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光周波数線形チャープ量可変装置 コモンズ

国内特許コード P04P001428
整理番号 A111P77
掲載日 2004年11月17日
出願番号 特願2003-081170
登録番号 特許第3569777号
出願日 平成15年3月24日(2003.3.24)
登録日 平成16年7月2日(2004.7.2)
発明者
  • 松田 功
  • 三沢 和彦
  • 覧具 博義
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 光周波数線形チャープ量可変装置 コモンズ
発明の概要 【課題】チャープ量を変化させる毎の光軸あわせを必要としない誘電体多層膜鏡を用いた光周波数線形チャープ量可変装置を提供する。
【解決手段】誘電体多層膜面2aを向き合わせて互いに平行に配列した2枚の誘電体多層膜鏡2,2と、誘電体多層膜鏡2,2によって挟まれる空間3内に配設した可動鏡4とを有する。可動鏡4は、2枚の誘電体多層膜鏡2,2によって挟まれる空間3の一端から斜めに入射し複数回反射した入射光5を誘電体多層膜鏡面2に平行、入射光5と誘電体多層膜鏡2の面法線6で決定される入射面7内、かつ一端3a方向に反射する。可動鏡4は、誘電体多層膜鏡面2aに平行、かつ入射面7内の方向に移動可能であり、この方向に沿って可動鏡4を前進または後進させることにより、付加するチャープ量を変化させる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


近年、分子状態や固体の電子状態の制御、化学反応制御、あるいは材料加工等において、フェムト秒光パルスが様々な形態で利用されている(非特許文献1~5参照)。また、フェムト秒光パルスの応用が広がるにつれ、より時間幅の狭いフェムト秒光パルス発生装置や、コスト、利便性に優れたフェムト秒光パルス応用装置への要求が高まっている。
これらの要求を満たすためには、フェムト秒光パルスの周波数線形チャープ技術が重要である。周波数チャープとは、光パルスの瞬時周波数が時間的に変化する現象であり、時間とともに線形に増加する場合を正チャープ、線形に減少する場合を負チャープと呼ぶ。



フェムト秒光パルスの発生は、時間幅が広がった光パルスのスペクトル成分間の相対位相を制御して、フーリエ変換限界程度に時間幅を圧縮する技術である。光パルスの時間軸上の拡がりは、光パルスのスペクトル成分間の相対位相関係によって生ずるので、周波数に対して相対位相を補償することによって、すなわちチャープさせてパルス圧縮が行われる(非特許文献6参照)。線形チャープは、光の伝搬定数が、一定の群速度分散を有する場合、すなわち、周波数の2乗依存性を有する場合に生じることから、二次分散とも呼ばれる。
上記のように、フェムト秒光パルスの時間幅をさらに狭くする要求が高まっているが、光パルスの時間幅を狭めると、それに対応して周波数スペクトル幅が拡大するので、拡大した周波数スペクトルの成分間全てにチャープを与えることが必要になり、従来よりも広い周波数範囲にわたって、大きなチャープを与えることが必要になる。



また、近年、フェムト秒光パルスを照射することによって誘起される物質の電子状態が、チャープの方向によって変化することが発見され、このような新たな原理に基づいて新物質を合成するためには、チャープの方向、チャープ量の大きさを精密に制御することが必要となってきた。
また、光通信の分野においても、光パルス信号の時間拡がりや、WDM(Wavelength Division Multiplex)における各波長信号間の時間遅れを無くすために、チャープの方向、チャープ量の大きさを任意に制御できる、コスト、利便性に優れたチャープ制御装置が必要とされている。

産業上の利用分野


この発明は、光化学反応分野、光材料加工分野、あるいは、超高速光通信分野で使用する光周波数チャープ装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
誘電体多層膜面を向き合わせて互いに平行に配列した2枚の誘電体多層膜鏡と、この2枚の誘電体多層膜鏡によって挟まれる空間内に配設した所定の傾きを有し、かつ所定の方向に移動可能な可動鏡とを有し、
上記可動鏡の所定の傾きは、上記2枚の誘電体多層膜鏡によって挟まれる空間の一端から斜めに入射し複数回反射した入射光を上記誘電体多層膜鏡面に平行、上記入射光と上記誘電体多層膜鏡の面法線で決定される入射面内、かつ上記一端方向に反射する傾きであり、
上記移動可能な所定の方向は上記誘電体多層膜鏡面に平行、かつ上記入射面内の方向であり、
この方向に沿って可動鏡を前進または後進させることにより、付加するチャープ量を変化させることを特徴とする、光周波数線形チャープ量可変装置。

【請求項2】
誘電体多層膜面を向き合わせて互いに平行に配列した2枚の誘電体多層膜鏡と、この2枚の誘電体多層膜鏡によって挟まれる空間内に配設した所定の傾きを有し、かつ所定の方向に移動可能な第1の可動鏡と第2の可動鏡とを有し、
第1の可動鏡の所定の傾きは、上記2枚の誘電体多層膜鏡によって挟まれる空間の一端から上記誘電体多層膜鏡面に平行に入射する入射光を反射し、この入射光と上記誘電体多層膜鏡の面法線で決定される入射面内で複数回反射させる傾きであり、
第2の可動鏡の所定の傾きは、上記複数回反射した入射光を上記誘電体多層膜鏡面に平行、上記入射面内、かつ、上記空間の他端方向に反射する傾きであり、
上記移動可能な所定の方向は上記誘電体多層膜鏡面に平行、かつ上記入射面内の方向であり、
この方向に沿って第1の可動鏡または第2の可動鏡を前進または後進させることにより、第1の可動鏡と第2の可動鏡との間の距離を制御して、付加するチャープ量を変化させることを特徴とする、光周波数線形チャープ量可変装置。

【請求項3】
誘電体多層膜面を向き合わせて互いに平行に配列した2枚の誘電体多層膜鏡と、この2枚の誘電体多層膜鏡によって挟まれる空間内の中心に配設した、所定の傾きを有する第1の反射面と第2の反射面を有する固定鏡と、この固定鏡の両側に配置した、所定の傾きを有し、かつ所定の方向に移動可能な第1の可動鏡と第2の可動鏡とを有し、
上記固定鏡の所定の傾きを有する第1の反射面の傾きは、上記2枚の誘電体多層膜鏡によって挟まれる空間の一端から上記誘電体多層膜鏡面に平行に入射する入射光を反射し、この入射光と上記誘電体多層膜鏡面法線で決定される入射面内で複数回反射させる傾きであり、
第1の可動鏡の所定の傾きは、上記複数回反射した入射光を反射して、上記誘電体多層膜鏡面に平行かつ上記入射面内に複数回反射する傾きであり、
第2の可動鏡の所定の傾きは、第1の可動鏡によって反射された光を反射し、上記入射面内で複数回反射させる傾きであり、
上記固定鏡の所定の傾きを有する第2の反射面の傾きは、第2の可動鏡で反射され複数回反射した光を上記誘電体多層膜鏡面に平行、上記入射面内、かつ上記空間の他端に反射する傾きであり、
上記移動可能な所定の方向は上記誘電体多層膜鏡面に平行かつ入射面内の方向であり、
この方向に沿って第1の可動鏡または第2の可動鏡を前進または後進させることにより、第1の可動鏡と第2の可動鏡との間の距離を制御して付加するチャープ量を変化させることを特徴とする、光周波数線形チャープ量可変装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003081170thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 電子・光子等の機能制御 領域
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