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抗菌性高分子素材及びその製造方法

国内特許コード P04A005039
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願平10-244130
公開番号 特開2000-073277
登録番号 特許第3081916号
出願日 平成10年8月28日(1998.8.28)
公開日 平成12年3月7日(2000.3.7)
登録日 平成12年6月30日(2000.6.30)
発明者
  • 塚田 益裕
  • 新居 孝之
  • 村上 理都子
出願人
  • 農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所長
発明の名称 抗菌性高分子素材及びその製造方法
発明の概要 本発明の抗菌性高分子素材は、高分子素材と化学的に結合できる働きを持つスペーサーが高分子素材に導入され、かつスペーサーを介して高分子素材に抗菌性金属イオンが配位されているものであるか、又は抗菌性金属イオンがスペーサーを介することなく高分子素材に直接配位されているものである。この高分子素材としては、例えば、絹蛋白質、羊毛、又はコラーゲンのような動物蛋白質繊維、木綿繊維のような天然セルロース繊維、ジアセテート繊維、及びポリアミド繊維の群から選ばれる少くとも一つを用いることができる。また、ビニル化合物でグラフト加工された高分子素材も使用できる。本発明の抗菌性高分子の製造方法は、高分子素材に、高分子素材と化学的に結合できる働きをもつスペーサーを導入した後、スペーサーを導入した高分子素材を抗菌性金属含有水溶液に浸漬して高分子素材に抗菌性金属イオンを配位させることからなり、又はスペーサー導入処理を行わず、高分子素材を抗菌性金属含有水溶液に浸漬して高分子素材に抗菌性金属イオンを直接配位させることからなる。
従来技術、競合技術の概要 最近、身の回りのあらゆる商品に安全性や清潔性が求められる傾向があり、特に若者を中心とした清潔志向が高まりを見せ、抗菌性の付与された製品が注目されている。生体組織や環境の汚染につながらない毒性の低い抗菌剤ならびに抗菌性製品の開発が積極的に進められている。抗菌性を付与するための最も一般的な素材は、銀、銅等の抗菌性金属を用いる方法である。例えば、レーヨン繊維をタンニン酸で処理し、タンニン酸の配位基に銅(II)を配位させたものが抗菌活性を示すことから、この手法を絹フィブロイン繊維に応用し、金属イオンを直接配位させたり、金属タンニン酸錯体を絹フィブロイン繊維に担持させる方法が開発され、金属イオンを配位させた絹フィブロイン繊維の製造方法が知られている。この方法によれば、絹フィブロイン繊維をタンニン酸水溶液に予め浸漬してタンニン酸を繊維内に導入した後、金属イオンをタンニン酸に配位させて金属タンニン酸錯体を絹フィブロイン繊維に担持させることができる。従来の抗菌性金属を含む素材の製造方法において、一般によく用いられる抗菌性金属は銀イオンである。銀イオンによる抗菌性物質は、銀イオンが溶出することにより抗菌性が発現する溶出型薬剤が多く、この溶出型薬剤の担体として、ゼオライト、粘土鉱物、ガラス等が知られている。このような銀イオン等の溶出型薬剤は、優れた抗菌性機能を持っており、例えば、抗菌性の金属イオンを含む微粉末状のゼオライトを有効成分とするスプレーの形態が知られている。この場合、簡便に各種物品の表面を抗菌性にすることが可能である。また、従来の抗菌性粉末としては、銀、銅、亜鉛、あるいはこれらの金属からなる錯体を含有するものも知られている。かかる抗菌性粉末によって抗菌処理された物品は、強い抗菌性を持っている。さらに、抗菌性金属を担持するゼオライトを練り込んだ抗菌性樹脂組成物も知られている。さらにまた、抗菌性を有する粉末塗料を用いて物品表面を被覆して抗菌性を付与せしめることも知られている。
産業上の利用分野 抗菌性高分子素材及びその製造方法、更に詳しくは、スペーサーを結合させた又は結合させない高分子素材に、抗菌性金属イオンを配位させてなる抗菌性高分子素材であり、病原細菌に対して広い抗菌スペクトルを示す抗菌性高分子素材及びその製造法
特許請求の範囲 【請求項1】 高分子素材からなり、該高分子素材と化学的に結合できる働きを持つスペーサーとしてEDTA無水物が該高分子素材に導入され、かつ該EDTA無水物を介して高分子素材に抗菌性金属イオンが配位されていることを特徴とする抗菌性高分子素材。
【請求項2】 前記高分子素材は、動物蛋白質繊維、天然セルロース繊維、ジアセテート繊維及びポリアミド繊維の群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の抗菌性高分子素材。
【請求項3】 前記動物蛋白質繊維は、絹蛋白質、羊毛、又はコラーゲンであることを特徴とする請求項2記載の抗菌性高分子素材。
【請求項4】 前記天然セルロース繊維は木綿繊維であることを特徴とする請求項2記載の抗菌性高分子素材。
【請求項5】 前記抗菌性金属イオンは、銀イオン、銅イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、鉄イオン、ジルコニウムイオン、マンガンイオン、錫イオン、又はクロムイオンであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の抗菌性高分子素材。
【請求項6】 前記高分子素材が、絹フィブロイン繊維を中性塩水溶液中に溶解して得た絹フィブロイン水溶液から蒸発固化して得た絹フィブロイン膜であり、抗菌性金属イオンが前記スペーサーを介することなく絹フィブロインに直接配位されていることを特徴とする請求項1又は5記載の抗菌性高分子素材。
【請求項7】 前記高分子素材はビニル化合物でグラフト加工されたものであり、前記スペーサーはポリフェノール化合物であり、該グラフト加工によりポリフェノール化合物の導入量が増強されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の抗菌性高分子素材。
【請求項8】 前記ビニル化合物はメタクリルアミド又はアクリルアミドであることを特徴とする請求項7記載の抗菌性高分子素材。
【請求項9】 前記ポリフェノール化合物は、タンニン酸、カテキン、又はフラボノイドであることを特徴とする請求項7又は8記載の抗菌性高分子素材。
【請求項10】 絹フィブロイン繊維を中性塩水溶液中に溶解して、絹フィブロイン水溶液を調製し、該絹フィブロイン水溶液と抗菌性金属含有水溶液との混合物から水分を蒸発せしめ、抗菌性金属の配位された絹フィブロイン膜を得ることを特徴とする抗菌性絹フィブロイン膜の製造方法。
産業区分
  • その他繊維
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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08571_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中


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