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マイクロスフィアの連続製造装置

国内特許コード P04A004900
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願平10-083946
公開番号 特開平11-276802
登録番号 特許第3081880号
出願日 平成10年3月30日(1998.3.30)
公開日 平成11年10月12日(1999.10.12)
登録日 平成12年6月30日(2000.6.30)
発明者
  • 中嶋 光敏
  • 菊池 佑二
  • 佐野 洋
  • 鍋谷 浩志
  • 川勝 孝博
  • 小林 功
  • 鷹尾 宏之進
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 マイクロスフィアの連続製造装置
発明の概要 【課題】 出来るだけ駆動力を少なくしてマイクロスフィアを連続的に製造する。
【解決手段】 供給口23を介して隔壁部材26内側の分散相室27に供給された分散相(O)は基板25の供給口29を介してプレート22との隙間31に入り、この隙間31に入った分散相(O)はポンプ等の加圧手段による圧力でマイクロチャネル33を通過する際に一定径の粒子となって連続相(W)に入り込みマイクロスフィアを形成する。そして形成されたマイクロスフィアはその比重に応じて、自ら連続相内を浮上して取出口32から取り出される。
従来技術、競合技術の概要



水相と有機相のように熱力学的には分離している状態が安定状態である二相系を乳化によって準安定なエマルションとする技術が従来から知られている。一般的な乳化方法としては、エマルションの科学(朝倉書店:1971)に記載されるように、ミキサー、コロイドミル、ホモジナイザー等を用いる方法や音波で分散させる方法等が知られている。

前記した一般的な方法にあっては、連続相中の分散相粒子の粒径分布の幅が大きいという欠点がある。そこで、ポリカーボネイトからなる膜を用いて濾過を行う方法(Biochmica etBiophysica Acta,557(1979) North-Holland Biochemical Press)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜を用いて繰り返し濾過を行う方法(化学工学会第26回秋期大会 講演要旨集:1993)、更には均一な細孔を持つ多孔質ガラス膜を通して連続相に送り込み均質なエマルションを製造する方法(特開平2-95433号公報、特開平5-220382号公報、特開平6-315617号公報)も提案されている。

また、ドライエッチング或いはウェットエッチングにてメンブレンフィルタに形成した微細孔を介してエマルションを形成する方法が特開平6-71150号公報に提案され、ノズルを介して分散相を連続相に送り込んでエマルションを形成する方法が特開昭60-5223号公報に提案され、多孔板を用いたエマルションの製造方法が特開昭54-116389号公報に提案され、更に、層流滴下法(化学工学第21巻第4号:1957)も知られている。

更に、一定幅のマイクロチャネルを介して分散相を連続相に送り込んでエマルションを形成する方法が文献(JAOCS,74(1997)317-321)に提案されている。

上記したポリカーボネイトからなる膜を用いて濾過を行う方法とPTFE膜を用いて繰り返し濾過を行う方法にあっては、原理的に膜の細孔より大きいものは製造できず、膜の細孔より小さいものは分別できないという問題点がある。従って、特にサイズの大きいエマルションを製造する場合には適さない。

また、均一な細孔を持つ多孔質ガラス膜を用いる方法にあっては、膜の平均細孔径が小さい場合には粒径分布が広がらず、均質なエマルションを得ることができるが、膜の平均細孔径を大きくすると粒径分布が広がり、均質なエマルションを得ることができない。また、ノズルや多孔板を用いた層流滴下法では1000μm以上の粒径となり、分布も広く、均質なエマルションが得られない。

更に、文献(JAOCS,74(1997)317-321)に記載された一定幅のマイクロチャネルを用いる方法にあっては、粒径の揃った均質なエマルションを得られるが、バッチ式であり、連続的にエマルションを製造することができない。そして、チャネル径が大きいと生成されたエマルションのサイズも大きいため、移動することができずに合一が起きてしまい、均質なエマルションが得られなくなる。

そこで、本発明者等は国際公開WO97/30783号公報に連続的に均質なエマルションを製造し得る装置を提案している。図14に当該装置の構造を示す。即ち、エマルションの製造装置は、本体100の側壁にる連続相(W)の供給口101を形成し、また本体100の上部開口を閉塞する蓋体102の中央に分散相(O)の供給口103を形成し、中央から外れた箇所にエマルション(E)の取出し口104を形成し、蓋体102と基板105との間に設けた隔壁部材106にて分散相(O)の供給口101とエマルション(E)の取出し口104とを隔離し、更に、基板105の中央部には分散相(O)の供給口107が形成され、基板105と対向して配置されたプレート108との間に隙間109が形成され、また基板105に設けた境界部110にて分散相(O)と連続相(W)とを分けるとともに、境界部110に形成したマイクロチャネル111にて分散相(O)と連続相(W)とを接触せしめた構成としている。そして、供給口103を介して隔壁部材106の内側に供給された分散相(O)は基板105の供給口107を介してプレート108との隙間に入り、更に、境界部110を通過して連続相(W)に入り込んでエマルションが形成される。

産業上の利用分野



本発明は食品工業、医薬或いは化粧品製造等に利用されるマイクロスフィア(エマルション及び微粒子浮遊液を含む)の製造装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
連続相に比較して比重の小さな分散相を連続相中に送り込んでマイクロスフィアを製造する装置において、この装置は、垂直方向または傾斜して配置される基板と、この基板に対向配置されるプレートを備え、前記基板には分散相の供給口が形成され、また前記基板のプレートとの対向面には分散相が供給される空間と連続相が供給される空間とを画成する境界部が分散相の供給口を囲むように設けられ、この境界部のうち前記分散相の供給口よりも上方となる箇所には一定幅のマイクロチャネルが上下方向に多数形成され、このマイクロチャネルを介して分散相と連続相とが接触する構造になっており、更に前記マイクロチャネルよりも上方位置にマイクロスフィアの取出口が設けられていることを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。

【請求項2】
連続相に比較して比重の大きな分散相を連続相中に送り込んでマイクロスフィアを製造する装置において、この装置は、垂直方向または傾斜して配置される基板と、この基板に対向配置されるプレートを備え、前記基板には分散相の供給口が形成され、また前記基板のプレートとの対向面には分散相が供給される空間と連続相が供給される空間とを画成する境界部が分散相の供給口を囲むように設けられ、この境界部のうち前記分散相の供給口よりも下方となる箇所には一定幅のマイクロチャネルが上下方向に多数形成され、このマイクロチャネルを介して分散相と連続相とが接触する構造になっており、更に前記マイクロチャネルよりも下方位置にマイクロスフィアの取出口が設けられていることを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。

【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のマイクロスフィアの製造装置において、前記基板に対向するプレートを透明プレートとしたことを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。

【請求項4】
請求項1乃至請求項3に記載のマイクロスフィアの製造装置において、前記マイクロチャネルは基板に、エッチング処理、電子線照射、CVD法等の精密加工手法を施すことで形成されることを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP1998083946thum.jpg
出願権利状態 登録


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