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ビッター型の低温抵抗磁石の使用方法 コモンズ

国内特許コード P04A005116
掲載日 2004年11月17日
出願番号 特願平11-192643
公開番号 特開2001-023813
登録番号 特許第3706900号
出願日 平成11年7月7日(1999.7.7)
公開日 平成13年1月26日(2001.1.26)
登録日 平成17年8月12日(2005.8.12)
発明者
  • 渡邉 和雄
  • 本河 光博
出願人
  • 学校法人東北大学
発明の名称 ビッター型の低温抵抗磁石の使用方法 コモンズ
発明の概要 高温超伝導体の極めて小さい抵抗状態を利用した新概念の低温抵抗磁石を提供する。Y系またはBi系高温超伝導体の線材、テープまたは板材を、磁束フロー抵抗状態下で用いる。
従来技術、競合技術の概要
世界の強磁場発生装置は、大型の大口径超伝導磁石とその内側に内挿される大電力の水冷磁石とを組み合わせたハイブリッド磁石と呼ばれる装置が、30Tクラスの定常強磁場を実現させている。
また近年では、強磁場化がさらに進み、水冷磁石の電力をこれまでの一般的な10MWから20~30MWへとまるで小さな発電所並みの電力設備にまで増強して、40T程度の強磁場発生装置が建設されている状況にある。
【0003】
ハイブリツド磁石の水冷磁石は、大電流によって強磁場を発生させる方法をとり、20kAから40kAの大電流によって通電が行われる。この時、抵抗発熱が20MWないし30MWの大電力を消費することになる。
また、この水冷磁石には 500 MPaほどの巨大な電磁力が作用するため、素材として機械的強度の高い材料が用いられている。
ここに、上記のような大電力を軽減するためには、低抵抗の材料を使用しなければならないが、高導電率で高強度の材料の開発は極めて難しい。
【0004】
現在、可能な限り抵抗を小さくして電力を軽減しようとする試みがなされており、その方法の一つとして、液体窒素や液体ネオンによる浸漬冷却が採用されている。
純度の高い銅を液体窒素温度 (77K)まで冷却すると、抵抗は1/10 まで1桁小さくなり、さらに液体ヘリウム温度(4.2K)では1/100まで2桁減少するが、高純度銅では機械的な強度が望めない。
これに対し、高強度材料は一般にマトリックス中に不純物を多量に含むために、温度を下げても抵抗の減少はあまり望めない。
従って、高強度材料をいわゆる低温抵抗磁石(CRYOGENIC RESISTIVE MAGNET)に適用しても電力の大幅な節約にはならないことになる。
【0005】
一方、電力をほとんど必要としないで強磁場を発生できる超伝導磁石では、超伝導状態の抵抗ゼロの性質が活用されている。超伝導体を用いて発生できる磁場は、その上部臨界磁場によって制限され、実用化されているニオブ3スズ超伝導磁石の場合は22T程度が限界となっている。
しかも、大口径の超伝導磁石の場合には、大きな電磁力が発生し、電磁力に対するニオブ3スズの機械的な弱点のために、発生磁場は15T程度までに抑制されている。
そのため、内側に組み合わせた大電力の水冷磁石の助けを借りて30Tを越える強磁場発生を行っているのである。
【0006】
他方、ここ10年で大きく発展してきたBi系やY系の高温超伝導体は、バルク応用として電流リードに適用され、実用化されてきた。特に、発明者らは、この電流リードを用いることによって、小型の冷凍機で冷却できる液体ヘリウムフリー超伝導磁石を世界に先駆けて開発したが、この実現には高温超伝導電流リードが不可欠の構成要素となっている。
しかしながら、この高温超伝導電流リードを除くと、未だに高温超伝導体の本格的な応用に成功していないのが現状である。
【0007】
Bi系高温超伝導体は、銀シース法と呼ばれる線材作製技術によってkm長さの長尺化が可能になったが、従来型超伝導線材を超える強磁場領域での応用には強度の面で解決しなければならない多くの課題が残されている。
また、高温超伝導体においては、磁束状態の基礎物理的な課題として特性そのものに大きな注目がなされ、従来の超伝導体の磁束状態とは著しく異なる振る舞いが明らかにされてきている。例えば、従来の超伝導体で見られた明繚な相転移である上部臨界磁場やそれと密接に関係する臨界電流密度の定義が困難となっている。
【0008】
しかしながら、高温超伝導体においても基本的には、応用上重要な臨界電流を担うピンポテンシャルが存在していることが分かっている。問題は、その応用上の境界が不明なままであることにある。
高温超伝導体においては、これまでの臨界電流決定基準に見直しが必要で、特に高温では物理的には抵抗状態にあり、これまでの抵抗ゼロの状態にないことが問題になっている。
抵抗ゼロの領域のみでの応用を考えると、高温超伝導体の有効な臨界電流密度は高温領域で極めて小さいことになり、この意味で、高温超伝導体の抵抗ゼロを利用したパワー応用にはまだ基礎的な課題が残されたままといえる。
産業上の利用分野
本発明は、高温超伝導体を磁束フロー状態下で使用するビッター型の低温抵抗磁石の使用方法に関し、特にハイブリッド磁石用水冷磁石の代替としての内挿磁石や核融合実験装置の強磁場磁石などに適用して好適なものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 高強度板材ディスクの表面にY系またはBi系高温超伝導体を成膜した構造体を、磁束フロー抵抗状態下で用いることを特徴とするビッター型の低温抵抗磁石の使用方法。
【請求項2】 請求項において、高温超伝導体の膜厚が10~60μm であるビッター型の低温抵抗磁石の使用方法。
【請求項3】 請求項1または2において、磁石の使用温度が 4.2~30Kであるビッター型の低温抵抗磁石の使用方法。
【請求項4】 請求項において、磁石の使用温度が20Kであるビッター型の低温抵抗磁石の使用方法。
産業区分
  • 電子部品
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
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