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ふく射性ガスの選択的加熱による改質反応促進の方法、波長選択性熱放射材料及びその製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P04P001224
整理番号 A152P44
掲載日 2004年10月21日
出願番号 特願2003-027353
公開番号 特開2004-238230
登録番号 特許第4213964号
出願日 平成15年2月4日(2003.2.4)
公開日 平成16年8月26日(2004.8.26)
登録日 平成20年11月7日(2008.11.7)
発明者
  • 湯上 浩雄
  • 乙重 康雄
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 ふく射性ガスの選択的加熱による改質反応促進の方法、波長選択性熱放射材料及びその製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】投入エネルギの無駄な消費を抑え、炭化水素系ガス分子や水分子などを効率的に加熱することにより改質反応を促進できる、ふく射性ガスの選択的加熱方法、波長選択性熱放射材料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】周期的な表面微細凹凸パターンを形成する多数のマイクロキャビティ5が二次元配列された熱放射面7を有する波長選択性熱放射材料8を準備し、波長選択性熱放射材料8にエネルギを投入し、ふく射性ガス分子の特定の光吸収帯の波長領域に対応する熱ふく射電磁波を熱放射面7から選択的に放射させ、この熱ふく射電磁波をメタン等のふく射性ガス分子に印加することにより、該ふく射性ガスの温度を上昇させ改質反応を促進させる。
【選択図】 図8
従来技術、競合技術の概要


水素ガスはクリーンでエネルギ密度が高い燃料であるため、その製造方法は重要な技術であり、従来から種々の提案がなされている。水素ガス製造方法のうちの一つとして、天然ガス等に含まれる炭化水素ガスを改質する方法がある。



現在、炭化水素ガス改質法の主流となっているのは水蒸気改質法である。しかし、水蒸気改質法では反応が吸熱であり、ガスおよび触媒表面の加熱に大きなエネルギが必要になる。



天然ガスの改質温度は部分酸化反応や水蒸気改質において600~800℃程度であり、この温度域においては熱ふく射による触媒などの固体表面からのエネルギ損失が大きい。このため従来の水蒸気改質法(例えば非特許文献1)は単位エネルギ当りの水素ガス回収効率が低く、エネルギコストが高いものとなる。



しかし、燃料ガスであるメタンなどは、ごく限られた波長領域の熱ふく射のみを吸収し、その他の大部分の波長領域の熱ふく射を吸収しないものであるため、通常の平坦な表面をもつ金属板(フラットエミッタ)を用いてガスを加熱したとしても、その熱ふく射のうち大部分の光はガス分子の加熱にほとんど寄与しない。



また、降雪地域では除雪のために多大な熱エネルギが毎年消費されている。これまでにも種々の融雪方法(例えば特許文献1)が提案されているが、熱ふく射を利用する方法は他の融雪方法に比べて熱効率が低いために採用されていない。例えば、平坦表面のホットプレートを用いて雪をふく射加熱したとしても、その熱ふく射のうち大部分の光エネルギは水分子に吸収されず、加熱にほとんど寄与しない。



【特許文献1】
特開2002-069961「遠赤外線融雪装置」



【非特許文献1】
市川勝監修 「天然ガスの高度利用技術」 出版社:エヌ・ティー・エス 2001年4月10日発行、 413項 図5)

産業上の利用分野


本発明は、天然ガスやメタンガス等の炭化水素系ガスから水素を生成する炭化水素ガス改質システム、水分子を効率的に加熱する融雪装置、あるいは自動車用などの塗料の乾燥装置に利用可能なふく射性ガスの選択的加熱による改質反応促進の方法、波長選択性熱放射材料及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(i)周期的な表面微細凹凸パターンを形成する多数のマイクロキャビティが二次元配列された熱放射面を有する波長選択性熱放射材料を準備し、(ii)前記波長選択性熱放射材料にエネルギを投入し、ふく射性ガス分子の特定の光吸収帯の波長領域に対応する熱ふく射電磁波を前記熱放射面から選択的に放射させ、(iii)この熱ふく射電磁波を前記ふく射性ガス分子に印加することにより、該ふく射性ガスの温度を上昇させることを特徴とするふく射性ガスの選択的加熱による改質反応促進の方法。

【請求項2】
前記ふく射性ガスは、炭素に対する水の質量比率が1以上になるように水蒸気を炭化水素系ガスに添加した湿炭化水素系ガスからなることを特徴とする請求項1記載の方法。

【請求項3】
特定の光吸収帯を持つふく射性ガス分子を効率良く加熱するために用いられる波長選択性熱放射材料であって、
平面上に周期的に繰り返される微細凹凸パターンを形成するように、実質的に二次元配列された多数のマイクロキャビティと、
前記マイクロキャビティを覆う被覆層を有し、前記ふく射性ガス分子の特定の光吸収帯の波長領域に対応する熱ふく射電磁波を選択的に放射する熱放射面と、を具備することを特徴とする波長選択性熱放射材料。

【請求項4】
前記マイクロキャビティは、前記ふく射性ガス分子の特定の光吸収帯波長と実質的に同じ周期か又は1μm短い周期に形成され、矩形状または円形状に開口し、所定の開口比および所定のアスペクト比を有することを特徴とする請求項3記載の熱放射材料。

【請求項5】
前記マイクロキャビティは、平面視野において放射面に格子状に配列されていることを特徴とする請求項3または4のいずれか一方に記載の熱放射材料。

【請求項6】
前記被覆層は、波長1~10μmの赤外領域の放射率が0.4以下の金属材料からなることを特徴とする請求項3乃至5のうちのいずれか1記載の熱放射材料。

【請求項7】
前記マイクロキャビティの周期を2~4μmとし、前記ふく射性ガスとして炭化水素系ガスまたは水蒸気を加熱することを特徴とする請求項3乃至6のうちのいずれか1記載の熱放射材料。

【請求項8】
前記マイクロキャビティのアスペクト比を0.8~3.0の範囲とすることを特徴とする請求項3乃至7のうちのいずれか1記載の熱放射材料。

【請求項9】
前記マイクロキャビティの開口比を0.5~0.9の範囲とすることを特徴とする請求項3乃至8のうちのいずれか1記載の熱放射材料。

【請求項10】
特定の光吸収帯を持つふく射性ガス分子を効率良く加熱するために用いられる波長選択性熱放射材料を製造する方法において、
(a)フォトリソグラフィプロセスを用いて金属薄膜シートに開口する多数の周期配列孔を開口形成し、これにより多孔金属マスクを得る工程と、
(b)半導体基板にレジストを塗布し、このレジスト塗膜と向き合うように前記多孔金属マスクを配置し、前記周期配列孔を介して前記レジスト塗膜に所定波長の光を照射してパターン露光する工程と、
(c)前記レジスト塗膜に現像液を接触させ、該レジスト塗膜中のパターン露光潜像を現像する工程と、
(d)所定のエッチング法を用いて前記半導体基板をパターンエッチングし、これにより該半導体基板の表面に微細凹凸パターンを形成する工程と、
(e)前記半導体基板から前記レジスト塗膜を除去し、物理的気相成長法または化学的気相成長法を用いて前記半導体基板表面の微細凹凸パターンの上に金属被覆膜を積層し、これにより前記半導体基板の上に周期的に二次元配列されたマイクロキャビティを得る工程と、
を具備することを特徴とする波長選択性熱放射材料の製造方法。

【請求項11】
前記工程(a)において、多孔金属マスクの周期配列孔は、前記ふく射性ガス分子の特定の光吸収帯波長と実質的に同じ周期か又は1μm短い周期に形成されていることを特徴とする請求項10記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003027353thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 資源循環・エネルギーミニマム型システム技術 領域
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