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タンパク質PGC-1vとその遺伝子 コモンズ

国内特許コード P04A004328
整理番号 Y01-P465
掲載日 2004年7月16日
出願番号 特願2002-324317
公開番号 特開2004-154079
登録番号 特許第4136612号
出願日 平成14年11月7日(2002.11.7)
公開日 平成16年6月3日(2004.6.3)
登録日 平成20年6月13日(2008.6.13)
発明者
  • 遠藤 仁司
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 タンパク質PGC-1vとその遺伝子 コモンズ
発明の概要

【課題】新規タンパク質PGC-1vと、このタンパク質の遺伝子操作材料および抗体を提供する。
【解決手段】ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体コアクチベーター(PGC-1)の派生体タンパク質であるPGC-1vタンパク質と、これらのタンパク質をコードする遺伝子、およびこれらのPGC-1vタンパク質を特異的に認識する抗体を提供する。本タンパク質は、PGC-1タンパク質よりも高い転写因子活性能を有し、肥満や痩身等の体形異常、代謝調節異常等の疾患の診断や治療に有効である。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要
ペルオキシソームは動植物の細胞中に見られるオルガネラ(細胞小器官)であり、コレステロールなどの脂質代謝や吸収に関与する酵素群を含んでいる。ペルオキシソームは、食餌や生理的な要因によっても増加するが、ペルオキシソーム増殖剤(peroxisome proliferator:例えば抗脂血薬、殺虫剤およびフタル酸類の可塑剤など)によってもそのサイズと数を劇的に増加させると同時に、β-酸化サイクルに必要とされる酵素の発現増加を介してペルオキシソームの脂肪酸代謝能を高めることが知られている。そして、このペルオキシソーム増殖剤によって活性化される核内受容体として、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(peroxisome proliferator activated receptor:PPAR)が同定されている。
【0003】
PPARは、その構造などから核内受容体ファミリーメンバーと考えられ、リガンドとの結合により活性化され、標的遺伝子上流域に存在する応答配列に結合して標的遺伝子の転写を活性化する。特許文献1には、PPARのリガンド(アゴニストおよびアンタゴニスト)をスクリーニングする方法が開示されている。
【0004】
またPPARは、他の核内受容体と同様、その転写活性化作用を発揮するためには共役転写因子(コアクチベーター)群との相互作用が必要であると考えられている。PPARには、αタイプ、δタイプおよびγタイプの3種類のサブタイプが知られているが、特に脂肪組織で発現して脂肪細胞の分化に関与するPPARγ(非特許文献1、2)のコアクチベーターとしてPGC-1が報告されている(非特許文献3)。
【0005】
PGC-1の活性は多様であり、PPARγ以外に、PPARα、ER(estrogen receptor)、CBP(CREB binding protein)、NRF1(nuclear respiratory factor 1)、MEF2(myocyte-specific enhancer factor 2)等の転写因子に結合してこれらの転写調節活性を高め、これらの転写因子の下流にある遺伝子群の発現を制御している(非特許文献3-10)。特に、欠失変異によるドメイン解析の結果、N末の約200アミノ酸残基の領域にPPARα、PPARγ、ERα等の転写因子が結合することが判明している(非特許文献3、4、6-9)。また、この領域の下流に存在するN末約200-400アミノ酸残基の領域は、前者の領域の活性に対して抑制的に働くため、N末約200アミノ酸残基の領域が全長PGC-1タンパク質に比較して、転写因子に対する高い活性化能を有することも知られている(非特許文献5)。そして活性化された転写因子は、褐色脂肪細胞の分化やUCP-1(uncoupling protein-1)の発現亢進(非特許文献11、12)、ミトコンドリア内の脂肪酸酸化回路酵素であるMCAD(medium chain acyl-CoA dehydrogenase)やLACD(long chain acyl-CoA dehydrogenase)等の発現亢進(非特許文献6、7)を生じさせる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11-56369号公報
【非特許文献1】
Tontonoz et al., Genes and Development 8:1224-1234, 1994
【非特許文献2】
Tontonoz et al., Cell 79:1147-1156, 1994
【非特許文献3】
Puigserver, P. et al., Cell 92:826-339, 1998
【非特許文献4】
Wu, Z. et al., Cell 98:115-124, 1999
【非特許文献5】
Puigserver, P. et al., Science 286:1368-1371, 1999
【非特許文献6】
Vega, RB. et al., Mol. Biol. 20:1868-1876, 2000
【非特許文献7】
Barbera, MJ. et al., J. Biol. Chem. 276:1486-1493, 2001
【非特許文献8】
Tcherepanoval, I. et al., J. Biol. Chem. 275:16302-07, 2000
【非特許文献9】
Knutti, D. et al., Mol. Cell Biol. 20:2411-2422, 2000
【非特許文献10】
Michael, LF. et al., Pro. Natl. Acad. Sci. USA. 98:3820-05, 2001
【非特許文献11】
Boss, O. et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 261:870-876, 1999
【非特許文献12】
Rosen, ED. et al., Molecular Cell 4:611-617, 1999
産業上の利用分野
この出願の発明は、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPARγ)コアクチベーター(PGC-1)の派生体タンパク質PGC-1vとこのタンパク質をコードする遺伝子に関するものである。さらに詳しくはこの出願の発明は、肥満や痩身等の体形異常、代謝調節異常等の疾患の診断や治療に有効な新規タンパク質PGC-1vとその遺伝子材料に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】配列番号2のアミノ酸配列を有するヒトタンパク質PGC-1vをコードするヒト遺伝子。
【請求項2】配列番号5のアミノ酸配列を有するマウスタンパク質PGC-1vをコードするマウス遺伝子。
【請求項3】請求項1のヒト遺伝子のゲノムDNA、mRNA、cDNAまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌクレオチド。
【請求項4】請求項2のマウス遺伝子のゲノムDNA、mRNA、cDNAまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌクレオチド。
【請求項5】請求項3または4のポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項6】請求項3または4のポリヌクレオチドをPCR増幅するオリゴヌクレオチドプライマーセット。
【請求項7】請求項3または4のポリヌクレオチドを保有する組換えベクター。
【請求項8】請求項7の組換えベクターによる形質転換体細胞。
【請求項9】請求項1のヒト遺伝子の発現産物であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するヒトタンパク質PGC-1v。
【請求項10】請求項2のマウス遺伝子の発現産物であって、配列番号5のアミノ酸配列を有するマウスタンパク質PGC-1v。
【請求項11】請求項9または10のタンパク質PGC-1vを認識する抗体
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
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