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細胞死抑制遺伝子が導入されたストレス抵抗性植物およびその作出方法

国内特許コード P04A005162
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願平10-008056
公開番号 特開平10-309142
登録番号 特許第3331367号
出願日 平成10年1月19日(1998.1.19)
公開日 平成10年11月24日(1998.11.24)
登録日 平成14年7月26日(2002.7.26)
優先権データ
  • 特願平09-056743 (1997.3.11) JP
発明者
  • 大橋 祐子
  • 光原 一朗
  • カマル エイ.マリク
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 細胞死抑制遺伝子が導入されたストレス抵抗性植物およびその作出方法
発明の概要 【課題】 ストレス抵抗性の植物を提供すること
【解決手段】 線虫のced-9遺伝子あるいはヒトbcl-xL遺伝子などの細胞死抑制遺伝子を単離し、植物発現ベクターに組み込み、これらの遺伝子を植物で発現することによりストレス抵抗性、特にUV、除草剤(パラコート)、および塩ストレス抵抗性の植物を取得した。
従来技術、競合技術の概要



現在、多細胞生物においては、プログラムされた細胞死(Programmed Cell Death、以下、PCDという)の研究が盛んに行われている。このPCDは、生物の個体発生、恒常性の維持、環境ストレスへの対応などに必須のものであると理解されている。このPCDについては、線虫、ショウジョウバエ、哺乳動物について研究されている(例えば、三浦ら、細胞工学 vol.14 No.2:145-153, (1995))。そして、例えば、線虫においては、いくつかの細胞死遺伝子(例えば、ced-3、ced-4など)および細胞死抑制遺伝子(例えば、ced-9など)が明らかになってきた。この細胞死抑制遺伝子は、細胞死遺伝子の活性を負に調節して、ランダムな細胞死を抑制していると考えられている。

哺乳動物において発見されたbcl-2遺伝子によりコードされるタンパク質(Bcl-2タンパク質)は、多くの系統の細胞(リンパ系、神経系、生殖系、および上皮系の細胞)において細胞死を抑制する活性を示すタンパク質である。これまでに、さまざまな処理により誘導される細胞死が、Bcl-2を過剰発現することによって抑制されることが知られている(例えば、恵口ら、実験医学、vol.13、No.16、18-23(1995))。

近年、多くのBcl-2関連タンパク質およびBcl-2結合タンパク質をコードする遺伝子が報告されており、これらは、Bcl-2ファミリーとして分類されている。Bcl-2ファミリーに属する遺伝子としては、例えば、哺乳動物由来のbcl-2、bax、bcl-xL、bcl-xS、bad、bak、Al、およびMcl-1遺伝子、線虫由来のced-9、ならびにウイルス由来のBHRF1遺伝子(Epstein-Barr virus由来)およびLMW5-HL遺伝子(African Swine Fever virus由来)が挙げられる(高山、実験医学、vol.13、No.16、24-31(1995))。一般に、Bcl-2ファミリーの間の塩基配列レベルでの同一性および類似性は非常に低く、さらにアミノ酸レベルでも低いことが、当該分野において知られている。例えば、BaxαとBcl-2との間で、同一性は約21%であり、および類似性は43%である(山本、実験医学別冊、細胞内シグナル伝達、羊土社)。

高等植物のPCDに関しては、研究の緒についたばかりである(福田ら、化学と生物、34:586-594,1996を参照)。植物は、常に厳しいストレス(例えば、ウイルスや細菌の感染、UVの照射、除草剤による過酸化物の生成など)に曝されており、これに対応するために、例えば、ウイルス感染に対しては、過敏感反応を起こし、感染部位周辺細胞を自殺させて感染の拡大を防止するなどのPCDが起こる。この植物のPCDにも、細胞死遺伝子と細胞死抑制遺伝子とが関連していることが考えられる。

産業上の利用分野



本発明は、ストレス抵抗性植物およびその作出方法に関する。さらに詳しくは、細胞死抑制遺伝子を植物に導入することにより、ストレス抵抗性植物を育種することに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
細胞死抑制遺伝子が導入されたストレス抵抗性植物であって、ここで該細胞死抑制遺伝子がBcl-2ファミリーに属する遺伝子であって、細胞死抑制活性を有するペプチドをコードする遺伝子である、ストレス抵抗性植物

【請求項2】
前記細胞死抑制遺伝子が線虫のced-9遺伝子である、請求項に記載のストレス抵抗性植物。

【請求項3】
前記細胞死抑制遺伝子がヒトbcl-xL遺伝子である、請求項に記載のストレス抵抗性植物。

【請求項4】
前記ストレスがUVである、請求項1ないしのいずれかの項に記載のストレス抵抗性植物。

【請求項5】
前記ストレスがスーパーオキシド発生型除草剤である、請求項1ないしのいずれかの項に記載のストレス抵抗性植物。

【請求項6】
前記ストレスが塩ストレスである、請求項1ないしのいずれかの項に記載のストレス抵抗性植物。

【請求項7】
細胞死抑制遺伝子を植物細胞に導入する工程であって、ここで該細胞死抑制遺伝子がBcl-2ファミリーに属する遺伝子であって、細胞死抑制活性を有するペプチドをコードする遺伝子である、工程;および該遺伝子が導入された植物細胞を植物体に再生する工程を含む、ストレス抵抗性植物の作出方法。

【請求項8】
前記細胞死抑制遺伝子が植物発現ベクターに組み込まれている、請求項に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録


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