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シリコン触覚センサ装置

国内特許コード P04A004323
整理番号 Y02-P241
掲載日 2004年7月16日
出願番号 特願2002-327084
公開番号 特開2004-163166
登録番号 特許第4040435号
出願日 平成14年11月11日(2002.11.11)
公開日 平成16年6月10日(2004.6.10)
登録日 平成19年11月16日(2007.11.16)
発明者
  • 高尾 英邦
  • 石田 誠
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 シリコン触覚センサ装置
発明の概要 【課題】小型で、より高分解能を有する触覚センサ装置を提供する。
【解決手段】シリコン触覚センサ装置において、薄型シリコンダイヤフラム2と、この薄型シリコンダイヤフラム2の下部に配置される半導体歪検出素子アレイ3と、この半導体歪検出素子アレイ3の周辺に集積化される信号処理回路4と、前記薄型シリコンダイヤフラム2の下部に配置され前記半導体歪検出素子アレイ3に面する可動ギャップ7と、この可動ギャップ7が画成される支持基板1とを備え、前記薄型シリコンダイヤフラム2は接触した測定対象物8の形状に合わせて変形し、この薄型シリコンダイヤフラム2の形状の変形を前記信号処理回路4の信号処理によって電気的に検知する。
【選択図】 図4
従来技術、競合技術の概要


従来、物体の表面形状等を検知する触覚検知素子(センサ)としては、電気抵抗が変化するゴム製の導電性シート(感圧導電性ゴム)を用いたり、半導体マイクロマシンによって形成した微小な圧力センサまたは力センサを並べて接触時の圧力分布を検知するものが多くあり、例えば、(1)感圧導電性ゴムを用いた従来例〔非特許文献1,2〕、(2)微小な圧力センサを並べた従来例〔非特許文献3〕、更に、(3)微小な力センサを並べた従来例〔非特許文献4,5〕などの事例がある。



従来例(1)の触覚センサは、図5に示すように、PETフィルム101と電極パターン103に挟まれた感圧導電性ゴム102を用いて接触部位の電気抵抗変化を信号として利用する。すなわち、圧力を強く受けた部位の電気抵抗変化を信号として捕らえ、センサ上の力分布を検出する。この方法はある程度センサに変形を許容し、圧力を受け止めることができるが、圧力検知の分解能が低い。また、電極数が増加するにしたがって配線数が膨大となるため電極をある程度以上は増加させることができず、得られる情報に限りがある。よって、あまり詳細な形状を検知することができない。また、感圧導電性ゴム102の横方向の導電性によって各画素間が低抵抗で結合されるため、画素の間隔を狭めて高分解能化することは、検出精度上問題となってくる。



従来例(2)の圧力センサアレイは図6〔図6(a)は圧力センサアレイを有するセンサの上面図、図6(b)は圧力センサ部の断面図〕に示すように、シリコンマイクロマシニングによって形成した微小なダイヤフラム圧力センサ220をシリコンチップ200上に並べたものである。なお、210はCMOS集積回路、211はシリコン基板、212はp-ウェル、213はn-ウェル、214はフィールド酸化膜、215はPGS膜、216はゲート酸化膜、217は多結晶シリコンゲート、218はAl配線、220は微小なダイヤフラム圧力センサ、221はダイヤフラム、222はエッチングホール、223はキャビティを示している。



上記したように、CMOS集積回路210による周辺回路内に、マイクロマシニングで形成した微小なダイヤフラム圧力センサ220が、1024個組み込まれている。このセンサは従来例(1)の場合と異なり、周辺の信号処理回路230によって多くのセンサ信号を少ない配線で外から読み出せるようになっている。また、マイクロマシニングを用いることにより素子1つあたりのサイズを小型化でき、さらに高い分解能を実現している。



しかし、圧力分布が得られるのは、ダイヤフラム221がシリコンチップ200表面よりも窪んだ場合のみである。よって、触覚センサとして用いる場合は非常に「硬い」シリコンチップ200の表面を弾性ゴムなどで覆って、ダイヤフラム221がシリコンチップ200の表面より窪みやすく構成することとなり、センサが本来有する位置分解能の精度を低下させる結果となる。



また、多くの圧力センサを多数集積化する場合、ダイヤフラムを形成するのに必要な面積は歪検出素子と比較してかなり大きくなる。これは、微小な機械構造体でも十分検知可能な歪を発生させるためには、ある程度の大きさの構造体を形成する必要があるためである。よって、ダイヤフラムの形成可能サイズが1画素の面積を決定し、結果として高分解能化における制限事項となる。



従来例(3)のシリコン触覚センサは、図7に示すように、マイクロマシンによって微小な構造体を多数形成し、それぞれの形状変化から加わった力信号を読み出して触覚の面分布を得るものである。このセンサも基材はシリコンであり、周辺回路を同一基板上に形成できる点で有利である。



この従来例(3)の方式では従来例(2)と異なり、負荷受容点(Load Accepting Points)304がチップ面から最も飛び出しているため、シリコンチップ300表面で直接触覚情報を検知できる。しかし、1画素の構造が1つ1つの機械構造体を形成している点で従来例(2)と同様であり、歪みの検出のためにはある程度の大きさをもたせる必要がある。よって一画素の大きさが比較的大きいため、センサの位置分解能向上は困難となる。なお、図7において、301はシリコンチップ300の上面側、302は溝、303はセンシング素子、305はシリコンチップ300の下面側、306はスルーホールである。



次に、上記した従来例(1)~(3)に加えて、従来例(4)について説明する。



従来例(4)の触覚センサ400は、図8〔図8(a)はその触覚センサの上面図、図8(b)はその力の検出部の回路構成図〕に示すように、強誘電体薄膜402をMOS集積回路401とともに集積化して、面圧分布を検出するものである〔非特許文献4〕。入力された力を電気信号に変換するのは強誘電体薄膜402部分であり、この部分は上記した3つの従来例と比較して1画素あたりの大きさを小型化できる点で高分解能化に有利な構成である。



しかしながら、全ての検知部分は固いシリコンのチップ上に並べられており、面圧分布を検出するにあたっては接触対象側がすべて変形を担う必要がある。また、回路表面に測定対象が直接触れる構成であるため、物理的損傷を防ぐには従来例(2)と同様に弾性ゴムなどの保護膜を形成する必要があり、検出位置分解能を高めることは困難となる。



なお、図8において、センサ素子に入力された力の検出は、電源VDDに接続されるMOS403とそのゲート電極に接続される強誘電体薄膜のキャパシタ404の変化を検知することによって行われる。



【特許文献1】
特開平11-125570号 第2-3頁



【特許文献2】
特開平8-37314号 第2-3頁



【非特許文献1】
インテリジェント・センサ技術 大場良次編著,オーム社,1990(インテリジェント&コントロールシリーズ)pp.84-85



【非特許文献2】
Computrol No.21 コロナ社 pp.59-66



【非特許文献3】
電子情報通信学会論文誌 C-II Vol.J74-C-II No.5 pp.411-420



【非特許文献4】
日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会講演論文集 Vol.1990-A pp.361-366 1990



【非特許文献5】
IEDM 85 pp.133-136

産業上の利用分野


本発明は、指先の繊細な操作が求められる各種の高度ロボット技術等に用いられる触覚センサに係り、特に、シリコン集積回路技術やマイクロマシニングなどによってシリコン基板上に形成され、接触物体の形状検知などに用いられるシリコン触覚センサ装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)薄型シリコンダイヤフラムと、
(b)該薄型シリコンダイヤフラムの下部に配置される半導体歪検出素子アレイと、
(c)該半導体歪検出素子アレイの周辺に集積化される信号処理回路と、
(d)前記薄型シリコンダイヤフラムの下部に配置される前記半導体歪検出素子アレイが面する可動ギャップが画成される気体圧力室と、
(e)該気体圧力室に連通し、かつ前記可動ギャップの圧力を調整する圧力調整穴を有する支持基板とを備え、
(f)前記薄型シリコンダイヤフラムは接触した測定対象物の形状に合わせて変形し、該薄型シリコンダイヤフラムの形状の変形を前記信号処理回路の信号処理によって電気的に検知することを特徴とするシリコン触覚センサ装置。

【請求項2】
請求項1記載のシリコン触覚センサ装置において、さらに温度、熱伝導率を計測するセンサを集積化し、それらの情報を処理することを特徴とするシリコン触覚センサ装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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