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金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料およびその製造方法 コモンズ

国内特許コード P04P001164
整理番号 E051P39
掲載日 2004年8月20日
出願番号 特願2002-374553
公開番号 特開2004-204296
登録番号 特許第3913167号
出願日 平成14年12月25日(2002.12.25)
公開日 平成16年7月22日(2004.7.22)
登録日 平成19年2月9日(2007.2.9)
発明者
  • 井上 明久
  • 沈 宝龍
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料およびその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】高密度の焼結材で同組成の急冷リボン材と同等以上の磁気特性を得ることは非常に困難であった。
【構成】Fe-Co-Ga-P-C-B系又はFe-Ga-P-C-B-Si系のガスアトマイズ法で作製した粒径の比較的大きなほぼ真球状の金属ガラス合金粒子を結晶化開始温度以下で、200MPa以上の圧力をかけた状態で焼結することによって、高密度であるとともに、焼結したままの状態において金属ガラス単相組織を有し、かつ磁気ヘッドやトランス又はモータのコアなどに適用できる優れた軟磁気特性を有し、高い比抵抗を有する金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結金属軟磁性材料を提供する。
【選択図】 図10
従来技術、競合技術の概要


軟磁性合金材料で、従来、磁気ヘッド、トランス、又はモータのコアなどの用途に使用されているものとして、例えば、Fe-Si、Fe-Si-Al合金(センダスト)、Ni-Fe合金(パーマロイ)、Fe基又はCo基のアモルファス合金材料などが挙げられる。ところで、DCモータのコアなどに軟磁性合金材料を適用する際には、高密度のバルク形状とすることが有効であるが、従来、上記のアモルファス合金材料は、溶融金属を急冷することによって作製されており、得られる形状は、薄帯、線材、粉末、薄膜に限定されていた。



そこで、従来、このようなアモルファス合金薄帯を機械的に粉砕して得られた合金粉末を焼結してバルク形状に固化成型する方法が開発されているが、焼結の際に原料粉末が結晶化しないように、比較的低温で焼結しなければならないため、高密度の焼結体が得られないという問題があった。



本発明者らは、先に、必須元素としてGaを含有するFe-Al-Ga-P-C-B系、Fe-(Co, Ni)-(Nb, Zr, Mo, Cr, V, W, Ta, Hf,Ti)-Ga-P-C-B系、Fe-(Co, Ni)-Ga-(P, C, B)系のFe基軟磁性金属ガラス合金を開発した(特許文献1~5)。また、Gaを含有しないFe-Al-P-C-B-(Cr,Mo, V)系のFe基軟磁性金属ガラス合金が開発されている(特許文献6)。



最近では、過冷却液体域を有する金属ガラス合金の粉体が焼結されてなる金属ガラス焼結体が提案されている。この金属ガラス焼結体は、バルク状の焼結体であってその形状が限定されないので、磁気ヘッド、トランス、モータのコアなどに好適に用いることができる(特許文献7~10)。



本発明者らは、先に、Fe-(Ti,Zr, Hf, V, Nb, Ta, Mo, W)-B系、Fe-Al-Ga-P-C-B-Si系、Fe-Co-Ni-(Zr,Nb)-B系等の非晶質合金を主体とする粒子を放電焼結した鉄基軟磁性金属ガラス焼結体及び放電プラズマ焼結法によるその製造方法を発明し、特許出願した(特許文献11~13、非特許文献1)。また、本発明者らは、Fe-Al-Ga-P-C-B-Si系などの非晶質合金の板状粒子を693~713Kの温度範囲で焼結したFe基軟磁性金属ガラス焼結体を発明し、特許出願した(特許文献14)。Fe-Al-Ga-P-C-B-Si系、Fe-Ga-P-C-B-Si系などの非晶質合金の粉末と絶縁材とが混合されてなる圧粉磁心の特許出願もなされている(特許文献15)。さらに、本発明者らは、Fe-Co-Ga-P-C-B系の非晶質合金を主体とするガスアトマイズ法で作製した粒径10~30μmの粒子を放電焼結した鉄基軟磁性金属ガラス焼結体について報告した(非特許文献1)。



【特許文献1】
特開平8―333660号公報
【特許文献2】
特開平9―320827号公報
【特許文献3】
特開平11―71647号公報
【特許文献4】
特開2001―152301号公報
【特許文献5】
特開2001―316782号公報
【特許文献6】
特開2002―226956号公報
【特許文献7】
特開平11―73608号公報
【特許文献8】
特開平11―73609号公報
【特許文献9】
特開平11―74109号公報
【特許文献10】
特開平11―74111号公報
【特許文献11】
特開平8―337839号公報
【特許文献12】
特開平10―92619号公報
【特許文献13】
特開平11―71648号公報
【特許文献14】
特開2000―345308号公報
【特許文献15】
特開2001-338808号公報
【非特許文献1】
Shoji Yoshida et al.,Structure and Soft Magnetic Properties of Bulk Fe-Based Glassy alloy Prepared by Pulse current Sintering,J.Japan Inst.Metals,Vol.63,No.9,pp.1097-1100(1999)
【非特許文献
沈 宝龍他「放電プラズマ焼結法によるFe-Co-Ga-P-C-Bガラス合金粉末のバルク化とその磁気特性」,粉体及び粉末冶金,第48巻,第9号,2001年9月,pp858-862

産業上の利用分野


本発明は、金属ガラス合金の球状粒子を焼結した高密度焼結体からなり、磁気ヘッド、トランス、又はモータのコアなどに適用できる磁気特性に優れた金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
噴霧法によって得られた粒径が53μm以上125μm以下の非晶質単相の球状金属ガラス合金粒子が焼結されてなる相対密度が99.0%以上である、金属ガラス合金が、焼結後も非晶質単相である、高密度焼結体からなり、
かつ焼結のままで3800(μmax)以上の透磁率と19(A/m)以下の保磁力(Hc)を持つFe基合金軟磁性材料であって、
該球状金属ガラス合金粒子は、組成が原子%で、Co:4~15%,Ga:0.5~10%,P:7~15%,C:3~7%,B:3~7%,Fe:残部であり、ΔTx=Tx-Tg(ただし、Txは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが25K以上を有し、かつTg/Tl(ただし、Tgはガラス遷移温度、Tlは液相線温度を示す。)の式で表される換算ガラス化温度が0.59以上であることを特徴とする金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料。

【請求項2】
噴霧法によって得られた粒径が53μm以上125μm以下の非晶質単相の球状金属ガラス合金粒子が焼結されてなる相対密度が99.0%以上である、金属ガラス合金が、焼結後も非晶質単相である、高密度焼結体からなり、
かつ焼結のままで3800(μmax)以上の透磁率と19(A/m)以下の保磁力(Hc)を持つFe基合金軟磁性材料であって、
該球状金属ガラス合金粒子は、組成が原子%で、Ga:0.5~10%,P:7~15%,C:3~7%,B:3~7%,Si:1~7%,Fe:残部であり、ΔTx=Tx-Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが25K以上を有し、かつTg/Tl(ただし、Tgはガラス遷移温度、Tlは液相線温度を示す。)の式で表される換算ガラス化温度が0.59以上であることを特徴とする金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料。

【請求項3】
請求項1又は2記載の金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料を573~723Kの温度範囲で熱処理した6000(μmax)以上の透磁率と14(A/m)以下の保磁力(Hc)を持つことを特徴とする金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料。

【請求項4】
ノズルから滴下又は噴出された金属ガラス合金の溶湯に高速ガスを噴霧することによって液滴が生成され、
このように生成した液滴が急冷凝固した後、分級する事によって得られた粒径53μm以上125μm以下の非晶質単相の球状金属ガラス合金粒子を、
昇温速度40K/分以上で昇温し、焼結温度を、該金属ガラス合金粒子の過冷却液体領域の温度範囲とし、200MPa以上の圧力下で放電プラズマ焼結することを特徴とする請求項1又は2記載の金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料の製造方法。

【請求項5】
焼結後573~723Kの温度範囲で熱処理することを特徴とする請求項4記載の金属ガラスからなるバルク状のFe基焼結合金軟磁性材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002374553thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 井上過冷金属プロジェクト 領域
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