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相溶性-多相有機溶媒システム 実績あり

国内特許コード P03A002068
整理番号 Y01-P192
掲載日 2003年10月1日
出願番号 特願2001-254109
公開番号 特開2003-062448
登録番号 特許第3538672号
出願日 平成13年8月24日(2001.8.24)
公開日 平成15年3月4日(2003.3.4)
登録日 平成16年4月2日(2004.4.2)
発明者
  • 千葉 一裕
  • 河野 悠介
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 相溶性-多相有機溶媒システム 実績あり
発明の概要 化学反応などの制御および該反応などの処理後の化学物質の分離・精製が容易な溶媒システムの提供。二種以上の単一有機溶媒または混合有機溶媒からなる溶媒システムであり、該溶媒システムは、該溶媒システムを構成する二種以上の単一有機溶媒または混合有機溶媒が均一に相溶混合した均一相溶混合溶媒系と該溶媒システムを構成する二種以上の前記単一有機溶媒または混合有機溶媒を主成分とする二種以上の相に分離した分離溶媒系との2つの溶媒系状態に温度条件を変えることにより可逆的に状態変化させることができ、かつ、該均一相溶混合溶媒系を構成する条件において一の有機溶媒または有機溶媒系のみに溶解する化学成分を均一に溶解できることを特徴とする溶媒システム、該溶媒システムの化学反応などへの応用。
従来技術、競合技術の概要


化学反応において、触媒、反応補助剤、副生成物などと目的とする生成物を容易に分離することができれば、分離操作を大幅に低減させるだけでなく、工程で使用される薬剤の減少などにより、環境に有害な廃棄物を発生させることを極力抑制することができる。ところで、実験室レベルでは、これまでに、生成物の分離を容易にする方法としては、以下のものが提案されている。1,溶媒中に固体を分散させた状態で、該分散溶媒中の固体表面の分子などと溶媒に溶けている分子との一連の反応を固体表面で行なう、固相合成法。2,フッ素化されたアルカン類と一般の低極性有機溶媒を組み合わせた、フッ素系相溶性二相反応システム。3,水および有機溶媒の二相系において相間移動触媒を用いた反応システム。これらの反応系において、2では、それぞれの溶媒成分は、加熱によって相溶する。しかしながら、使用できる溶媒が低極性であるフッ素化された溶媒と親和性が比較的高い、低極性のものに限られている。また、高価なフッ素化溶媒が必要であること、フッ素化溶媒に目的とする物質を溶解させるために、その物質もフッ素化処理をする必要があること、高誘電率溶媒にはこの特性が見られないことから、有機および無機塩類を溶解させた反応や、生体分子など極性物質を取り扱う上で困難な場合が多い、などの問題があった。また、3は、高誘電率(または高極性)の溶媒と低誘電率溶媒(または低極性)とを組み合わせた反応系とも言え、これらの溶媒は性質の違いによりって二相構造を形成するものの、簡単な外部の条件の変化により、可逆的な均一な混合溶媒系を形成させものは得られていない。更に、反応は分離した二層の界面と限られており、反応性は、高いとは言い難い。

産業上の利用分野


反応の制御、反応生成物の回収が容易な溶媒システム、該システムを用いた化合物製造方法、特に、電解質を用いる系において、均一相溶混合溶媒系の状態と分離溶媒系の状態とに容易に可逆的に変換できる溶媒システム、反応溶媒システム、該システムを用いた化合物製造方法

特許請求の範囲 【請求項1】
二種以上の単一有機溶媒、二種以上の混合有機溶媒または単一有機溶媒と混合有機溶媒からなる溶媒システムであり、該溶媒システムは、該溶媒システムを構成する二種以上の単一有機溶媒、二種以上の混合有機溶媒または単一有機溶媒と混合有機溶媒が均一に相溶混合した均一相溶混合溶媒系と該溶媒システムを構成する二種以上の前記単一有機溶媒、二種以上の混合有機溶媒または単一有機溶媒と混合有機溶媒を主成分とする二以上の相に分離した分離溶媒系との2つの溶媒系状態に温度条件を変えることにより可逆的に状態変化させることができ、かつ、該均一相溶混合溶媒系を構成する条件において一の単一有機溶媒または混合有機溶媒にのみ溶解する化学成分を均一に溶解できることを特徴とする溶媒システム。

【請求項2】
化学成分が反応に関与する化学成分であり、溶媒システムを構成する少なくとも一の有機溶媒または有機溶媒系を主成分とする相は少なくとも前記反応に関与する化学成分の一成分を溶解し、かつ、分離溶媒系の状態では実質的な化学反応を進行させる条件を満たさず、均一相溶混合溶媒系の状態においてのみ前記化学反応を進行させる条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の溶媒システム。

【請求項3】
一の単一有機溶媒または混合有機溶媒がシクロアルカン系の化合物から構成され、他の単一有機溶媒または混合有機溶媒がニトロアルカン、ニトリル、アルコール、ハロゲン化アルキル、アミド化合物およびスルフォキサイドからなる群から選択される少なくとも一種から構成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の溶媒システム。

【請求項4】
ニトロアルカンのアルキル基は炭素数が1、2または3であり、ニトリルのアルキル基の炭素数が1、2または3であり、アミド化合物はN-ジアルキルまたはN-モノアルキルアミドのアルキル基およびアシル基またはホルミル基の炭素数の合計は6以下であり、アルコールは炭素数が8以下であり、スルフォキサイドのアルキル基は炭素数が1、2または3であり、またハロゲン化アルキルのアルキル基は炭素数が6以下であることを特徴とする請求項3に記載の溶媒システム。

【請求項5】
二種以上の単一有機溶媒、二種以上の混合有機溶媒または単一有機溶媒と混合有機溶媒からなる溶媒システムであり、該溶媒システムは、該溶媒システムを構成する二種以上の単一有機溶媒、二種以上の混合有機溶媒または単一有機溶媒と混合有機溶媒が均一に相溶混合した均一相溶混合溶媒系と該溶媒システムを構成する二種以上の単一有機溶媒、二種以上の混合有機溶媒または単一有機溶媒と混合有機溶媒を主成分とする二以上の相に分離した分離溶媒系との2つの溶媒系状態に温度条件を変えることにより可逆的に状態変化させることができ、かつ、該均一混合溶媒系の状態において一の単一有機溶媒または一の混合有機溶媒のみに溶解する化学成分を均一に溶解できることを特徴とする溶媒システムを用い、化学成分として反応に関与する化学成分を用い、該化学成分の添加後、化学反応の条件を満たす均一相溶混合溶媒系の状態を実現する温度条件にして反応を進行させ、次いで該溶媒システムを構成する二種以上のそれぞれの単一有機溶媒または混合有機溶媒を主成分とする複数の相に分離する温度に調整し、生成物を一の単一有機溶媒または混合有機溶媒を主成分とする相にまたは析出物として分離回収することを特徴とする化合物の製造方法。

【請求項6】
一の単一有機溶媒または混合有機溶媒がシクロアルカン系の化合物から構成され、他の単一有機溶媒または混合有機溶媒系がニトロアルカン、ニトリル、アルコール、ハロゲン化アルキル、アミド化合物およびスルフォキサイドからなる群から選択される少なくとも一種から構成されたものである溶媒システムを用いることを特徴とする請求項5に記載の化合物の製造方法。

【請求項7】
ニトロアルカンのアルキル基は炭素数が1、2または3であり、ニトリルのアルキル基は炭素数が1、2または3であり、アミド化合物はN-ジアルキルまたはN-モノアルキルアミドのアルキル基およびアシル基またはホルミル基の炭素数の合計は6以下であり、アルコールは炭素数8以下であり、スルフォキサイドのアルキル基は炭素数が1、2またまたは3であり、またハロゲン化アルキルのアルキル基は炭素数6以下である溶媒システムを用いることを特徴とする請求項6に記載の化合物の製造方法。

【請求項8】
反応に関与する化学成分として電解質を用い、電解により反応を進行させることを特徴とする請求項5、6または7に記載の化合物の製造方法。

【請求項9】
反応系に紫外~可視光の光を照射して反応を進行させることを特徴とする請求項5、6、または7に記載の化合物の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
ライセンス状況 通常実施権[L04-06]
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