TOP > 国内特許検索 > プラスチックフィルムのガス透過度測定方法、この測定方法に用いる測定装置及びこの測定方法を用いたガス透過度測定用プログラム

プラスチックフィルムのガス透過度測定方法、この測定方法に用いる測定装置及びこの測定方法を用いたガス透過度測定用プログラム

国内特許コード P04A004083
掲載日 2004年4月28日
出願番号 特願2002-228473
公開番号 特開2004-069463
登録番号 特許第3752537号
出願日 平成14年8月6日(2002.8.6)
公開日 平成16年3月4日(2004.3.4)
登録日 平成17年12月22日(2005.12.22)
発明者
  • 井筒 直樹
  • 矢島 信之
出願人
  • 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
発明の名称 プラスチックフィルムのガス透過度測定方法、この測定方法に用いる測定装置及びこの測定方法を用いたガス透過度測定用プログラム
発明の概要 【課題】測定準備、手順が簡単な作業で済み、しかも測定精度も従来の手法に比して極めて高精度な方法でプラスチックフィルムのガス透過度を測定する。
【解決手段】被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる質量及び表面積が既知の被試験フィルム袋3にガスXを封入し、温度が管理され被試験フィルム袋の内圧と同等の圧力となるようにガスXとは異なるガスYで満たされた恒温器1内で、温度を一定に維持しつつ、時系列上で複数回に渡ってガスの入った被試験フィルム袋3の質量を電子秤2によって測定し、この測定結果と被試験フィルム袋のみの質量及び表面積との関係から、コンピュータ4によりガスXに係わる透過度を演算する。
【選択図】   図1
従来技術、競合技術の概要


プラスチックフィルムは、食品の保存容器を始めとして広範囲の用途に使用され、次々と新しい素材が開発されている。ガス透過性はこれらのフィルムの性能や品質を知る上で重要な特性であり、種々の方式の測定装置が各国で開発・製品化されている。



ガス透過度を測定する方法として知られているのは、一般ガスの場合、差圧法、等圧法、小袋法の3つである。また、水蒸気の場合には、カップ法、感湿センサー法、赤外センサー法、容器測定方法がある。



フィルムの気体透過度を測定するためには、通常JIS(Japanese Industrial Standard:日本工業規格)に定められている差圧法または等圧法が用いられる(プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法:JIS K 7126、プラスチックフィルム及びシートの水蒸気透過度試験方法:JIS K 7129、防湿包装容器の透湿度試験方法:JIS Z 0222、防湿包装材料の透湿度試験方法:JIS Z 0208)。



差圧法は、試験片によって隔てられた一方を真空に保ち、もう一方に試験ガスを導入し、低圧側の圧力増加によりガス透過量を求める方法である。等圧法は、試験片によって隔てられた一方に試験ガスを供給し、もう一方には等圧でキャリアーガスを流し、透過したガス量を何らかのガス検知器またはガスクロマトグラフを用いて測定する方法である。差圧法や等圧法に基づく測定装置は、古くから開発、製品化されているが、どちらの方法も測定部に取り付けた試験片の周囲を完全にシールする必要があり、測定装置自体も複雑になっている。



一方、小袋法による測定方法は1990年に論文発表され(井上俊夫、石谷孝佑:ガス置換包装における酸素濃度、体積の経時変化、包装研究Vol.11, No.1(1990)、p.21-27)、測定したいガスを密封した袋を測定したい雰囲気の中に放置し、内部のガス濃度の変化と袋の体積変化を見るというものである。この小袋法は、ガス透過度の測定に供されるフィルムを実際に製品として使用する際に、袋状に加工した密閉容器形状とし、例えば食品などを封入して使用することが多いことから、袋の構造も含めた実際の使用状態に対応した試験及び評価が可能であり、応用範囲が広いと考えられている。



しかしながら、気体の濃度変化と袋の体積変化の両方を測定する必要がある。体積変化は、例えば袋を水中に沈めて水位の上昇により求め、濃度変化は、例えばガスクロマトグラフを用いて求める。したがって、密閉した袋を直接測定するという利点が生かされず、現在のところ測定装置の製品化には至っていない。



また、ガスセンサーを使わない方法であるカップ法と容器測定方法は、いずれも容器または袋内に透過した水蒸気による吸湿材の重量増加を測定する方法であり、測定は水蒸気に限定される。

産業上の利用分野


本発明は、プラスチックフィルムを透過する種々のガス(気体)の透過度を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法とその測定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる質量及び表面積が既知の被試験フィルム袋にガスXを封入し、温度が管理され前記被試験フィルム袋の内圧と同等の圧力となるように前記ガスXとは異なるガスYで満たされた密閉容器内で、温度を一定に維持しつつ、時系列上で複数回に渡って前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量を測定し、この測定結果と前記被試験フィルム袋のみの質量及び表面積との関係から前記ガスXに係わる透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)を求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項2】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスXの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)kx [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスYの透過度ky [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法において、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋を用意して、この被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] を測定しておき、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測し、
時刻t0 ,t1 ,t2 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、気体定数をR、Kx =kx RTAとして、
y =(λxx2 +Kx )/(RTA)
を演算することにより、透過度kx が既知の場合のガスYの透過度ky を求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項3】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスYの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)ky [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスXの透過度kx [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法において、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋を用意して、この被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] を測定しておき、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy でガスYが満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測し、
時刻t0 ,t1 ,t2 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、気体定数をR、Ky =ky RTAとして、
λx >0の場合には、
x ={-1+(1+4λxy )1/2}/(2λx RTA)
演算することより、透過度ky が既知の場合のガスXの透過度kx を求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項4】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスYの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)ky [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスXの透過度kx [mol/m2sPa] (但し、kx >>ky )を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法において、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋を用意して、この被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] を測定しておき、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測し、
時刻t0 ,t1 ,t2 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、気体定数をRとして、
x =-1/(λx RTA)
を演算することにより、透過度ky が既知の場合のガスXの透過度kx (kx >>ky )を近似的に求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項5】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスYの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)ky [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスXの透過度kx [mol/m2sPa] (但し、kx >>ky )を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法において、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋を用意して、この被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] を測定しておき、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg]を計測し、
時刻t0 において被試験フィルム袋内にガスYが入っていない場合あるいは時刻t0 においては被試験フィルム袋内にガスXのみが入っている場合に、時刻t0 ,t1 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
気体定数をRとして、
x =(Vx1 -Vx0 )/{(t1 -t0 )RTA}
を演算することにより、透過度ky が既知の場合のガスXの透過度kx (kx >>ky )を近似的に求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項6】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスXの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)kx [mol/m2sPa] 、ガスYの透過度ky [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法において、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる第1及び第2の被試験フィルム袋を用意して、それぞれの被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 、mf′[kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] 、A′[m2] を測定しておき、前記第1の被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記第1の被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った第1の被試験フィルム袋のm0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測し、
前記第2の被試験フィルム袋に前記ガスYを密度ρy′で封入し、前記ガスXが前記第2の被試験フィルム袋内の内圧と同一の圧力P′[Pa] となるように密度ρx′で満たされ、かつ測定温度T′(但し、T′=T)[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0′[s] ,t1′[s] ,t2′[s] における前記ガスの入った第2の被試験フィルム袋の質量m0′[kg] ,m1′[kg] ,m2′[kg] を計測し、
時刻t0 ,t1 ,t2 における第1の被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、
時刻t0′,t1′,t2′における第2の被試験フィルム袋内のガスYの体積Vy0′,Vy1′,Vy2′を次式から求め、
y0′=(m0′-mf′)/(ρy′-ρx′)
y1′=(m1′-mf′)/(ρy′-ρx′)
y2′=(m2′-mf′)/(ρy′-ρx′)
λy を求める計算式


但し、
a′=logVy0′-logVy2
b′=logVy0′-logVy1
c′=logVy1′-logVy2
に上の結果を代入してλy を求め、気体定数をRとして、
λx >0かつλy <0の場合には、
x =-1/(λx RTA)+1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
y =-1/(λy RTA′)-1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
を演算し、
λx <0かつλy >0の場合には、
x =-1/(λx RTA)-1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
y =-1/(λy RTA′)+1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
を演算することによりガスXの透過度kx 及びガスYの透過度ky を求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項7】
前記ガスXの飽和蒸気圧が大気圧より低い場合、前記被試験フィルム袋内の飽和蒸気圧が前記密閉容器内の圧力より高くなるように当該密閉容器内を減圧することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載のプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項8】
被試験プラスチックフィルムについて、常温で飽和蒸気圧が大気圧より低いガスXの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)kx [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定方法において、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋を用意して、この被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] を測定しておき、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを蒸気圧が飽和状態となるように一部液体の状態にて封入し、常温で飽和蒸気圧が大気圧より高いガスYが満たされ、かつ測定温度を任意に制御可能な密閉容器内で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量を計測可能とし、
前記密閉容器の内部温度をT0 [K]、圧力を大気圧に等しいP0 [Pa] (ガスXの飽和蒸気圧Px0 [Pa] 、ガスXの密度ρx0 、ガスYの密度ρy0 )とする状態0で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] を測定し、
前記密閉容器の内部温度をT1 [K] (圧力P1 [Pa] 、ガスXの飽和蒸気圧Px1 [Pa] 、ガスXの密度ρx1 、ガスYの密度ρy1 )とする状態1で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m1 [kg] を測定し、
状態1から前記密閉容器の内部温度T1 [K] (圧力P1 [Pa] 、ガスXの飽和蒸気圧Px1 [Pa] 、ガスXの密度ρx1 、ガスYの密度ρy1 )を維持しつつ所定時間t[s] 経過後の状態2で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m2 [kg] を測定し、
状態2の測定後、前記密閉容器の内部温度をT3 [K] (圧力P3 [Pa] 、ガスXの飽和蒸気圧Px3 [Pa] )とする状態3で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m3 [kg] を測定し、
状態1における試験フィルム袋内の液体及び気体の全質量を次式から求め、
x1+ρx1x1
=m1-mf+(m0-m1)(P0/Px0-1)/(P0/Px0-P1/Px1)
状態2における試験フィルム袋内の液体及び気体の全質量を次式から求め、
x2+ρx2x2
=m3-mf+(m2-m3)(P1/Px2-1)/(P1/Px2-P3/Px3)
上式の演算結果を次式に代入して、
x={(mx1+ρx1x1)-(mx2+ρx2x2)}/(tPxA)
を演算することによりガスXの透過度kx を求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項9】
前記質量の測定は、測定場所における重力加速度に基づいて測定重量値を修正することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載のプラスチックフィルムのガス透過度測定方法。

【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか記載のプラスチックフィルムのガス透過度測定方法の実施に用いられる測定装置であって、
前記密閉容器として用いられ、内部温度制御手段及びガス充填手段を備える恒温器と、
この恒温器内に設けられ、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量を測定する電子秤と、
予め前記請求項1乃至8いずれか記載の演算処理プログラムが組み込まれ、前記測定結果を入力することにより、試験ガスの透過度測定値を求める演算処理装置とを具備することを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定装置。

【請求項11】
さらに、前記恒温器に対して前記内部温度制御手段を通じて内部温度を測定温度に設定し、前記電子秤から所定時刻の質量測定値を取得する測定自動化手段を備えることを特徴とする請求項10記載のプラスチックフィルムのガス透過度測定装置。

【請求項12】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスXの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)kx [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスYの透過度ky [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定に用いられ、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] の測定結果を入力する第1ステップと、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測した結果を入力する第2ステップと、
時刻t0 ,t1 ,t2 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、気体定数をR、Kx =kx RTAとして、
y =(λxx2 +Kx )/(RTA)
を演算することにより、透過度kx が既知の場合のガスYの透過度ky を求める第3ステップとを具備することを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。

【請求項13】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスYの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)ky [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスXの透過度kx [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定に用いられ、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] の測定結果を入力する第1ステップと、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy でガスYが満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測した結果を入力する第2ステップと、
時刻t0 ,t1 ,t2 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、気体定数をR、Ky =ky RTAとして、
λx >0の場合には、
x ={-1+(1+4λxy )1/2}/(2λx RTA)
演算することより、透過度ky が既知の場合のガスXの透過度kx を求める第3ステップとを具備することを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。

【請求項14】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスYの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)ky [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスXの透過度kx [mol/m2sPa] (但し、kx >>ky )を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定に用いられ、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] の測定結果を入力する第1ステップと、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測した結果を入力する第2ステップと、
時刻t0 ,t1 ,t2 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、気体定数をRとして、
x =-1/(λx RTA)
を演算することにより、透過度ky が既知の場合のガスXの透過度kx (kx >>ky )を近似的に求める第3ステップとを具備することを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。

【請求項15】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスYの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)ky [mol/m2sPa] が既知であるとき、ガスXの透過度kx [mol/m2sPa] (但し、kx >>ky )を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定に用いられ、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] の測定結果を入力する第1ステップと、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] における前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] ,m1 [kg]を計測した結果を入力する第2ステップと、
時刻t0 において被試験フィルム袋内にガスYが入っていない場合あるいは時刻t0 においては被試験フィルム袋内にガスXのみが入っている場合に、時刻t0 ,t1 における被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0 ,Vx1 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
気体定数をRとして、
x =(Vx1 -Vx0 )/{(t1 -t0 )RTA}
を演算することにより、透過度ky が既知の場合のガスXの透過度kx (kx >>ky )を近似的に求める第3ステップとを具備することを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。

【請求項16】
被試験プラスチックフィルムについて、ガスXの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)kx [mol/m2sPa] 、ガスYの透過度ky [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定に用いられ、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる第1及び第2の被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 、mf′[kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] 、A′[m2] の測定結果を入力する第1ステップと、
前記第1の被試験フィルム袋に前記ガスXを密度ρx で封入し、前記ガスYが前記第1の被試験フィルム袋の内圧と同一の圧力P[Pa] となるように密度ρy で満たされ、かつ測定温度T[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0 [s] ,t1 [s] ,t2 [s] における前記ガスの入った第1の被試験フィルム袋のm0 [kg] ,m1 [kg] ,m2 [kg] を計測した結果を入力する第2ステップと、
前記第2の被試験フィルム袋に前記ガスYを密度ρy′で封入し、前記ガスXが前記第2の被試験フィルム袋内の内圧と同一の圧力P′[Pa] となるように密度ρx′で満たされ、かつ測定温度T′(但し、T′=T)[K] で一定に維持される密閉容器内で、少なくとも時刻t0′[s] ,t1′[s] ,t2′[s] における前記ガスの入った第2の被試験フィルム袋の質量m0′[kg] ,m1′[kg] ,m2′[kg] を計測した結果を入力する第3ステップと、
時刻t0 ,t1 ,t2 における第1の被試験フィルム袋内のガスXの体積Vx0,Vx1 ,Vx2 を次式から求め、
x0 =(m0 -mf )/(ρx -ρy )
x1 =(m1 -mf )/(ρx -ρy )
x2 =(m2 -mf )/(ρx -ρy )
λx を求める計算式
λx ={a(t1 -t0 )-b(t2 -t0 )}/(aVx1 -bVx2 -cVx0 )
但し、
a=logVx0 -logVx2
b=logVx0 -logVx1
c=logVx1 -logVx2
に上の結果を代入してλx を求め、
時刻t0′,t1′,t2′における第2の被試験フィルム袋内のガスYの体積Vy0′,Vy1′,Vy2′を次式から求め、
y0′=(m0′-mf′)/(ρy′-ρx′)
y1′=(m1′-mf′)/(ρy′-ρx′)
y2′=(m2′-mf′)/(ρy′-ρx′)
λy を求める計算式


但し、
a′=logVy0′-logVy2
b′=logVy0′-logVy1
c′=logVy1′-logVy2
に上の結果を代入してλy を求め、気体定数をRとして、
λx >0かつλy <0の場合には、
x =-1/(λx RTA)+1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
y =-1/(λy RTA′)-1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
を演算し、
λx <0かつλy >0の場合には、
x =-1/(λx RTA)-1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
y =-1/(λy RTA′)+1/{RT(-λx λy AA′)1/2 }
を演算することによりガスXの透過度kx 及びガスYの透過度ky を求めることを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。

【請求項17】
被試験プラスチックフィルムについて、常温で飽和蒸気圧が大気圧より低いガスXの透過度(単位分圧差で単位時間に単位面積の試験片を透過する気体のモル数を示す値)kx [mol/m2sPa] を測定するプラスチックフィルムのガス透過度測定に用いられ、
前記被試験プラスチックフィルムを袋状に加工してなる被試験フィルム袋のみの質量mf [kg] 及びガスの透過に係わる全表面積A[m2] の測定結果を入力する第1ステップと、
前記被試験フィルム袋に前記ガスXを蒸気圧が飽和状態となるように一部液体の状態にて封入し、常温で飽和蒸気圧が大気圧より高いガスYが満たされ、かつ測定温度を任意に制御可能な密閉容器内で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量を計測可能として、
前記密閉容器の内部温度をT0 [K]、圧力を大気圧に等しいP0 [Pa] (ガスXの飽和蒸気圧Px0 [Pa] 、ガスXの密度ρx0 、ガスYの密度ρy0 )とする状態0で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m0 [kg] を測定した結果を入力する第2ステップと、
前記密閉容器の内部温度をT1 [K] (圧力P1 [Pa] 、ガスXの飽和蒸気圧Px1 [Pa] 、ガスXの密度ρx1 、ガスYの密度ρy1 )とする状態1で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m1 [kg] を測定した結果を入力する第3ステップと、
状態1から前記密閉容器の内部温度T1 [K] (圧力P1 [Pa] 、ガスXの飽和蒸気圧Px1 [Pa] 、ガスXの密度ρx1 、ガスYの密度ρy1 )を維持しつつ所定時間t[s] 経過後の状態2で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m2 [kg] を測定した結果を入力する第4ステップと、
状態2の測定後、前記密閉容器の内部温度をT3 [K] (圧力P3 [Pa] 、ガスXの飽和蒸気圧Px3 [Pa] )とする状態3で、前記ガスの入った被試験フィルム袋の質量m3 [kg] を測定した結果を入力する第5ステップと、
状態1における試験フィルム袋内の液体及び気体の全質量を次式から求め、
x1+ρx1x1
=m1-mf+(m0-m1)(P0/Px0-1)/(P0/Px0-P1/Px1)
状態2における試験フィルム袋内の液体及び気体の全質量を次式から求め、
x2+ρx2x2
=m3-mf+(m2-m3)(P1/Px2-1)/(P1/Px2-P3/Px3)
上式の演算結果を次式に代入して、
x={(mx1+ρx1x1)-(mx2+ρx2x2)}/(tPxA)
を演算することによりガスXの透過度kx を求める第6ステップとを具備することを特徴とするプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。

【請求項18】
さらに、前記質量の測定のために、重量測定結果を測定場所における重力加速度に基づいて修正するステップを備えることを特徴とする請求項12乃至17のいずれか記載のプラスチックフィルムのガス透過度測定用プログラム。
国際特許分類(IPC)
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2002228473thum.jpg
出願権利状態 登録
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close