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酸化物半導体PN接合デバイス及びその製造方法

国内特許コード P04A004253
整理番号 E060P32
掲載日 2004年6月18日
出願番号 特願2002-278214
公開番号 特開2004-119525
登録番号 特許第4164563号
出願日 平成14年9月24日(2002.9.24)
公開日 平成16年4月15日(2004.4.15)
登録日 平成20年8月8日(2008.8.8)
発明者
  • 太田 裕道
  • 細野 秀雄
  • 神谷 利夫
  • 平野 正浩
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • HOYA株式会社
発明の名称 酸化物半導体PN接合デバイス及びその製造方法
発明の概要 【課題】紫外光検出用デバイス材料として用いられているGaNは、可視光及び紫外域に光感度を有するために、該デバイスでは、光フィルターを用いて不要光を取り除き、特定波長を有する紫外光のみをGaN検出器に入射する必要がある。
【構成】ITO単結晶膜上にエピタキシャル成長したn型電気伝導を示すZnMg1-xO(ただし、0.7<x≦1)単結晶薄膜、該ZnMg1-xO単結晶薄膜上に多結晶又はアモルファス膜として堆積されアニールによりエピタキシャル成長したp型電気伝導を示すLiイオンを含むNiO薄膜又はZnRh膜とからなるPN接合デバイス及びITO膜上に堆積されたn型電気伝導を示すアモルファスInGaO(ZnO)(mは1以上50未満の整数)薄膜、該InGaO(ZnO) 上に堆積されたp型電気伝導を示すアモルファスNiO薄膜又はZnRh薄膜とからなるPN接合デバイス。
【選択図】  図1
従来技術、競合技術の概要


Si、Geなどの単体元素半導体、GaAs、InP、GaNなどの化合物半導体を用いたPN接合は、固体電子デバイス及び固体光電子デバイスとして広く実用化されている。電子デバイスとしては、バイポーラトランジスタ、整流ダイオードデバイスなどに使われている。一方、光電子デバイスとしては、半導体レーザー、発光ダイオード、光検出素子、太陽電池などに使われている。これらのデバイスでは、同種の化合物から構成されるホモPN接合が使われことが多いが、半導体レーザー、発光ダイオードなどでは、異種の化合物から構成されるヘテロPN接合が使われている。



光電子デバイスに関しては、広い波長域で機能するデバイスが要求されているが、一つの材料でその要求に応えるのは原理的に不可能で、波長に応じて、異なる材料が使われている。しかし、特に、紫外波長域に対しては、充分に機能するデバイスが開発されていない。また、これらのPN接合を形成する材料、特に化合物半導体材料は、化学的、熱的に不安定なものが多く、また、環境的に有害であったり、資源的に枯渇の恐れのあるものが多い。こうした、半導体材料を用いたPN接合デバイスの有する課題のいくつかは、酸化物半導体材料を用いることにより解決することができる。



1997年に、CuAlOを用いて、最初のp型電気伝導性を有する酸化物が開発されて以来(非特許文献1)、酸化物を用いたPN接合の開発が行なわれ、本発明者らは、n-ZnO/p-SrCuのヘテロPN接合を開発して紫外発光ダイオードを実現した(非特許文献2、特許文献1)。また、n-ZnO/p-NiOのヘテロPN接合を用いた発光ダイオードを開発し、特許出願している(太田ら 特願2002-70165)さらに、CuInOを用いたホモ接合を開発している(非特許文献3)。



【特許文献1】
特開2001-210864号公報(WO0156088号公報)



【非特許文献1】
川副 他、Nature、389、939、1997
【非特許文献2】
太田ら Appl.Phys.Lett. 76, 2740 (2000)
【非特許文献3】
柳 他 Solid State Communication 121,15 (2002)



これまでに開発されてきた酸化物半導体を用いたPN接合デバイスは、整流ダイオード、発光素子、太陽電池として機能するものの、化合物半導体材料を用いたPN接合デバイスに比較して、現状では、発光効率が低いなど、デバイス特性が悪いので、デバイス特性の向上を図る必要がある。しかし、化合物半導体化合物に比べた酸化物半導体のもつ材料特性に基づき、酸化物半導体を用いたPN接合デバイスは、化学的に安定で、耐高温度性に優れ、環境負荷が少ないなど、本来的な長所を有している。さらに、短波長光領域で機能する光電子デバイスに限って見れば、酸化物半導体を用いたPN接合デバイスは、化合物半導体PN接合デバイスの特性を凌駕する大きな可能性をもっていると見なすことができる。

産業上の利用分野


本発明は、PN接合デバイス、特に特定波長の紫外線に感度を有する紫外光センサー、太陽電池などに使用できる酸化物半導体化合物薄膜から構成されるPN接合デバイスとその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
酸化物半導体化合物薄膜から構成される紫外波長域の光検出機能を有するPN接合デバイスであって、n型透明電極として使用されるITO単結晶膜上にエピタキシャル成長したn型電気伝導性を示し紫外光感度を有するZnMg1-xO(ただし、0.7<x≦1)単結晶薄膜、該ZnMg1-xO単結晶薄膜上に多結晶又はアモルファス膜として堆積されアニールによる拡散処理によりエピタキシャル成長したp型電気伝導を示すLiイオンを10~30at%含むNiO単結晶薄膜、該NiO単結晶薄膜上に成膜したp型電極として使用される金属膜又はITO薄膜とからなり、該ZnMg1-xO単結晶薄膜と該Liイオンを含むNiO単結晶薄膜とがヘテロエピタキシャル界面を形成していることを特徴とするPN接合デバイス。

【請求項2】
酸化物半導体化合物薄膜から構成される紫外波長域の光検出機能を有するPN接合デバイスであって、n型透明電極として使用されるITO単結晶膜上にエピタキシャル成長したn型電気伝導性を示し紫外光感度を有するZnMg1-xO(ただし、0.7<x≦1)単結晶薄膜、該ZnMg1-xO単結晶薄膜上に多結晶又はアモルファス膜として堆積されアニールによる拡散処理によりエピタキシャル成長したp型電気伝導を示すZnRh単結晶薄膜、該ZnRh単結晶薄膜上に成膜したp型電極として使用される金属膜又はITO薄膜とからなり、該ZnMg1-xO単結晶薄膜と該ZnRh単結晶膜とがヘテロエピタキシャル界面を形成していることを特徴とするPN接合デバイス。

【請求項3】
酸化物半導体化合物薄膜から構成される紫外波長域の光検出機能を有するPN接合デバイスであって、n型透明電極として使用されるITO膜上に堆積されたn型電気伝導性を示し紫外光感度を有するアモルファスInGaO(ZnO)(mは1以上50未満の整数)薄膜、該InGaO(ZnO)上に堆積されたp型電気伝導を示すアモルファスNiO薄膜又はアモルファスZnRh薄膜、該アモルファスNiO薄膜又はアモルファスZnRh薄膜上に成膜したp型電極として使用される金属膜又はITO薄膜とからなり、該アモルファスInGaO(ZnO)(mは1以上50未満の整数)薄膜と該アモルファスNiO薄膜又はアモルファスZnRh薄膜とがヘテロ界面を形成していることを特徴とするPN接合デバイス。

【請求項4】
酸化物半導体化合物薄膜から構成される紫外波長域の光検出機能を有するPN接合デバイスの製造方法であって、ITO単結晶膜上にZnMg1-xO単結晶薄膜をエピタキシャル成長させ、該ZnMg1-xO(ただし、0.7<x≦1)単結晶薄膜上にLiイオンを10~30at%含む多結晶又はアモルファスNiO薄膜を堆積させ、600℃~1500℃の温度でアニールによる拡散処理をしてエピタキシャル成長させることにより該多結晶又はアモルファスNiO薄膜をNiO単結晶薄膜とするとともに、該ZnMg1-xO単結晶薄膜と該NiO単結晶薄膜とのヘテロエピタキシャル界面を形成し、該NiO単結晶薄膜上に金属膜又はITO薄膜を成膜することを特徴とする請求項1記載のPN接合デバイスの製造方法。

【請求項5】
酸化物半導体化合物薄膜から構成される紫外波長域の光検出機能を有するPN接合デバイスの製造方法であって、ITO単結晶膜上にZnMg1-xO(ただし、0.7<x≦1)単結晶薄膜をエピタキシャル成長させ、該ZnMg1-xO単結晶薄膜上に多結晶又はアモルファスZnRh膜を堆積させ、600℃~1500℃の温度でアニールによる拡散処理をしてエピタキシャル成長させることにより該多結晶又はアモルファスZnRh膜をZnRh単結晶薄膜とするとともに、該ZnMg1-xO単結晶薄膜と該ZnRh単結晶薄膜とのヘテロエピタキシャル界面を形成し、該ZnRh単結晶薄膜上に金属膜又はITO薄膜を成膜することを特徴とする請求項2記載のPN接合デバイスの製造方法。

【請求項6】
酸化物半導体化合物薄膜から構成される紫外波長域の光検出機能を有するPN接合デバイスの製造方法であって、ITO膜上にアモルファスInGaO(ZnO)(mは1以上50未満の整数)薄膜を堆積させ、該InGaO(ZnO)薄膜上にアモルファスNiO薄膜又はアモルファスZnRh薄膜を基板温度100℃以下で堆積させ、該アモルファスInGaO(ZnO)薄膜と該アモルファスNiO薄膜又はアモルファスZnRh薄膜とのヘテロ界面を形成し、該アモルファスNiO薄膜又はアモルファスZnRh薄膜上に金属膜又はITO薄膜を成膜することを特徴とする請求項3記載のPN接合デバイスの製造方法。

【請求項7】
請求項1乃至3のいずれかに記載のPN接合デバイスを用いた紫外波長域に選択的な感度を有する光検出器。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 細野透明電子活性プロジェクト 領域
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