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平坦化トンネル磁気抵抗素子

国内特許コード P03A003345
整理番号 A111P53
掲載日 2004年1月23日
出願番号 特願2002-121121
公開番号 特開2003-318465
登録番号 特許第4304568号
出願日 平成14年4月23日(2002.4.23)
公開日 平成15年11月7日(2003.11.7)
登録日 平成21年5月15日(2009.5.15)
発明者
  • 湯浅 新治
  • 長濱 太郎
  • 鈴木 義茂
出願人
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 平坦化トンネル磁気抵抗素子
発明の概要 アモルファスや多結晶体などの下地の構造や凹凸にとらわれることなく高配向で平坦な界面を持つ平坦化トンネル磁気抵抗素子を提供する。平坦化トンネル磁気抵抗素子であって、MgOアモルファス層2とMgO(001)高配向層3の二重層からなる下地層を有する。
従来技術、競合技術の概要
トンネル磁気抵抗効果とは、絶縁体を強磁性金属の電極で挟んだトンネル接合において、その電気抵抗が二つの強磁性電極の磁化の相対的な向きによって変化する現象である。また、巨大磁気抵抗効果とは、非磁性層を強磁性層で挟んだ多層構造において、その電気抵抗が二つの強磁性電極の磁化の相対的な向きによって変化する現象である。
【0003】
磁気抵抗の大きさは以下の式で表される。
【0004】
【数1】
【0005】
この現象は、ハード磁気ディスクの読み出し用ヘッドのセンサーとして、また、磁気ランダムアクセスメモリの磁気記録セルの読み出しのために用いられる。高速で信頼性の高い読み出しを実現するためには、大きな磁気抵抗効果を得ることが重要である。
【0006】
これまでに、大きな磁気抵抗効果を得るために、巨大磁気抵抗効果素子では、界面を平滑にし、その電子に対する反射率を増大することが有効であることが分かっている。しかし、これまでの素子は多結晶であるために界面を平滑にすることが困難だった。これまでは、面心立方格子の(111)面および体心立方格子の(110)面を配向させることが使われていたがその配向性は必ずしも完全ではなかった。
【0007】
一方、トンネル磁気抵抗素子では、強磁性電極を(001)方位の単結晶にし、その膜厚を15原子層以下にするとトンネル磁気抵抗が増大すること(特願2001-163757)、また、20原子層以下の平坦な単結晶非磁性層をバリヤ層と単結晶強磁性電極層の間に挿入すると、磁気抵抗効果のバイアス依存性を制御出来ること(特願2001-279289)が分かっている。
【0008】
しかし、これらの素子の作製にはMgOやGaAsといった単結晶基板が不可欠であり、シリコンLSI上へのトンネル磁気抵抗素子の作製が不可能であった(T.Nagahama,et al.,Applied Physics Letters,volume 79,number 26(2001),page 4381-4383)。
【0009】
さらに、バリヤ層としてMgO(001)単結晶を用いると、巨大なトンネル磁気抵抗効果が得られることが理論的に指摘され〔J.Mathon,et al.,Physical Review B,volume 63(2001)、page 220403(R)-1-4〕、実験的にも60%を超える大きなトンネル磁気抵抗効果が得られている(M.Bowen et al.,Applied Physics letters,volume 79,number,11(2001),page 1655-1657)。
【0010】
しかし、この場合にも、素子の作製にはMgOやGaAsといった単結晶基板が不可欠であり、シリコンLSI上へのトンネル磁気抵抗素子の作製不可能であった。
産業上の利用分野
本発明は、トンネル磁気抵抗素子および巨大磁気抵抗効果素子に関し、特にその素子の結晶方位を体心立方格子、面心立方格子あるいは正方格子の(001)方向に制御したトンネル磁気抵抗素子に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 アモルファス基板又は多結晶配線上にMgOアモルファス層とMgO(001)結晶層の二重層からなる下地層を有することを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
【請求項2】 請求項1記載の平坦化トンネル磁気抵抗素子において、前記MgOアモルファス層の膜厚を3から10nm、前記MgO(001)結晶層の膜厚を3から10nmとすることで表面の凹凸を小さく抑えることを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
【請求項3】 請求項1記載の平坦化トンネル磁気抵抗素子において、前記MgO下地層を用いることで強磁性層の凹凸を小さくし、強磁性層間の静磁的結合を小さくすることを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
【請求項4】 請求項1記載の平坦化トンネル磁気抵抗素子において、前記MgO下地層を用いることで15原子層以下の超薄強磁性電極層の凹凸を小さくし、磁気抵抗効果を大きくすることを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
【請求項5】 請求項1記載の平坦化トンネル磁気抵抗素子において、前記MgO下地層を用いることで20原子層以下の平坦な非磁性層をバリヤ層と強磁性電極層の間に挿入して、磁気抵抗効果のバイアス依存性を制御することを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
【請求項6】 請求項1記載の平坦化トンネル磁気抵抗素子において、前記MgO下地層を用いることで強磁性電極層を体心立方格子、面心立方格子あるいは正方格子の(001)方位に配向させ、バリヤ層としてMgO(001)結晶層を用いて大きな磁気抵抗効果を得ることを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
【請求項7】 請求項1記載の平坦化トンネル磁気抵抗素子において、前記MgO下地層と磁気抵抗素子の間にAu,Ag,Cu,Al,Pt,Ir,Pd,Mo,W,Ta,Cr,Ru,Rh,Mn,Fe,Co,Niを組み合わせた(001)配向層を挟むことによって平坦性を改善し、かつ電極抵抗を低減することを特徴とする平坦化トンネル磁気抵抗素子。
産業区分
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 電子・光子等の機能制御 領域
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