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シグナル配列を用いた遺伝子のクローニング方法

国内特許コード P04A004897
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願平08-305365
公開番号 特開平10-146200
登録番号 特許第3194008号
出願日 平成8年11月15日(1996.11.15)
公開日 平成10年6月2日(1998.6.2)
登録日 平成13年6月1日(2001.6.1)
発明者
  • 門脇 光一
出願人
  • 農林水産省農業生物資源研究所長
発明の名称 シグナル配列を用いた遺伝子のクローニング方法
発明の概要 本発明は、オルガネラに局在するタンパク質をコードする遺伝子をクローニングする方法であって、オルガネラへの局在化に関連するシグナル配列をコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドをプローブとして用いてハイブリダイゼーションを工程を包含する遺伝子のクローニング方法に関するものである。好適な実施態様においては、前記オルガネラはミトコンドリアであり、前記プローブはミトコンドリアへの局在化に関連するシグナル配列をコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドである。
従来技術、競合技術の概要 ミトコンドリアは、ほとんどの真核細胞にみられる細胞小器官であり、細胞内での物質代謝に寄与する。ミトコンドリアの主要な役割は、エネルギー変換器官として、物質の酸化によるエネルギーを用いてATPを合成することである。ATP合成において多数の酵素が機能している。例えば、ピルビン酸や脂肪酸からアセチルCoAを生成するもの、クエン酸回路によってアセチルCoAを酸化するものなどがある。この酸化過程で生じる最終産物はCO2とNADHであり、CO2は細胞から老廃物として排出され、NADHは呼吸鎖に沿って流れる電子の主な供給源となる。呼吸鎖を構成する酵素は複合体を形成してミトコンドリア内部に埋め込まれており、膜結合型呼吸酵素複合体と呼ばれる。これらの酵素複合体は、正常時には電気化学的プロトン勾配を形成しており、これらを経由して電子は移動し、最終的に酸素に至る。現在までに、3つの主要な膜結合型呼吸酵素複合体が同定、精製されており、それぞれNADH脱水素酵素複合体、チトクロムb-c1複合体、チトクロム酸化酵素複合体と呼ばれている。呼吸鎖において、NADH脱水素酵素複合体は、NADHから電子を受け取り、フラビンと少なくとも5個の鉄-硫黄中心を介してユビキノンに渡す。ユビキノンは、電子を次のチトクロムb-c1複合体に渡す。次いでb-c1複合体は、受け取った電子をチトクロムcに渡し、チトクロムcからチトクロム酸化酵素複合体に渡され、最終的にチトクロム酸化酵素複合体から酸素に渡される。これらの膜結合型呼吸酵素複合体の中で最も研究が進んでいるのは、チトクロム酸化酵素複合体であり、哺乳動物では、約30万ドルトンの二量体として単離されている。単量体は9種以上のポリペプチドからなり、チトクロム2個と銅原子2個を含むことが知られており、これらのポリペプチドをコードする数種の遺伝子がクローニングされている。哺乳動物におけるこのような研究にも関わらず、植物においては、チトクロム酸化酵素複合体を構成する因子および呼吸鎖機構の解明は進んでいない。細胞の生命活動に重要な位置を占めるエネルギー変換の場であるミトコンドリアの呼吸鎖機構を解明することは、真核細胞および生命体の生理機能の解明およびその調節、さらには分子生物学的アプローチによる植物新品種の創出のために重要である。ミトコンドリアに限られず、真核生物等におけるオルガネラの機能を解明することは、有用な物質生産、新規植物体の創出、病気の治療等にとっても重要である。そのためには、オルガネラのタンパク質、特にオルガネラに局在するタンパク質の機能を解明することはきわめて重要である。ミトコンドリアのようなオルガネラにおいて、局所的に存在するタンパク質をコードする構造遺伝子のクローニングは、タンパク質の精製、アミノ酸配列決定、cDNAライブラリーのスクリーニング、および塩基配列決定と多大な労力が必要とされる。これは、遺伝子およびオルガネラの機能解析の進展を妨げるものである。ホモロジー検索からポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を利用したクローニング法等が開発されているが、これらの方法では、既知構造遺伝子に塩基配列の相同性が高い遺伝子のクローニングに限られる。従って従来の技術では、特定のオルガネラに関連する、塩基配列およびタンパク質の機能が異なる多種多様な未知遺伝子を効率良くクローニングすることは困難である。従って、特定のオルガネラに局在化するタンパク質をコードする遺伝子を効率良くクローニングする方法が望まれている。
産業上の利用分野 シグナル配列を用いて新規遺伝子をクローニングする方法で、さらに詳しくは、オルガネラへの局在化に関するシグナル配列をコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを用いて、該オルガネラに局在化するタンパク質をコードする新規遺伝子をクローニングする方法
特許請求の範囲 【請求項1】 植物ミトコンドリアに局在するタンパク質をコードする遺伝子をクローニングする方法であって、植物ミトコンドリアに局在するタンパク質をコードする遺伝子のシグナル配列における相同性の高い部分をコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドをプローブとして用いてハイブリダイゼーションを行う工程を包含する、方法。
【請求項2】 前記ヌクレオチド配列が、少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列であって、配列番号4または5によって示されるヌクレオチド配列中に存在するヌクレオチド配列である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記ヌクレオチド配列が、少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列であって、配列番号6または7によって示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】 前記ヌクレオチド配列が、少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列であって、配列番号6または7によって示されるアミノ酸配列において1もしくは複数のアミノ酸が付加、欠失もしくは置換されたアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】 前記ヌクレオチド配列が、少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列であって、配列番号8または9によって示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】 前記ヌクレオチド配列が、少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列であって、配列番号8または9によって示されるアミノ酸配列において1もしくは複数のアミノ酸が付加、欠失もしくは置換されたアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列である、請求項1に記載の方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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