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マイクロキャピラリーアレイ、その製造方法、及び物質注入装置

国内特許コード P04A004886
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願平10-193931
公開番号 特開2000-023657
登録番号 特許第3035608号
出願日 平成10年7月9日(1998.7.9)
公開日 平成12年1月25日(2000.1.25)
登録日 平成12年2月25日(2000.2.25)
発明者
  • 菊池 佑二
  • 全 教錫
  • 年吉 洋
  • 藤田 博之
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 マイクロキャピラリーアレイ、その製造方法、及び物質注入装置
発明の概要 【課題】 細胞を個別的にかつ正確にハンドリングすることのできる操作ツールを提供する。
【解決手段】 マイクロチャンバーアレイ10と、マイクロキャピラリーアレイ15を用いる。マイクロチャンバー11は表面から窪んだピットとピットの底部に連通する連通孔12からなり、各チャンバー11に細胞13を一個ずつ負圧吸引固定する。マイクロキャピラリーアレイ15は、マイクロチャンバー11の配列と同じ配列でアレイ状に並べて形成された外形1~2μm程度の先端を有する多数のマイクロキャピラリー16を備え、そのマイクロキャピラリー16を用いて、マイクロチャンバー11に保持されたすべての細胞13に対してDNA注入を一括して行なう。
従来技術、競合技術の概要



近年、生物学、医学、薬学、生化学、遺伝子工学などを基礎として急速に進歩しつつあるいわゆるバイオテクノロジーの研究と開発は、日進月歩のスピードで進んでおり、組織や細胞レベルでの研究からDNAレベルでの生物機能の解明へと進展している。なかでも、将来バイオテクノロジーの応用面で中核技術と目されている遺伝子組換えDNA技術は、当初の微生物を対象とした医薬品生産から発展し、農作物、家畜などの高等動植物の改良、食品素材や化学品の生産、遺伝子治療、さらには動物複製(cloning)など広範多岐にわたった研究開発が進められている。このようなバイオテクノロジーの研究では、細胞、核、染色体、DNA、タンパクなどの生体高分子のハンドリングに対するニーズが高く、また生物の持っている優れた機能を工学的にあるいは産業的に応用しようとする試みも数多くなされている。

細胞にDNA等の物質を注入する方法としては、エレクトロポレーション法、パーティクルガン法、マイクロインジェクション法、膜融合法などが知られている。エレクトロポレーション法は、細胞に電場パルスをかけてその細胞を一時的に透過性にする方法である。パーティクルガン法は、DNA等の物質を付着させた金属粒子を加速して細胞に当て、細胞内に打ち込む方法、マイクロインジェクション法は細胞にマイクロキャピラリーを刺入してDNA等の物質を注入する方法、膜融合法は物質を封入したリポソーム等をポリエチレングリコール等の化学物質を用いて細胞膜に融合させ細胞と一体化させる方法である。細胞は数μmから数十μmとマイクロメータサイズの大きさを持つので、これらの微細な対象を上手に扱うには、対象にあわせた微細なツールが必要となる。細胞に遺伝子を注入するツールとしては、上記の方法が用いられている。

産業上の利用分野



本発明は、細胞に遺伝子等を注入するのに使用されるマイクロインジェクションアレイシステムと、それに使用されるマイクロキャピラリーアレイ及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
外径2~10μmの薄膜材質からなる複数の中空キャピラリーが、基板を貫通し、前記基板の一方の表面から突出して2次元アレイ状に設けられていることを特徴とするマイクロキャピラリーアレイ。

【請求項2】
前記基板はシリコン基板であり、前記薄膜材質は酸化シリコン又は窒化シリコンであることを特徴とする請求項記載のマイクロキャピラリーアレイ。

【請求項3】
前記中空キャピラリーの先端部は、最先端部以外の部分で外部と連通していることを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロキャピラリーアレイ。

【請求項4】
基板の一方の表面から内部に向かって細穴を加工する工程と、
前記穴の内壁に薄膜を形成する工程と、
前記穴を加工した表面と反対側の表面から前記基板をエッチングして前記細穴の内壁に形成した薄膜からなる中空構造を露出させる工程と、
前記薄膜からなる中空構造の先端部を開口させる工程とを含むことを特徴とするマイクロキャピラリーの作製方法。

【請求項5】
前記先端部を開口させる工程は、前記中空構造の最先端部を残して開口させることを特徴とする請求項記載のマイクロキャピラリーの作製方法。

【請求項6】
基板の一方の表面から内部に向かって所定の配列で複数の細穴を加工する工程と、
前記複数の細穴の内壁に薄膜を形成する工程と、
前記細穴を加工した表面と反対側の表面から前記基板をエッチングして前記細穴の内壁に形成した薄膜からなる複数の中空構造を露出させる工程と、
前記薄膜からなる複数の中空構造の先端部を開口させる工程とを含むことを特徴とするマイクロキャピラリーアレイの作製方法。

【請求項7】
前記先端部を開口させる工程は、前記中空構造の最先端部を残して開口させることを特徴とする請求項記載のマイクロキャピラリーアレイの作製方法。

【請求項8】
前記複数の細穴を加工する工程及び中空構造の先端部を開口させる工程は集束イオンビーム加工によって行うことを特徴とする請求項又は記載のマイクロキャピラリーアレイの作製方法。

【請求項9】
前記複数の細穴を加工する工程及び中空構造の先端部を開口させる工程はICP・RIE加工によって行うことを特徴とする請求項又は記載のマイクロキャピラリーアレイの作製方法。

【請求項10】
前記基板はシリコン基板であり、前記薄膜は酸化シリコン又は窒化シリコンからなることを特徴とする請求項4~9のいずれか1項記載のマイクロキャピラリーアレイの作製方法。

【請求項11】
複数の細胞を所定のピッチ配列で2次元アレイ状に保持する細胞保持手段と、
先端が基板から突出した外径2~10μmの薄膜材質からなる複数の中空キャピラリーを前記所定のピッチ配列で2次元アレイ状に備えるマイクロキャピラリーアレイと、
前記マイクロキャピラリーアレイに物質を吸入あるいは吐出させるための手段と、
前記細胞保持手段と前記マイクロキャピラリーアレイとを相対的に駆動する手段とを含むことを特徴とする物質注入装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP1998193931thum.jpg
出願権利状態 登録


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