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キラル化合物の絶対配置決定試薬および決定方法 実績あり

国内特許コード P03P000808
整理番号 E047P23
掲載日 2003年10月21日
出願番号 特願2002-051505
公開番号 特開2003-247933
登録番号 特許第3416777号
出願日 平成14年2月27日(2002.2.27)
公開日 平成15年9月5日(2003.9.5)
登録日 平成15年4月11日(2003.4.11)
発明者
  • 井上 佳久
  • ビクトル ボロフコフ
  • ユハ リントウルト
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 キラル化合物の絶対配置決定試薬および決定方法 実績あり
発明の概要 冷却などの煩雑な操作をすることなく簡便に、しかも高い感度で精度よくモノアルコールなどのキラル化合物の絶対配置を決定できる試薬および該試薬を用いた決定方法を提供する。炭素鎖で架橋された金属ポルフィリン2量体であり、前記2量体の少なくとも一方のポルフィリン環において、架橋炭素鎖に結合した炭素からポルフィリン環の外周に沿って二つめの炭素の少なくとも一方にメチル基以上にバルキーな置換基を有し、且つ中心金属が、アルカリ土類金属イオンである金属ポルフィリン2量体を有効成分として含むキラル化合物の絶対配置決定試薬および該試薬を用いたキラル化合物の不斉炭素の絶対配置を決定する方法。
従来技術、競合技術の概要


従来から、キラル化合物の絶対配置を決定する方法として、キラル化合物と特定の化合物との複合体(例えば錯体)について、円二色性(CD)分光光度分析を行い、コットン効果の符号とキラル化合物の絶対配置との相関関係を利用してキラル化合物の絶対配置を決定する方法が用いられている。例えば、以下のような報告がなされている。(1) J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 6185-6186, X. Huang, B. H. Rickmann,B. Borhan, N. Berova, K. Nakanishiには、長い架橋鎖で架橋されたポルフィリン二量体にキラル化合物が配位することによって円二色性が誘起され、コットン効果の符号とキラル化合物の絶対配置の間に相関がある旨報告されている。しかしながら、この系は、一分子のキラル化合物が同時に二つのポルフィリンユニットに配位することによって初めて円二色性が誘起されるので、ジアミン、アミノアルコールなどの二官能性のキラル化合物にしか適用できない。(2) Bull. Chem. Soc. Jpn., 1998, 71, 1117-1123, M. Takeuchi, T. Imada,S. Shinkaiには、フェニルボロン酸ユニットを有するポルフィリン二量体が、各種の糖の存在下において円二色性を示すことが報告されている。この系は、ボロン酸との間に結合を作る糖にしか適用できない。しかも、糖が有する多数の不斉中心のうち特定の不斉中心について絶対配置を直接決めることができない。以上のように、モノアルコールなどの様々なキラル化合物に対して適用できるような絶対配置の決定方法は報告されていなかった。一方、キラル化合物の絶対配置の決定方法として、X線回折法が知られている。しかしながら、この方法には、結晶性の化合物にしか適用できないという制限がある。そこで、本発明者は、様々なキラル化合物の絶対配置を精度良く、簡便に決定することのできるキラル化合物の絶対配置の決定方法を研究した。近年、金属中心として、Zn、Fe、MnまたはRuを含む金属ポルフィリン二量体にキラル化合物が配位することによって円二色性が誘起され、コットン効果の符号とキラル化合物の絶対配置の間に相関があることを見出し、新たなキラル化合物の絶対配置の決定方法を完成した(特開2001-220392)。しかしながら、この方法であっても、キラル化合物がモノアルコールなどの場合には、試料溶液を-80℃程度に冷却しないと誘起コットン効果を検知することができないという問題点がある。

産業上の利用分野


キラル化合物の絶対配置を決定する試薬および該試薬を用いるキラル化合物の絶対配置決定方法

特許請求の範囲 【請求項1】
炭素鎖で架橋された金属ポルフィリン2量体であり、前記2量体の少なくとも一方のポルフィリン環において、架橋炭素鎖に結合した炭素からポルフィリン環の外周に沿って二つめの炭素の少なくとも一方にメチル基以上にバルキーな置換基を有し、且つ中心金属が、アルカリ土類金属イオンである金属ポルフィリン2量体を有効成分として含むキラル化合物の絶対配置決定試薬。

【請求項2】
炭素鎖で架橋された金属ポルフィリン2量体が、以下の式(1)に示す金属ポルフィリン2量体である請求項1に記載のキラル化合物の絶対配置決定試薬。
【化1】[式中、M2+およびM'2+は、同一または相異なってアルカリ土類金属イオンを示し、nは、2または3を示し、Ra~Rdは、同一または相異なって、水素原子またはメチル基以上にバルキーな置換基を示し、但し、Ra~Rdのうち少なくとも1つは、メチル基以上にバルキーな置換基を示し、R1~R12は、同一または相異なって、水素原子または炭化水素基を示す。]

【請求項3】
式(1)におけるRa~Rdの少なくとも1つが、1)炭素数1~8の炭化水素基、2)含酸素置換基、3)含窒素置換基、4)ハロゲン原子および5)ハロゲン化炭化水素基からなる群から選択される1種である請求項2に記載の試薬。

【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の試薬と、以下の特性を有するキラル化合物とを含む試料溶液について、円二色性分光光度分析を行い、コットン効果の符号から前記キラル化合物の不斉炭素の絶対配置を決定する方法:(i)有効成分である金属ポルフィリン2量体に配位可能なキラル化合物であり、且つ(ii) 金属ポルフィリン2量体に配位可能な基と不斉炭素が直接結合しているキラル化合物、または前記配位可能な基と不斉炭素との間に炭素原子が1原子介在しているキラル化合物。

【請求項5】
キラル化合物が、1)一級モノアミン、2)二級モノアミン、3)モノアルコールおよび4)アミノアルコールからなる群から選択される1種である請求項4に記載の方法。

【請求項6】
-10~30℃において円二色性分光光度分析を行う請求項4または5に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 井上光不斉反応プロジェクト 領域
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