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キラル化合物の絶対配置決定方法 新技術説明会 実績あり

国内特許コード P04P001241
整理番号 IEC-14-1
掲載日 2004年11月17日
出願番号 特願2003-029190
公開番号 特開2004-264049
登録番号 特許第3760265号
出願日 平成15年2月6日(2003.2.6)
公開日 平成16年9月24日(2004.9.24)
登録日 平成18年1月20日(2006.1.20)
発明者
  • ビクター ボロフコフ
  • ガイ ヘンブリー
  • 井上 佳久
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 キラル化合物の絶対配置決定方法 新技術説明会 実績あり
発明の概要 【課題】簡便で高い感度で高精度であるジアミン、アミノアルコールなどのキラル化合物絶対配置決定方法を提供する。
【解決手段】ポルフィリン2量体とキラル化合物とを含む試料溶液について円二色分光光度分析を行い、コットン効果の符号からキラル化合物の不斉炭素の絶対配置を決定する方法であって、ポルフィリン2量体が炭素鎖で架橋されており、一方のポルフィリン環は金属中心を有し、他方のポルフィリン環はフリーのポルフィリン環であり且つフリーのポルフィリン環において架橋炭素鎖に結合した炭素からポルフィリン環の外周に沿って二つ目の炭素の少なくとも一方にメチル基以上にバルキーな置換基を有し、キラル化合物がポルフィリン2量体に配位可能であり且つポルフィリン2量体に配位可能な基と不斉炭素が直接結合しているか、または配位可能な基と不斉炭素との間に炭素原子が1原子介在していることを特徴とする方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


従来から、キラル化合物の絶対配置を決定する方法として、キラル化合物と特定の化合物との複合体(例えば錯体)について、円二色(CD)分光光度分析を行い、コットン効果の符号とキラル化合物の絶対配置との相関関係を利用してキラル化合物の絶対配置を決定する方法が用いられている。



例えば、非特許文献1には、長い架橋鎖で架橋されたポルフィリン二量体にキラル化合物が配位することによって円二色性が誘起され、コットン効果の符号とキラル化合物の絶対配置の間に相関がある旨報告されている。



しかしながら、この系は、一分子のキラル化合物が同時に二つのポルフィリンユニットに配位することによって初めて円二色性が誘起されるので、ジアミン、アミノアルコールなどの二つの官能基を有するキラル化合物にしか適用できない。



非特許文献2には、フェニルボロン酸ユニットを有するポルフィリン二量体が、各種の糖の存在下において円二色性を示すことが報告されている。



この系は、ボロン酸との間に結合を作る糖にしか適用できない。しかも、糖が有する多数の不斉中心のうち、特定の不斉中心について絶対配置を直接決めることができない。



以上のように、様々なキラル化合物に対して適用できるような絶対配置の決定方法は報告されていなかった。



そこで、本発明者らは、様々なキラル化合物の絶対配置を精度良く、簡便に決定することのできるキラル化合物の絶対配置の決定方法を研究した。近年、金属ポルフィリン2量体であって、両方のポルフィリン環が金属中心としてZn、Fe、MnまたはRuを含む金属ポルフィリン二量体に、キラル化合物が配位することによって円二色性が誘起され、コットン効果の符号とキラル化合物の絶対配置の間に相関があることを見出し、新たなキラル化合物の絶対配置の決定方法を完成した(特許文献1)。



しかしながら、この方法では、キラル化合物がアミノアルコールおよびジアミンの場合に、コットン効果の符号が、試料溶液に含まれるキラル化合物の濃度によって変化することがあるという問題点がある。



【非特許文献1】
X. Huang, B. H. Rickmann, B. Borhan, N. Berova, K. Nakanishi, "Zinc Porphyrin Tweezer in Host-Guest Complexation: Determination of Absolute Configurations of Diamines, Amino Acids, and Amino Alcohols by Circular Dichroism", J. Am. Chem. Soc., 1998年, Vol. 120, 6185-6186頁。



【非特許文献2】
M. Takeuchi, T. Imada, S. Shinkai, "Molecular Design of Highly Selective and Sensitive "Sugar Tweezers" from Boronic Acid-Appended μ-Oxo-bis[porphinatoiorn(III)]s", Bull. Chem. Soc. Jpn., 1998年, Vol. 71, 1117-1123頁。



【特許文献1】
特開2001-220392号公報

産業上の利用分野


本発明は、キラル化合物の絶対配置を決定する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポルフィリン2量体とキラル化合物とを含む試料溶液について円二色分光光度分析を行い、コットン効果の符号から前記キラル化合物の不斉炭素の絶対配置を決定する方法であって、
前記ポルフィリン2量体が、
(a)炭素鎖で架橋されたポルフィリン2量体であり、
(b)一方のポルフィリン環は金属中心を有し、他方のポルフィリン環はフリーのポルフィリン環であり、且つ
(c)前記フリーのポルフィリン環において、架橋炭素鎖に結合した炭素からポルフィリン環の外周に沿って二つ目の炭素の少なくとも一方にメチル基以上にバルキーな置換基を有するポルフィリン2量体であり、
前記キラル化合物が、
(i)前記ポルフィリン2量体に配位可能なキラル化合物であり、且つ
(ii)前記ポルフィリン2量体に配位可能な基と不斉炭素が直接結合しているキラル化合物、または前記配位可能な基と不斉炭素との間に炭素原子が1原子介在しているキラル化合物である
ことを特徴とするキラル化合物の濃度に関係なくキラル化合物の不斉炭素の絶対配置を決定する方法。

【請求項2】
前記ポルフィリン2量体が、以下の式(1)で示される化合物である請求項1に記載の方法。
【化1】


[式中、M2+は、Zn2+、アルカリ土類金属イオンおよび遷移金属イオンからなる群から選択される2価の金属イオンを示し、
nは、2または3を示し、
Ra~Rdは、同一または相異なって、水素原子またはメチル基以上にバルキーな置換基を示し、
但し、RcおよびRdのいずれかは、メチル基以上にバルキーな置換基を示し、
R1~R12は、同一または相異なって、水素原子またはメチル基以上にバルキーな置換基を示す。]

【請求項3】
式(1)におけるRcおよびRdのいずれかが、1)炭素数1~8の炭化水素基、2)含酸素置換基、3)含窒素置換基、4)ハロゲン原子および5)ハロゲン化炭化水素基からなる群から選択される1種である請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記ポルフィリン2量体が、以下の式(2)に示す化合物である請求項1に記載の方法。
【化2】



【請求項5】
キラル化合物が、1)ジアミン、2)モノアミン、3)モノアルコールおよび4)アミノアルコールからなる群から選択される1種の化合物である請求項1~4のいずれかに記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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