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ペプチドとキレート剤を含む殺菌性組成物

国内特許コード P04A004708
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願2001-251048
公開番号 特開2003-063982
登録番号 特許第3757268号
出願日 平成13年8月22日(2001.8.22)
公開日 平成15年3月5日(2003.3.5)
登録日 平成18年1月13日(2006.1.13)
発明者
  • 老田 茂
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 ペプチドとキレート剤を含む殺菌性組成物
発明の概要 食中毒原因細菌、う蝕性細菌、歯周病細菌を殺菌する作用を低濃度で有し、かつ安全性の高い組成物を提供すること。(a)エチレンジアミン四酢酸およびその金属塩の中から選ばれた少なくとも1種の物質並びに(b)アルファ型チオニンおよびベータ型チオニンの中から選ばれた少なくとも1種の物質を有効成分として含有することを特徴とする殺菌性組成物。
従来技術、競合技術の概要




日本における食中毒で発生件数が最も多い原因菌は、サルモネラ菌と腸炎ビブリオ菌であり、さらに近年では、病原性大腸菌O-157による食中毒も増加傾向にある。また、セレウス菌による米飯製品の食中毒も、件数は少ないが毎年発生している。

様々な食品中に混入しているこれらの食中毒原因菌を殺菌することは、食中毒の防止の有効である。一方、う蝕(虫歯)や歯周病も細菌によって引き起こされるため、これら細菌を殺菌することも重要な課題である。

しかしながら、化学合成された食品保存料や殺菌剤は、消費者から敬遠される傾向にある。そのため、より低い濃度で効率よく作用させる工夫や、植物由来の天然物を用いてこれらの細菌等を制御することが多数試みられている。





植物由来の抗菌物質としては、カラシやワサビの成分であるアリルイソチオシアネートやペクチン分解物等があるが、これらは独特の香り有していたり、十分な殺菌効果を奏するためには高濃度の添加を必要とすることが多い(食品微生物制御の化学、幸書房、204-254頁、1998年)。

また、う蝕性細菌が資化できない甘味料として、キシリトール等の糖アルコールがあるが、このものは多量に摂取すると、下痢を引き起こすことが知られている(食品と開発、29巻4号、4-7頁、1994年)。

さらに、歯周病細菌の増殖阻害やコラゲナーゼ阻害に有効な物質として、植物由来のものではリグニン(特開2000-247900号公報)やポリフェノール(特開平11-302142号公報)等があるが、これらも十分な効果を得るには、比較的高濃度で用いることが必要である。





そこで、安全な物質であり、無臭かつ低濃度で作用する食品用並びに口腔用殺菌剤が求められている。

麦類由来のペプチドであるアルファ型およびベータ型チオニンは、糸状菌や酵母の増殖を阻害する作用があることは知られているが、細菌に対する増殖阻害効果に関しては報告例は少なく、僅かに大腸菌の増殖に対する50%阻害濃度が250μg/mLと極めて弱いことが報告されている(The Journal of Biological Chemistry 、267 巻、2228-2233 頁、1992年) にすぎない。

さらに、その他の食中毒原因細菌やう蝕性細菌、歯周病菌に対するチオニンの抗菌性に関する報告は、これまでに全くない。





一方、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)は、各種金属イオンに対するキレート作用を有しており、高濃度(10mM、二ナトリウム塩で換算すると、3362ppm)では、大腸菌や腸炎ビブリオ菌に対して抗菌性を示すことが報告されている(日本細菌学雑誌、47巻、625-629頁、1992年)が、う蝕性細菌や歯周病細菌に対する抗菌効果は知られていない。

また、EDTAおよびその金属塩は、食品の色安定効果があるため、アメリカ合衆国等では食品添加物として使用されている。しかし、その許容濃度は二ナトリウム塩で36-500ppmである(Code of Federal Rrgulations, Title 21: Food and drugs, US Government Printing Office, 1998年) 。したがって、EDTAおよびその金属塩を単独で食品保存料として用いても、安全な濃度範囲では抗菌効果を期待することはできない。

産業上の利用分野



本発明は、ペプチドとキレート剤を含む殺菌性組成物に関し、詳しくはエチレンジアミン四酢酸等のキレート剤と麦類由来の抗菌性ペプチドを有効成分として含有する殺菌性組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 (a)エチレンジアミン四酢酸およびその金属塩の中から選ばれた少なくとも1種の物質並びに(b)アルファ型チオニンおよびベータ型チオニンの中から選ばれた少なくとも1種の物質を有効成分として含有することを特徴とする食中毒原因細菌及び/又はう蝕性細菌用殺菌性組成物。
【請求項2】 (a)エチレンジアミン四酢酸およびその金属塩の中から選ばれた少なくとも1種の物質の含有量が0.1mM以上1.5mM未満であり、(b)アルファ型チオニンおよびベータ型チオニンの中から選ばれた少なくとも1種の物質の含有量が1μg/mL以上100μg/mL以下である請求項1記載の食中毒原因細菌用殺菌性組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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15878_01SUM.gif
出願権利状態 登録


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