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高分子素材のドープ、高分子素材からなるマイクロビーズおよびそのビーズの製造方法

国内特許コード P04A005046
掲載日 2004年11月29日
出願番号 特願平10-209704
公開番号 特開2000-038514
登録番号 特許第2972877号
出願日 平成10年7月24日(1998.7.24)
公開日 平成12年2月8日(2000.2.8)
登録日 平成11年9月3日(1999.9.3)
発明者
  • 塚田 益裕
  • グワンリン シェン
  • 白田 昭
出願人
  • 農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所長
発明の名称 高分子素材のドープ、高分子素材からなるマイクロビーズおよびそのビーズの製造方法
発明の概要 粒径のバラツキが無い均一な絹タンパク質マイクロビーズの提供。絹タンパク質を溶解する際に、絹タンパク質分子間の水素結合を切断しつつ、溶解に伴う絹タンパク質の分子量低下を抑え、かつ絹タンパク質の高分子性の低下を防止させることが可能なジクロロ酢酸等の第一溶媒と、該第一溶媒と相溶性があり、溶解処理に伴う絹タンパク質の分子量低下を抑えつつ、絹タンパク質の溶解性を向上させる働きを有する塩化メチレン等の第二成分溶媒とからなり、該第一溶媒と第二溶媒との混合比率が、50-95:50-5v/v%である混合溶媒に絹タンパク質を溶解してドープを作製し、このドープを細孔ノズルから凝固浴中に滴下し、凝固させて、絹タンパク質マイクロビーズを調製する。その際、該ドープに塩化ナトリウム等の中性塩を添加し、凝固後に溶出させれば、得られる ビーズは多孔質状となる。
従来技術、競合技術の概要 天然素材または高分子素材から形成される形状が微細なビーズ(以下、マイクロビーズと略記することもある)は、医薬品、生理活性物質、香料、化粧品、接着剤、塗料、酵素、抗生物質、肥料成分、農薬、フェロモン等を包含・担持し、その有効成分の放出制御効果を狙う素材であり、各種産業資材として利用できる。マイクロビーズの素材としては、従来、ポリ塩化ビニル、ポリアミド-ポリ尿素、ポリ-尿素、ゼラチン、ナイロン、ポリウレタン、メラミン樹脂が用いられていた。マイクロビーズは、従来から、医薬・医療用、香料用、化粧品用、接着剤・塗料用、複写・記録表示用の材料等、各種産業資材として、また成分輸血の現場で利用できるバイオセパレーター担体として、または血漿浄化材の担体として幅広く利用されてきた。粒径が小さく、サイズのバラツキが無いマイクロビーズは、固定化酵素用担体として化学分野、医療分野、食品産業分野、工業プロセス分野等幅広い各種産業分野で利用できる。例えば、タンパク質からなるマイクロビーズは、各種産業資材として多面的に利用でき、特に、アフィニティークロマトグラフィー用担体、細胞培養用担体、医薬補助剤等として利用でき、また医薬品、生理活性物質、ホルモン、ワクチン等を包含・担持させるためのマイクロカプセル化基材としても優れた特性を発揮する。農薬、肥料等をカプセル化したマイクロビーズは、持続効果が必要とされる土壌改質材として有効である。また、微量であっても新規な機能を持つ飼料成分、家畜飼料、または養魚飼料のための担体としても利用できる。微細でサイズのバラツキが無いマイクロビーズは、ファインケミカル分野で特殊な利用が可能となる。かかるマイクロビーズは、高分子素材に溶媒を加えて溶解し、均一で濃厚な溶液(以下、ドープという)とし、このドープを高分子凝固作用を有する溶媒からなる凝固浴中に滴下し、凝固浴中で試料分子が凝固する性質を利用する等の複雑な方法で製造されていた。
産業上の利用分野 高分子素材からなり、バラツキが無く、均一微細粒径のマイクロビーズ、該マイクロビーズの製造方法、および該マイクロビーズを製造するための高分子素材のドープ
特許請求の範囲 【請求項1】 高分子素材を溶解する働きを有する第一溶媒と該高分子素材の分子の切断を防止する作用を有する第二溶媒との混合有機溶媒に該高分子素材を溶解してなり、該第一溶媒が、高分子素材の分子間の水素結合を切断しつつ、溶解に伴う高分子素材の分子量低下を抑え、かつ高分子素材の高分子性の低下を防止することができるジクロロ酢酸、またはトリクロロ酢酸であることを特徴とする高分子素材のドープ。
【請求項2】 前記第二溶媒が、前記第一溶媒と相溶性があり、溶解処理に伴う高分子素材の分子量低下を抑えつつ、該高分子素材の溶解性を向上させる働きを有する塩化メチレン、テトラクロロエチレン、クロロホルムから選ばれるものであることを特徴とする請求項1記載の高分子素材のドープ。
【請求項3】 前記第一溶媒と第二溶媒との混合比率が、50-95:50-5v/v%であることを特徴とする請求項1または2記載の高分子素材のドープ。
【請求項4】 前記混合有機溶媒により高分子素材を溶解する際の溶解温度が、5-50℃であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の高分子素材のドープ。
【請求項5】 前記高分子素材の濃度が5-20v/v%であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の高分子素材のドープ。
【請求項6】 前記高分子素材が絹フィブロイン、絹セリシン、化学修飾した羊毛ケラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、キチン、キトサン、プルラン、サッカロース、デキストリン、またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の高分子素材のドープ。
【請求項7】 前記請求項1~6のいずれかに記載の高分子素材のドープから得られる高分子素材のマイクロビーズ。
【請求項8】 前記高分子素材のマイクロビーズが多孔質状であることを特徴とする請求項7記載の高分子素材のマイクロビーズ。
【請求項9】 生理活性物質、抗生物質、酵素、医薬品、または毒素の有効成分を含有することを特徴とする請求項7または8に記載の高分子素材のマイクロビーズ。
【請求項10】 高分子素材を溶解する働きを有する第一溶媒と該高分子素材の分子の切断を防止する作用を有する第二溶媒との混合有機溶媒に高分子素材を溶解して高分子素材のドープを形成し、次いで該凝固浴中に配設した一定の口径を有する細孔ノズルから該高分子素材のドープを凝固浴中に吐出し、または凝固浴表面から上方の一定の距離を隔てた位置に配設した該細孔ノズルから該高分子素材のドープを凝固浴中に滴下して、該高分子素材を凝固させ、高分子素材からなるマイクロビーズを調製することを特徴とする高分子素材のマイクロビーズの製造方法。
【請求項11】 前記凝固浴がメタノール、エタノール、N,N‐ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、水から選ばれる少なくとも一種の溶媒からなることを特徴とする請求項10記載の高分子素材のマイクロビーズの製造方法。
【請求項12】 前記高分子素材のドープとしてこれに中性塩を添加したものを使用すること、また前記凝固させて得られた高分子素材のビーズを水中に入れ、該中性塩のみを溶出させて、多孔質状の高分子素材からなるマイクロビーズを得ることを特徴とする請求項10または11記載の高分子素材のマイクロビーズの製造方法。
【請求項13】 前記中性塩が前記混合有機溶媒に対して溶解度が低く、水に対して高い溶解度を示すものであることを特徴とする請求項12記載の高分子素材のマイクロビーズの製造方法。
【請求項14】 前記中性塩が塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、フッ化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、水酸化カリウム、硫酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウムから選ばれる塩であることを特徴とする請求項12または13記載の高分子素材のマイクロビーズの製造方法。
【請求項15】 前記中性塩をドープ中に10~20wt%の量で添加し、凝固浴中で高分子素材を凝固させてマイクロビーズを調製した後、このマイクロビーズを水中に入れて中性塩のみを溶出することを特徴とする請求項12~14のいずれかに記載の高分子素材のマイクロビーズの製造方法。
産業区分
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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