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フラーレン誘導体 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P04P001295
整理番号 Y2002-P426
掲載日 2004年11月17日
出願番号 特願2003-056084
公開番号 特開2004-262867
登録番号 特許第4004976号
出願日 平成15年3月3日(2003.3.3)
公開日 平成16年9月24日(2004.9.24)
登録日 平成19年8月31日(2007.8.31)
発明者
  • 高口 豊
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 フラーレン誘導体 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】種々の機能性を付与することができるフラーレン誘導体の製造方法およびそのフラーレン誘導体を提供する。
【解決手段】フラーレンと、2、3、6、および7位の少なくとも一箇所に電子吸引基を有し、かつ該電子吸引基の少なくとも1つにスペーサが結合している修飾アントラセンとを溶媒中にて混合する。また、スペーサの末端に機能性官能基を導入しておく。この機能性官能基により、フラーレンに種々の機能性、例えば、親水性、疎水性、両親媒性等を付与する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


従来、フラーレンを複合材料系へと導入すると、その高い電子受容能力に由来する機能の向上が見られることが報告されている(非特許文献1)。ただし、フラーレンの溶解性の低さ、様々な材料との親和力の低さ、分散のしにくさが妨げとなり、フラーレンをドープできる量がごく微量に留まっていた。また、上記非特許文献1では、例えば、ある種のフラーレン誘導体が、強力なHIVプロテアーゼの阻害活性を持っていることが報告されている。しかしながら、そのフラーレン誘導体の合成の困難さが実用化への妨げになっていた。



また、例えば、非特許文献2では、フラーレンとデンドリマーとからなるフラーレン誘導体(いわゆる、フラロデンドリマー)を、Hirsch-Bingel反応により合成できることが開示されている。この非特許文献2におけるフラーレン誘導体は、合成する際に原料以外に多数の反応試薬が必要である。したがって、工業化する上で制約が大きく、さらに、そのフラーレン誘導体の精製も困難なものであった。また、上記のフラーレン誘導体では、フラーレンを自由に着脱することができなかった。



また、フラーレンを自由に着脱することができるフラーレン誘導体としては、フラーレンとアントラセンとを付加反応させたものがある。このような、フラーレンとアントラセンとの付加反応は数多く報告されている(例えば、非特許文献3~7)。しかしながら、収率が低く機能性の高いフラーレン誘導体の合成へと応用することができなかった。



なお、本発明者らも、フラーレンとアントラセンとの付加反応により合成した、フラーレン誘導体を報告している(非特許文献8~13)。特に、本発明者らは、非特許文献13において、2位にデンドリマー型置換基を持つアントラセンを用いたフラーレン誘導体の合成を報告している。



【非特許文献1】
大澤映二ほか編著、“炭素第三の同素体フラーレンの化学”季刊化学総説,43、学会出版センター(1999)



【非特許文献2】
A. Hirsch et al., Topics in Current Chemistry, 217, 51 (2001)



【非特許文献3】
Y. Murata et al., J. Org. Chem., 64, 3483 (1999)



【非特許文献4】
Kraeuteer B. et al., Chem Eur J.7,3223-3235(2001)



【非特許文献5】
Duarte-Ruiz A. et al., Helv Chim Acta 84,2167-2177(2002)



【非特許文献6】
Klemt R. et al., Acta. Chem. Scand. 50,1050-1059(1996)



【非特許文献7】
Schlueter J.A. et al., J. Chem. Soc, Chem. Commun. II,972-974(1993)



【非特許文献8】
高口, 現代化学(東京化学同人)12, 54-60 (2002)



【非特許文献9】
高口ら, 高分子学会予稿集 51,183(2002)



【非特許文献10】
高口ら, 高分子加工 51,501-506(2002)



【非特許文献11】
高口ら, 日本化学会講演予稿集 79,707(2001)



【非特許文献12】
Takaguchi Y. et al., Angewandte Chemie. International Edition 41,817-819(2002)



【非特許文献13】
高口ら, 日本化学会講演予稿集 81,1318(2002)

産業上の利用分野


本発明は、例えば、光線力学療法剤、抗エイズ薬、およびドラッグデリバリーシステム等の医薬品、ならびに太陽電池電極、フォトリフラクティグポリマー、およびエレクトロルミネセンス(EL)材料等の複合材料におけるフラーレン源として利用されるフラーレン誘導体およびその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
フラーレンに少なくとも1つの修飾アントラセンが付加しているフラーレン誘導体において、
上記修飾アントラセンは、2、3、6、および7位の少なくとも一箇所に電子吸引基を有し、該電子吸引基の少なくとも1つにスペーサを介して機能性官能基が結合しており、
フラーレンに対して複数の修飾アントラセンが結合していることを特徴とするフラーレン誘導体。

【請求項2】
上記電子吸引基は、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基、およびスルホン酸エステル基から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のフラーレン誘導体。

【請求項3】
上記スペーサは、アルキル基、デンドリマーおよびポリエチレンオキシドから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載のフラーレン誘導体。

【請求項4】
上記デンドリマーは、ポリアミドアミンデンドリマー、ポリフェニルエーテルデンドリマー、ポリフェニルエステルデンドリマーおよびポリアミドデンドリマーから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載のフラーレン誘導体。

【請求項5】
上記デンドリマーは、1.0世代以上であることを特徴とする請求項4に記載のフラーレン誘導体。

【請求項6】
上記機能性官能基は、親水性官能基、疎水性官能基、酸化還元性官能基、分子認識官能基、重合性官能基、金属配位性官能基、および液晶性官能基から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。

【請求項7】
上記機能性官能基は、カルボン酸誘導体、リン酸誘導体、ジフェニルセレニド誘導体、アルキル基、フッ素化アルキル基、アルコール基、アミン基、デンドリマー、ビピリジン誘導体、フェナントレン誘導体、スチレン誘導体、アクリル酸誘導体、シアノビフェニル基、メトキシフェニル安息香酸エステル基、コレステリル基、糖、DNA、ルテニウムビピリジン錯体、およびポルフィリンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。

【請求項8】
上記機能性官能基は、メチルエステル基、ポリエチレンオキシド基、ジフェニルセレニド基、フルオロオクチル基および糖から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載のフラーレン誘導体。

【請求項9】
各修飾アントラセンにおける機能性官能基が、異なっていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。

【請求項10】
上記機能性官能基は、親水性官能基および疎水性官能基であることを特徴とする請求項9に記載のフラーレン誘導体。

【請求項11】
上記フラーレンは、C60であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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