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クロストリジウム・ビフェルメンタンスDPH-1由来パークロロエチレン脱ハロゲン化酵素、当該酵素のポリペプチド、当該酵素をコードする遺伝子

国内特許コード P04A004292
整理番号 GI-H12-6
掲載日 2004年7月16日
出願番号 特願2000-202729
公開番号 特開2002-017358
登録番号 特許第3477515号
出願日 平成12年7月4日(2000.7.4)
公開日 平成14年1月22日(2002.1.22)
登録日 平成15年10月3日(2003.10.3)
発明者
  • 高見澤 一裕
  • 発 正浩
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 クロストリジウム・ビフェルメンタンスDPH-1由来パークロロエチレン脱ハロゲン化酵素、当該酵素のポリペプチド、当該酵素をコードする遺伝子
発明の概要 本発明の課題は、環境中に存在する有害な塩素化脂肪族化合物を分解して解毒することが可能な、新規な嫌気性の還元的PCEデハロゲナーゼを得ることである。より特異的には、これまでの嫌気性菌株由来のデハロゲナーゼでは分解が困難であったDCEを含めて、広い範囲の塩素化脂肪族化合物を分解できるPCEデハロゲナーゼを得ることである。更に本発明の課題は、得られた酵素のアミノ酸配列とそれをコードする遺伝子の塩基配列を提供する事である。
従来技術、競合技術の概要 テトラクロロエチレン等のパークロロエチエレン(perchloroethylene:PCE)、トリクロロエチレン(trichloroethylene:TCE)、ジクロロエチレン(dichloroethylene:DCE)のアイソマー類(cis-1,2-DCE、trans-1,2-DCE、1,1-DCE)及び塩化ビニルの様なクロロエチレン類や他の塩素化脂肪族化合物は、産業上使用する事に伴い、環境中にかなりの濃度で発生する。PCEやTCEは優れた溶剤であるために、特にドライクリーニングや織物産業において、機械を洗浄したり、脂肪を抽出したり、塗料を剥がしたりする目的に使用される。これらの化学物質は公衆衛生に重大な問題を引き起し、汚染された場所や水路を改善する事は地球レベルにおける緊急の問題である。この汚染を改善することは、物理化学研究と生物学研究を刺激している。生物学的な方法は、比較的コストが安くて環境適合性が良いために、しばしば魅力的な選択となり得る。PCEは、ハロゲン含量が高くて毒性が強いために、塩素化した脂肪族化合物の生物分解の研究対象として、重要なモデルとなる。PCEは酸化され易い性質を有しているために好気的条件下では分解されにくいが、嫌気的な条件下ではいくつかの微生物によって還元的に脱塩素化される。そこで、PCEを除染するために、嫌気的な生物学的システムに関心が向けられている。嫌気的な混合培養物が、PCEを還元的に脱塩素化する効果を有することが、しばしば報告されてきた。しかし、脱ハロゲン化の特性が詳細に解析された単一培養物はほんの少数であり、その例としてDehalospirillum multivorans、Desufomonile tiedjei、Dehalobacter restrictus、Dehalococcoides ethenogenes株195、Desulfitobacterium種PCE-Sがある。シアノコバラミン(ビタミンB12)は、PCEの非生物的な脱塩素化に有効であると、報告されてきた。D.multivorans、D.ethenogenes株195、Desulfitobacterium種PCE-Sの様なPCE分解性嫌気性微生物は、コリノイド(蛋白質が結合したシアノコバラミン)補因子を含んでいることが示されており、それらはPCEの異化に重要な役割を果たす可能性がある。嫌気的なPCEデハロゲナーゼの精製と特性解析に注目した研究は少ないが、嫌気的な還元的PCEデハロゲナーゼの遺伝子に関しての情報は僅かにある。近年、D.multivoransのPCEデハロゲナーゼの遺伝的な決定因子であるpceAとpceBがクローン化され、特性解析された。これら、pceAとpceBの2つの遺伝子は、オペロン構造中に構成され、それぞれ501アミノ酸と74アミノ酸の蛋白質をコードしている。しかし、pceAを機能を有して大腸菌中に発現させることは成功しなかった。多くの嫌気的なデハロゲナーゼは、PCEを分解して主としてcis-DCEを生成するが、D.ethenogenes195由来の新規なデハロゲナーゼは、還元的にPCEを脱塩素化してエチレンを生成して、毒性を分解する(図1)。Rhodococcus rhodochrousとNitrosomonas europaeaによる、cis-DCEの好気的な分解が報告されてきた。そこで、嫌気的なシステムで蓄積したcis-DCEを、その様な好気的なデハロゲナーゼを用いて更に分解する事により、除くことができる。これらの菌株に由来する嫌気的なデハロゲナーゼを用いた反応は、DCEで停止してしまう。よって、DCE以降の分解は、好気性微生物に頼らなければならず、TCEの完全分解には嫌気的微生物と好気的微生物の両者が必要である。ところで、D.ethenogenes195株由来の新規なデハロゲナーゼは、還元的にPCEを脱塩素化してエチレンを生成する事が知られている(図1)。即ち、この菌株はPCEを完全分解して、毒性を分解するという特質を有する。この様に種々のデハロゲナーゼが存在しており、それぞれによって利用する基質や酵素としての特性は異なっている。塩素化脂肪族化合物で汚染される状況を考えると、多くの場合PCE、TCEやDCE異性体の混合物が存在している。よって、基質とする塩素化脂肪族化合物のスペクトル範囲が広いデハロゲナーゼが得られたら、塩素化脂肪族化合物による汚染に対する有効なツールとなると思われる。
産業上の利用分野 クロストリジウム・ビフェルメンタンスDPH-1由来パークロロエチレン脱ハロゲン化酵素、及び当該酵素のポリペプチドとそれをコードする遺伝子
特許請求の範囲 【請求項1】 以下の(a)(b)または(c)に示す塩基配列からなることを特徴とする遺伝子。(a)配列表の配列番号1の上段に示す、塩基番号1-2117で示される塩基配列からなることを特徴とする、遺伝子。(b)配列表の配列番号1の下段に示す、アミノ酸番号1-366で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードすることを特徴とする、遺伝子。(c)テトラクロロエチレンの脱塩素反応を触媒するポリペプチドをコードし、(a)の塩基配列の10個以下が欠失、置換若しくは付加された、遺伝子。
産業区分
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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