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低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種に特異的なDNA断片、プライマー及び品種識別方法

国内特許コード P04A005133
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願2001-154200
公開番号 特開2002-369688
登録番号 特許第3569746号
出願日 平成13年5月23日(2001.5.23)
公開日 平成14年12月24日(2002.12.24)
登録日 平成16年7月2日(2004.7.2)
発明者
  • 佐藤 宏之
  • 鈴木 保宏
  • 井辺 時雄
  • 坂井 真
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種に特異的なDNA断片、プライマー及び品種識別方法
発明の概要 低アミロース米品種ミルキークイーンに存在し、うるち米他品種に存在しない特異的塩基であるアミロース合成酵素WX-1(t)遺伝子の第4エクソン中のコドン158及び/又は第5エクソン中のコドン191を含むDNA断片、そのDMA断片をPCRにより特異的に増幅することが可能な、低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種とうるち米他品種を識別し得るプライマー、さらに低アミロース米品種ミルキークイーンに存在し、うるち米他品種に存在しない特異的塩基を含むDNA断片の有無によって、低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種であるか否かを識別する方法、または低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種とうるち米他品種を識別し得るプライマーを用い、識別対象の米のDNAに対してPCRを行い得られる反応産物を分析することによって、低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種であるか否かを識別する方法である。なお、低アミロース米品種ミルキークイーンは変異第2代でアミロース含有に着目して個体選抜を行い育成された品種、同系統品種とはミルキークイーンを交配親に用いて育成された品種、うるち米他品種とはコシヒカリ等のうるち米を意味する。
従来技術、競合技術の概要



米は胚乳デンプンを構成するアミロースとアミロペクチンの含有割合によって「もち米」と「うるち米」に大別される。「もち米」ではデンプンがアミロペクチンのみで構成されているが、「うるち米」のデンプンは約20%のアミロースと約80%のアミロペクチンから構成されており、米の胚乳デンプンに占めるアミロース成分の割合、すなわちアミロース含量は、デンプン粒結合型のアミロース合成酵素をコードする構造遺伝子であるwx座の対立遺伝子によって決定される。wx座は、胚乳デンプンのもち性及びうるち性を支配し、うるち性遺伝子(Wx)がもち性遺伝子(wx)遺伝子に対して優性である。この米のアミロース含量は、炊飯米の食味の良否に影響を与える重要な形質である。





粘りの強い良食味米は、胚乳のアミロース含量を低減させることによって得ることができるので、近年、各種研究機関において、種々の低アミロース米品種が育成され、その作付面積は現在増加傾向にある。低アミロース米品種とは、通常のうるち米品種よりもアミロース含量が低い品種のことであり、具体的には、アミロース含量が0以上~15%未満の品種である。低アミロース品種としては、例えば、「コシヒカリ」に受精卵メチルニトロソウレア(MNU)処理を行い、アミロース含量に着目して選抜、育成された品種「ミルキークイーン」、低アミロース系統「74WX2N-1」に「レイメイ」を交配して育成された品種「スノーパール」、低アミロース由来系統「永系84271」に「キタアケ」を交配し、葯培養によって得られた植物体から選抜して育成された品種「彩」、低アミロース系統「探系2021」に「ニシホマレ」を交配して育成された「柔小町」、「研系2078」に「北陸127号」を交配して育成された品種「ソフト158」などがある。





これら低アミロース米品種を通常のうるち米品種と識別する方法としては、1)低アミロース米品種の種子胚乳が白濁することに基づいた肉眼による識別法と、2)胚乳のアミロース含量を測定する方法の2つがある。しかしながら、胚乳の白濁度及びアミロース含量は、産地、生産年、栽培法及び収穫物の乾燥方法等によって変動するため、前記した2方法で低アミロース米品種と通常のうるち米品種の仕分けを確実に行うのは困難である。





一方、遺伝子に着目した低アミロース米品種の識別方法が開発され、特定品種奥羽344号(現在の品種名はスノーパール)及び同品種と系譜が同じ品種をDNA配列に基づいて識別する方法が知られている(特開平12-201679号公報)。しかしながら、この方法は、奥羽344号を含む同系統における特異的な塩基配列に基づいた品種判別方法であるため、奥羽344号及び同系統品種と他品種とを識別することは可能であっても、奥羽344号以外の他系統の低アミロース米を識別することはできない。





現在、米の品種等の農産物検査において、各品種に対する確実な検査方法の確立が望まれているが、未だ、低アミロース米品種のうち、ミルキークイーン及び同系統品種を他の低アミロース米及び通常のうるち米品種と識別する方法は報告されていない。このため、ミルキークイーン及び同系統品種の識別方法を確立するためには、前記の遺伝子に着目した低アミロース米品種の識別方法と同様に、ミルキークイーンに特異的な遺伝子を特定し、それに基づいた識別方法を開発する必要がある。しかしながら、ミルキークイーンはコシヒカリにMNU処理して育成された品種であるため、両者が非常に類似した特性及び遺伝子を有しており、ミルキークイーンとコシヒカリとの遺伝上の差異を明確にしなければ、ミルキークイーン及び同系統品種のみを特異的かつ効率的に他品種と識別することが困難であるため、コシヒカリと同品種の差別化が求められている。

産業上の利用分野



本発明は、低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種に特異的なDNA断片、プライマー及び品種識別方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】配列番号1に示す塩基配列のうち、少なくとも27番目の塩基を含み、かつ連続する少なくとも20塩基からなる塩基配列を有するDNA断片。
【請求項2】請求項1記載のDNA断片を含むプライマー。
【請求項3】請求項1記載のDNA断片を含むプライマーを用い、識別対象の米のDNAに対してPCRを行い、得られる反応産物を分析することによって、低アミロース米品種ミルキークイーン及び同系統品種であるか否かを識別する方法。
【請求項4】配列番号2に示す塩基配列を有するDNA断片を含むプライマーをさらに用いる、請求項3記載の方法。
【請求項5】配列番号3に示す塩基配列のうち連続する少なくとも20塩基からなる塩基配列を有するDNA断片を含むプライマー、及び配列番号4に示す塩基配列のうち連続する少なくとも20塩基からなる塩基配列を有するDNA断片を含むプライマーをさらに用いる、請求項3又は4記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録


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