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エステル縮合物の製造方法 コモンズ

国内特許コード P04A004157
整理番号 B12P04
掲載日 2004年5月14日
出願番号 特願2002-249654
公開番号 特開2004-083531
登録番号 特許第4152696号
出願日 平成14年8月28日(2002.8.28)
公開日 平成16年3月18日(2004.3.18)
登録日 平成20年7月11日(2008.7.11)
発明者
  • 石原 一彰
  • 山本 尚
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 エステル縮合物の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】水に対して極めて安定であり、縮合反応の進行に伴い生成される水の存在によっても触媒活性の低減が抑制され、反応時ばかりでなく保管時においても空気中の水等による変質により触媒活性の失活が生じにくく、高収率でエステルやチオエステルを得ることができ、使用する触媒量も少量でよく、反応副生成物が生じることなく分離精製操作が容易であり、安定した供給を可能とするエステル縮合物又はチオエステル縮合物の製造方法を提供する。
【解決手段】四価のハフニウム化合物に、アミド配位子若しくは2以上のエーテル酸素原子を有するエーテル配位子が配位した錯体、又は、四価のジルコニウム化合物に、アミド配位子若しくは2以上のエーテル酸素原子を有するエーテル配位子が配位した錯体を縮合触媒として、カルボン酸とアルコール又はチオールを溶媒の存在下に反応させる。
従来技術、競合技術の概要


環境に優しい化学プロセスの開発は現代の最重要課題であり、グリーンケミストリーの観点からも国際社会の認めるところであり(P. T. Anastas and J. C. Wamer, Green Chemistry: Theory and Practice(Oxford University Press, Oxford, 1998)、有機合成の最も基本的かつ重要な反応であるエステル化反応は、グリーンケミストリーの観点からも注目されている(Tetrahedron. 36, 2409, 1980)。エステル化反応については既に膨大な数の報告例があるが(Tetrahedron . 36, 2409, 1980)、基質に対し1当量以上の縮合剤あるいは活性化剤を用いるケースが多く、反応後には大量の副生成物が生じるため煩雑な分離精製操作が必要となる等、グリーンケミストリー及びアトムエフィシェンシーの観点からは本来避けるべき事態が生じている。一方、等モル量のカルボン酸とアルコールから直接、触媒的にエステル化を行うことができれば理想的なプロセスとなる。しかし、大抵の場合、カルボン酸とアルコールのどちらか一方を過剰に用いなければ効率よくエステルを得ることができない(Synthesis. 1978, 929, 1978、Chem. Lett. 1977, 55, 1977、Chem. Lett. 1981, 663, 1981、Synthesis. 1972, 628, 1972、Tetrahedron. Lett. 12, 3453, 1971、Tetrahedron. Lett. 14, 1823, 1973、Bull. Chem. Soc. Jpn. 54, 1276, 1981、Jpn. Patent Appl. 1980, No.55-115570、特開昭52-75684号公報、J. Am. Chem. Soc. 102, 7578, 1980、Tetrahedron. Lett. 28, 3713, 1987、J. Org. Chem. 56, 5307, 1991、Chem. Lett. 1981, 1671, 1981、Bull. Chem. Soc. Jpn. 62, 2353, 1989、Chem. Lett. 1984, 1085, 1984、J. Chem. Soc.,Perkin Trans./1994, 3473, 1994)。



従来、重合触媒として、スカンジウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウムの群から選ばれた一種以上の金属化合物と、Ar-O-(Arはアリール基を表す)等の構造を有する化合物からなる群より選ばれる一種以上の化合物とからなるポリエステル重合触媒(特開2000-154241)や、触媒活性が高くて、原料である酸とアルカリをほぼ等モルで使用しても高収率でエステルが合成でき、しかも低温でも高い反応速度が得られ、なおかつ副反応が極めて少ない優れたエステルの製法として、チタン族金属のハライド類、硝酸塩類、カルボン酸塩類、アルコラート類およびアセチルアセトン型錯体からなる群から選ばれるチタン族金属化合物を活性成分の少なくとも一つとして含有するエステル化触媒を用いるカルボン酸とアルコールとからのエステル製造方法(特開平8-71429号公報)が知られている。



また、アルコール又はチオールとカルボン酸から、温和な条件下で、効率的にカルボン酸エステル又はカルボン酸チオエステルを製造する方法として、アルコール又はチオール、或いはそのシリル誘導体と、当量もしくは小過剰のカルボン酸又はカルボン酸シリルエステルを反応させ、カルボン酸エステル又はカルボン酸チオエステルを製造する際に、一般式(R6CO)2O(式中、R6は置換基を有していてもよいアリール基を示す)で表されるカルボン酸無水物と触媒量のカチオン性触媒を共存させる方法(特開平5-286894号公報)が知られている。

産業上の利用分野


本発明は、四価のジルコニウム化合物又は四価のハフニウム化合物のアミド配位子や2以上のエーテル酸素原子を有するエーテル配位子が配位した錯体を縮合触媒とし、カルボン酸と、アルコール又はチオールを溶媒の存在下に反応させるエステル縮合物の製造方法又はチオエステル縮合物の製造方法や、これらの製造方法に用いる縮合触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
四価のハフニウム化合物に、一般式[1]
CONR [1]
(式中、Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシ基を表し、R、Rは独立して水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基を示し、R~Rは相互に結合して環を形成してもよい。)で表されるアミド配位子が配位した錯体、又は、四価のジルコニウム化合物に、一般式[1]
CONR [1]
(式中、Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシ基を表し、R、Rは独立して水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基を示し、R~Rは相互に結合して環を形成してもよい。)で表されるアミド配位子が配位した錯体を縮合触媒として、カルボン酸とアルコールを溶媒の存在下に反応させることを特徴とするエステル縮合物の製造方法。

【請求項2】
四価のハフニウム化合物又は四価のジルコニウム化合物が、四価のハフニウムのハロゲン化物又は四価のジルコニウムのハロゲン化物であることを特徴とする請求項1記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項3】
ハロゲン化物が、塩化物であることを特徴とする請求項2記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項4】
四価のハフニウム化合物又は四価のジルコニウム化合物が、四価のハフニウムのアルコキシド化合物又は四価のジルコニウムのアルコキシド化合物であることを特徴とする請求項1記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項5】
アルコキシド化合物が、t-ブトキシド化合物であることを特徴とする請求項4記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項6】
一般式[1]で表される化合物が、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジアセトアミド及びN-アセト-2-ケトオキサゾリジンから選ばれる1又は2以上の化合物であることを特徴とする請求項1記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項7】
カルボン酸とアルコールとして、多価カルボン酸と多価アルコール、あるいはヒドロキシカルボン酸を用いてポリエステルを合成することを特徴とする請求項1~のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項8】
溶媒を用いて加熱還流を行い、共沸する水を反応系から除去することを特徴とする請求項1~のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項9】
溶媒として、非極性溶媒又は低極性溶媒を用いることを特徴とする請求項1~のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項10】
非極性溶媒又は低極性溶媒が、トルエン、キシレン、メシチレンから選ばれる1又は2以上の溶媒であることを特徴とする請求項記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項11】
反応が、乾燥不活性ガス雰囲気下で行われることを特徴とする請求項1~10のいずれか記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項12】
四価のハフニウム化合物に、アミド配位子が配位した錯体、又は、四価のジルコニウム化合物に、アミド配位子が配位した錯体を縮合触媒として、カルボン酸とチオールを溶媒の存在下に反応させることを特徴とするチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項13】
四価のハフニウム化合物又は四価のジルコニウム化合物が、四価のハフニウムのハロゲン化物又は四価のジルコニウムのハロゲン化物であることを特徴とする請求項12記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項14】
ハロゲン化物が、塩化物であることを特徴とする請求項13記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項15】
四価のハフニウム化合物又は四価のジルコニウム化合物が、四価のハフニウムのアルコキシド化合物又は四価のジルコニウムのアルコキシド化合物であることを特徴とする請求項12記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項16】
アルコキシド化合物が、t-ブトキシド化合物であることを特徴とする請求項15記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項17】
アミド配位子が、一般式[1]
CONR [1]
(式中、Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシ基を表し、R、Rは独立して水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基を示し、R~Rは相互に結合して環を形成してもよい。)で表されることを特徴とする請求項1216のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項18】
一般式[1]で表される化合物が、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジアセトアミド及びN-アセト-2-ケトオキサゾリジンから選ばれる1又は2以上の化合物であることを特徴とする請求項17記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項19】
溶媒を用いて加熱還流を行い、共沸する水を反応系から除去することを特徴とする請求項1218のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項20】
溶媒として、非極性溶媒又は低極性溶媒を用いることを特徴とする請求項1219のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項21】
非極性溶媒又は低極性溶媒が、トルエン、キシレン、メシチレンから選ばれる1又は2以上の溶媒であることを特徴とする請求項20記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項22】
反応が、乾燥不活性ガス雰囲気下で行われることを特徴とする請求項1221のいずれか記載のチオエステル縮合物の製造方法。

【請求項23】
四価のハフニウム化合物に、一般式[1]
CONR [1]
(式中、Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシ基を表し、R、Rは独立して水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基を示し、R~Rは相互に結合して環を形成してもよい。)で表されるアミド配位子が配位した錯体、又は、四価のジルコニウム化合物に、一般式[1]
CONR [1]
(式中、Rは水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシ基を表し、R、Rは独立して水素原子、アルキル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基を示し、R~Rは相互に結合して環を形成してもよい。)で表されるアミド配位子が配位した錯体を有効成分として含有するエステル化又はチオエステル化縮合触媒。

【請求項24】
四価のハフニウム化合物又は四価のジルコニウム化合物が、四価のハフニウムのハロゲン化物又は四価のジルコニウムのハロゲン化物であることを特徴とする請求項23記載のエステル化又はチオエステル化縮合触媒。

【請求項25】
ハロゲン化物が、塩化物であることを特徴とする請求項24記載のエステル化又はチオエステル化縮合触媒。

【請求項26】
四価のハフニウム化合物又は四価のジルコニウム化合物が、四価のハフニウムのアルコキシド化合物又は四価のジルコニウムのアルコキシド化合物であることを特徴とする請求項23記載のエステル化又はチオエステル化縮合触媒。

【請求項27】
アルコキシド化合物が、t-ブトキシド化合物であることを特徴とする請求項26記載のエステル化又はチオエステル化縮合触媒。

【請求項28】
一般式[1]で表される化合物が、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジアセトアミド及びN-アセト-2-ケトオキサゾリジンから選ばれる1又は2以上の化合物であることを特徴とする請求項23記載のエステル化又はチオエステル化縮合触媒。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) SORST 平成12年度採択課題
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