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導波路を備えた3次元フォトニック結晶光共振器 コモンズ

国内特許コード P04A004048
整理番号 A112P58
掲載日 2004年4月28日
出願番号 特願2002-207727
公開番号 特開2004-004419
登録番号 特許第3648498号
出願日 平成14年7月17日(2002.7.17)
公開日 平成16年1月8日(2004.1.8)
登録日 平成17年2月18日(2005.2.18)
優先権データ
  • 特願2002-086220 (2002.3.26) JP
発明者
  • 野田 進
  • 岡野 誠
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 導波路を備えた3次元フォトニック結晶光共振器 コモンズ
発明の概要 【課題】光の損失が少なく、かつ小型化が可能な光源を提供する
【解決手段】複数のロッド11を平行に並べたストライプ層を積層させて構成した3次元フォトニック結晶に点欠陥12を形成する。点欠陥12の属するストライプ層に属し、かつ点欠陥12の属するロッドとは異なるロッドの一部を欠損させることによって導波路13を形成する。点欠陥12と導波路13の端部との位置関係を適切に設定することにより、点欠陥12において共振する特定の波長の光だけを導波路13から取り出すことができる。
【選択図】 図4
従来技術、競合技術の概要


近年、新しい光デバイスとして、フォトニック結晶が注目されている。フォトニック結晶とは周期屈折率分布をもった光学機能材料であり、光子のエネルギーに対してバンド構造を形成する。特に、光の伝播が不可能となるエネルギー領域(フォトニックバンドギャップ)が形成されることが特徴である。



フォトニック結晶の適用が期待される分野の一例として、光ファイバ通信の分野を取り上げる。光ファイバ通信において、従来の光時分割多重方式(Optical Time Division Multiplexing : OTDM)に代わって、波長分割多重方式(Wavelength Division Multiplexing : WDM)が用いられている。このWDMは、一本の伝送路に複数の波長の光を伝播させ、それぞれに別個の信号を乗せる通信方式である。これによって、単位時間に送信できる情報量が飛躍的に向上する。



この波長分割多重通信においては、複数の波長毎にそれぞれ光源が必要となる。現在のところ光源としては、発振波長の異なる半導体レーザを1波長毎に用いるものや、白色光源を光分波器と組み合わせるもの等が用いられている。しかし、これらの方法ではいずれも装置の大型化が避けられず、かつ非効率である。



フォトニック結晶を光共振器として用い光源とすることができることは既に知られている。光共振器は光を閉じこめることができるため、適切な光の取り出し手段を設けることにより、光共振器は光源として使用可能である。そこで、フォトニック結晶を光源として用いることにより、波長分割多重通信装置の大幅な小型化を図ることができる。



光源としてのフォトニック結晶には、2次元結晶あるいは3次元結晶を用いることができる。その両者にそれぞれ特長がある。2次元結晶は作成が比較的容易である。また、2次元結晶は3次元結晶の場合と比べて解析計算の際に行うべき計算量が少ないので、設計が比較的容易であるという利点がある。特開2001-272555号公報には2次元フォトニック結晶光共振器から構成される波長分合波器が記載されている。



2次元結晶においても、面に垂直な方向には誘電体と空気との大きな屈折率の差があるので、その方向に対しても光を閉じこめることができる。しかし、3次元結晶ならば、結晶表面から離れた結晶内部に点欠陥を作れば全方向に対して光を閉じこめることができる。光の損失を少なくするという点では、光の閉じこめが重要であり、2次元結晶よりも3次元結晶の方がより望ましい。



3次元フォトニック結晶に関しては、これまで線欠陥を導入したもの(例えば、特開2001-74955号公報)や、点欠陥を導入したもの(岡野誠他,「3次元フォトニック結晶における微小光共振器の解析」,応用物理学会2000年秋季講演概要集、同,「3次元フォトニック結晶における単一欠陥微小光共振器の解析(II)」,応用物理学会2001年春季講演概要集)が報告されている。



点欠陥を導入することによってフォトニックバンドギャップ中に欠陥準位が形成され、その欠陥準位のエネルギー値に対応した波長の光のみが点欠陥において共振する。また、線欠陥を導入することによってフォトニックバンドギャップ中に光が存在可能なエネルギー帯が形成され、そのエネルギー帯に対応する波長の光が線欠陥中を伝播することが可能になる。以上のように、点欠陥は共振器となり、線欠陥は導波路となる。

産業上の利用分野


本発明は、波長多重光通信装置における光源や、光の蓄積の有無によりデータの記録を行う光メモリー等に使用することが可能な光共振器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
a)複数のロッドを平行且つ所定の面内周期で周期的に配置したストライプ層が複数、平行に積層されて成り、各ストライプ層に属する各ロッドが最隣接のストライプ層に属する各ロッドと直交し、各ストライプ層に属する各ロッドが2層離れたストライプ層に属する各ロッドと平行且つ上記面内周期の1/2だけずれている3次元フォトニック結晶から成る本体と、
b)上記ロッドのうちの1本に導入された点欠陥と、
c)該点欠陥が属するストライプ層に存在する、該点欠陥ロッドとは異なるロッドの少なくとも一部に線状の欠陥を導入することによって構成され、更に該線欠陥の少なくとも一部が可動である導波路と、
を備えることを特徴とする、3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項2】
該導波路を構成する線欠陥が、該点欠陥ロッドとは異なるロッドの少なくとも一部に屈折率の異なる部分を設けることによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項3】
導波路の上記屈折率の異なる部分が空気であることを特徴とする請求項2に記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項4】
a)複数のロッドを平行且つ所定の面内周期で周期的に配置したストライプ層が複数、平行に積層されて成り、各ストライプ層に属する各ロッドが最隣接のストライプ層に属する各ロッドと直交し、各ストライプ層に属する各ロッドが2層離れたストライプ層に属する各ロッドと平行且つ上記面内周期の1/2だけずれている3次元フォトニック結晶から成る本体と、
b)上記ロッドのうちの1本に導入された点欠陥と、
c)該点欠陥が属するストライプ層に存在する、該点欠陥ロッドとは異なるロッドの少なくとも一部に線状の欠陥を導入することによって構成され、更に該線欠陥の少なくとも一部が外部からの作用により屈折率が変化する性質を持つ材質の部材から成る導波路と、
を備えることを特徴とする、3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項5】
上記部材が、量子井戸のバンドフィリング効果を有する半導体材料から成ることを特徴とする請求項4に記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項6】
該導波路が、同一ストライプ層内において該点欠陥ロッドに最隣接するロッド又は最隣接ロッドの次の隣接ロッド又はその次の隣接ロッドに設けられることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項7】
該導波路が、同一ストライプ層内において該点欠陥ロッドに最隣接するロッド又は最隣接ロッドの次の隣接ロッドに設けられることを特徴とする請求項6に記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項8】
点欠陥ロッドが属するストライプ層の上下にそれぞれ4層以上のストライプ層を積層させることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。

【請求項9】
点欠陥ロッドが属するストライプ層の上下にそれぞれ8層以上のストライプ層を積層させることを特徴とする請求項8に記載の3次元フォトニック結晶光メモリー。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 電子・光子等の機能制御 領域
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