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天然植物油の脱ガム法

国内特許コード P04A004726
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願平11-179582
公開番号 特開2001-011484
登録番号 特許第3350695号
出願日 平成11年6月25日(1999.6.25)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
登録日 平成14年9月20日(2002.9.20)
発明者
  • 中嶋 光敏
  • 鍋谷 浩志
  • スブラマニアン ランガスワミ
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 天然植物油の脱ガム法
発明の概要 本発明に係わる天然植物油の脱ガム法は、膜法を前提とし、バッチ式の場合には天然植物油にレシチンと水を添加するようにし、また濃縮油を循環させる連続式の場合には、天然植物油または再分離前の濃縮油にレシチンと水を添加する構成としてもよい。前記レシチンはホスファチジルコリンでエンリッチされたものを用いることが可能である。このようなレシチンを用いることで、膜によりリン脂質の阻止も効果的に行うことができる。また前記天然植物油の例としては、大豆油、菜種油、パーム油、ヒマワリ油が挙げられ、膜としては、例えばポアサイズが30~1000nmの精密濾過膜を用い、さらに膜の材料としては、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンディフロライド等の疎水性膜の何れかが適当である。
従来技術、競合技術の概要 大豆油や菜種油等の天然植物油は、油糧種子を機械的に圧搾したり、ヘキサン等の有機溶媒を用いて油を抽出し、この後、一連の精製操作を経て食用に適したものにされる。この一連の精製操作のうちの最初の工程が脱ガムである。この脱ガム工程で油の色を黒っぽくしたり香り消失の原因物質となるリン脂質等のガム成分を除去している。ここで、天然の植物油中には異なるタイプのリン脂質が含まれている。即ち、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジル酸(PA)及びフィトスフィンゴ脂質等である。また、リン脂質は水和性リン脂質と非水和性(親油性)リン脂質とに分けられる。水和性リン脂質は主としてホスファチジルコリン(PC)からなり、非水和性リン脂質は主としてホスファチジル酸(PA)あるいはホスファチジルエタノールアミン(PE)のカルシウム塩やマグネシウム塩からなっている。工業的に利用されている従来の脱ガム法としては、水-脱ガム法および酸-脱ガム法がある。水-脱ガム法では、高温(60~75℃)の水または蒸気を用いた処理によって水和性リン脂質が簡単に油中から取り除かれる。この処理ではリン脂質は水和性リン脂質となり、油に混ざらなくなる。そして、水和性リン脂質とガムは沈殿、フィルタリング、遠心分離によって油から分離される。一方、酸-脱ガム法では、リン酸またはクエン酸を添加することで、非水和性リン脂質を構成するホスファチジル酸(PA)あるいはホスファチジルエタノールアミン(PE)のカルシウム塩やマグネシウム塩の水和性を増加する。しかしながら、この方法で得られるレシチンは低品質である。上記以外の脱ガム法として、膜法、逆電流圧搾法、超臨界CO2法、超音波法等が報告されているが、膜法は他の方法に比較してかなりシンプルであり、本発明も膜法を改良したものである。限外濾過膜を用いたヘキサン-油のミセラからの脱ガム法について報告が多数なされている。Lin et.al.は、ヘキサン耐性を有する膜を用いてヘキサン-油のミセラからの脱ガム法をベンチスケールで最適化している。また、以前我々が行った非多孔質の高分子複合膜を用いた実験では、リン脂質の阻止率は97.4~99.9%に達することが示された。この場合、希釈等の予備処理を行っておらず、透過油中のリン脂質含有量は240mg/kg以下であった。上記の膜法によれば、水和性リン脂質のみでなく非水和性リン脂質もほぼ完全に阻止された。これらの膜法によって、油中にα-トコフェロール(ビタミンE)を残したまま、色素やリン脂質に付随する酸化物を効果的に阻止できることも我々は確認した。
産業上の利用分野 天然植物油からリン脂質や粘液質のガムを膜を用いて除去する脱ガム法
特許請求の範囲 【請求項1】 膜を介して天然植物油をガム成分を含む濃縮油とガム成分を除去された透過油に分離する脱ガム法において、前記天然植物油にホスファチジルコリン(PC)にてエンリッチされたレシチンと水を添加することを特徴とする天然油脂の脱ガム法。
【請求項2】 請求項1に記載の脱ガム法において、前記膜は疎水性のポリエチレン(PE)または疎水性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)でああり、ポアサイズが30~100nmであることを特徴とする天然油脂の脱ガム法。
【請求項3】 請求項1に記載の脱ガム法において、前記天然植物油は、大豆油、菜種油、パーム油またはヒマワリ油の何れかであることを特徴とする天然油脂の脱ガム法。
産業区分
  • 液体燃料・油脂
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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