学反応試薬を用いずに、光により固相担体上へ核酸類を固定化する方法、並びにこの方法を用いた核酸類の精製、回収方法、及び同定、検出、定量方法を提供するものである。
【解決手段】 本発明は、ピリミジンの5位に置換ビニル基を有するピリミジン塩基の光反応性を利用した可逆的に核酸類を簡便かつ効率的に連結する方法、そのための核酸類、それを用いたDNAの不活性化方法などに関する。また、本発明は、固相担体に固定化されたピリミジンの5位に置換ビニル基を有するピリミジン塩基を有する核酸類、並びに当該核酸類を用いた特定の塩基配列を有する核酸類の固定化方法、精製、回収方法、及び同定、検出、又は定量方法に関する。
従来技術、競合技術の概要


DNAやPNA(ペプチド核酸)などの核酸類を連結する方法としては、これらの核酸類の基本となる鎖を連結していた。このような方法によれば、末端をキャップした核酸類や及び枝分かれ構造を持つ核酸類を合成することは困難であった。このような末端をキャップした核酸及び枝分かれ構造を持つ核酸の合成法としては、リンカーを導入してこれらを連結するなどの方法が必要であった。
また、DNAとPNAのように核酸類の基本となる鎖が異なる場合には、これらを直接連結することができなかった。さらに、従来のこのような方法では、連結後の特異性がなく、連結と開裂を特異的に行うことができなかった。
本発明者らは、先に光照射による核酸類の連結と開裂方法について特許出願してきたが、従来の方法では収率が低く、また処理に長時間を要するという欠点があった。



また、固相上に固定化された核酸は、アフィニティークロマトにより、目的とする核酸選別や試験管内で進化した核酸の選別に利用されており、遺伝子工学のツールとして広範囲に利用されている。核酸を固相上に固定化する方法としては、ビオチンを有する核酸をビオチン-アビジン相互作用により固相担体に固定化する方法、マグネティックビーズを用いて固定化する方法、あらかじめ固定化されている核酸に対して酵素を用いて目的とする核酸を連結させることで固定化する方法などが知られている。また、核酸の精製法としては、上述のビオチンを有する核酸や、マグネティックビーズを用いた固定化核酸によるアフィニティーカラム精製が一般的である。
このように、核酸の精製や同定のために核酸を固定化する各種の方法が知られているが、いずれの方法も標的となる核酸を固定化核酸との水素結合によるアフィニティを利用して固定化するものであり、共有結合により標的となる核酸類を固定化する方法は知られていない。

産業上の利用分野


本発明は、ピリミジンの5位に置換ビニル基を有するピリミジン塩基の光反応性を利用した可逆的に核酸類を簡便かつ効率的に連結する方法、そのための核酸類、それを用いたDNAの不活性化方法などに関する。本発明の方法により、キャップした核酸類や枝分かれ構造を持つ核酸類を簡便に且つ効率的に合成することができる。
また、本発明は、固相担体に固定化されたピリミジンの5位に置換ビニル基を有するピリミジン塩基を有する核酸類、並びに当該核酸類を用いた特定の塩基配列を有する核酸類の固定化方法、精製、回収方法、及び同定、検出、又は定量方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
塩基部分として次の式I:
【化1】


(式I中、ZはO又はNHを示し、X及びYの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基及びシアノ基からなる群より選択された電子吸引性基を示し、X及びYの残りの基は水素原子を示す。)
で表される基を有する核酸類(ただし、核酸類には、核酸、モノヌクレオチド、ペプチド核酸が含まれる)からなる、核酸類用の可逆的光連結剤。

【請求項2】
ZがOで、Xが水素原子で、Yがカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基又はシアノ基である請求項1に記載の可逆的光連結剤。

【請求項3】
式Iで表される基を有する核酸類がモノヌクレオチドである請求項1又は請求項2のいずれかに記載の可逆的光連結剤。

【請求項4】
式Iで表される基を有する核酸類が、オリゴヌクレオチドである請求項1~3のいずれかに記載の可逆的光連結剤。

【請求項5】
式Iで表される基を有する核酸類がDNA又はRNAである請求項4に記載の可逆的光連結剤。

【請求項6】
式Iで表される基を有する核酸類がPNAである請求項1又は請求項2のいずれかに記載の可逆的光連結剤。

【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の可逆的光連結剤が、固相担体に固定化されてなる固定化された可逆的光連結剤。

【請求項8】
固相担体が、多孔質ガラスビーズ(CPG)、ポリスチレン(PS)、又は金である請求項7に記載の固定化された可逆的光連結剤。

【請求項9】
固相担体と可逆的光連結剤との間に両者の距離を保つためのリンカー部分を有する請求項7又は請求項8に記載の固定化された可逆的光連結剤。

【請求項10】
リンカー部分が、核酸又はその誘導体からなるものである請求項9に記載の可逆的光連結剤。

【請求項11】
リンカー部分が、ポリエチレングリコールからなるものである請求項9に記載の可逆的光連結剤。

【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載の可逆的光連結剤と、炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類に光を照射して、核酸類と可逆的光連結剤とを、可逆的に光連結又は開裂させる方法。

【請求項13】
炭素-炭素二重結合を有する塩基が、シトシン、チミン又はウラシルである請求項12に記載の方法。

【請求項14】
炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類が、DNA又はRNAである請求項12又は請求項13に記載の方法。

【請求項15】
炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類が、PNAである請求項12又は請求項13に記載の方法。

【請求項16】
請求項1~11のいずれかに記載の可逆的光連結剤の核酸類と、炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類が、同じ核酸類である請求項12~15のいずれかに記載の方法。

【請求項17】
光が紫外線である請求項12~16のいずれかに記載の方法。

【請求項18】
開裂させるときの波長が、連結させるときの波長よりも短波長の光である請求項12~17のいずれかに記載の方法。

【請求項19】
連結させるときの波長が366nmで、開裂させるときの波長が302nmである請求項18に記載の方法。

【請求項20】
核酸類がテンプレートに固定化されている請求項12~19のいずれかに記載の方法。

【請求項21】
テンプレートが二本鎖DNAである請求項20に記載の方法。

【請求項22】
DNAの特定の塩基を対象として、
5’末端及び3’末端が前記DNAの特定の塩基の周辺の塩基配列と相補的な塩基配列を有し、
塩基部分として前記式Iで表される基を5’末端又は3’末端のいずれか一方に有し、
塩基部分としてシトシンを5’末端又は3’末端の他の一方に有する、請求項1~11のいずれかに記載の可逆的光連結剤(ただし、核酸類としてモノヌクレオチドを除く)を、
前期DNAの特定の塩基の周辺の塩基配列に塩基対を形成するように配置して光を照射することによって、前記核酸又はペプチド核酸を可逆的に光連結し、前記DNAと塩基対をなした環状の核酸又はペプチド核酸を形成することにより、可逆的に不活性化されたDNAを製造する方法。

【請求項23】
DNAが2本鎖DNAである請求項22に記載の方法。

【請求項24】
DNAの特定の塩基を対象として、
5’末端及び3’末端が前記DNAの特定の塩基の周辺の塩基配列と相補的な塩基配列を有し、
塩基部分として前記式Iで表される基を5’末端又は3’末端のいずれか一方に有し、
塩基部分としてシトシンを5’末端又は3’末端の他の一方に有する、請求項1~11のいずれかに記載の可逆的光連結剤(ただし、核酸類としてモノヌクレオチドを除く)からなるDNA不活性化剤。

【請求項25】
請求項7~11のいずれかに記載の固定化された可逆的光連結剤と、炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類を含有する核酸混合物が存在する系に、330nm以上の波長の光を照射して当該核酸混合物中の特定の核酸類を光連結させてなる核酸類を固定化する方法。

【請求項26】
請求項7~11のいずれかに記載の固定化された核酸類と、炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類を含有する核酸混合物が存在する系に、330nm以上の波長の光を照射して当該核酸混合物中の特定の核酸類を光連結させて核酸混合物中の特定の核酸類を固定化し、固定化された核酸類を分離又は回収することからなる核酸混合物中の特定の核酸類を同定、検出又は定量する方法。

【請求項27】
固定化された核酸類を分離又は回収した後、さらに320nm以下の波長の光を照射して固定化された核酸類を光開裂させることからなる、請求項26に記載の核酸混合物中の特定の核酸類を同定、検出又は定量する方法。

【請求項28】
請求項7~11のいずれかに記載の固定化された核酸類と、炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類を含有する核酸混合物が存在する系に、330nm以上の波長の光を照射して当該核酸混合物中の特定の核酸類を光連結させて核酸混合物中の特定の核酸類を固定化し、固定化された核酸類を精製又は回収した後、さらに320nm以下の波長の光を照射して固定化された核酸類を光開裂させることからなる、特定の核酸類を精製又は回収する方法。

【請求項29】
炭素-炭素二重結合を有する塩基が、シトシン、チミン又はウラシルである請求項25~28のいずれかに記載の方法。

【請求項30】
炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する核酸類が、DNA又はRNAである請求項25~29のいずれかに記載の方法。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 単一分子・原子レベルの反応制御 領域
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