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低温発現型キチナーゼ遺伝子およびその単離方法

国内特許コード P04A005174
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願平11-081694
公開番号 特開2000-270866
登録番号 特許第3234897号
出願日 平成11年3月25日(1999.3.25)
公開日 平成12年10月3日(2000.10.3)
登録日 平成13年9月28日(2001.9.28)
発明者
  • 川上 顕
  • 寺見 文宏
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 低温発現型キチナーゼ遺伝子およびその単離方法
発明の概要 【課題】 低温環境下で酵素機能を有し、植物体に導入することにより、低温環境下において好冷性植物病原菌に対する抵抗性を植物に付与する、小麦では新規なキチナーゼ遺伝子およびその単離方法を提供する。
【解決手段】 図1~3に示す配列番号1~3記載のアミノ酸配列を含む小麦では新規なキチナーゼ遺伝子は、ともに低温環境下で酵素機能を有し、植物体に導入することにより、好冷性植物病原菌に対する抵抗性を植物に付与する。
【効果】上記3種類のキチナーゼ遺伝子は低温でのキチン分解能を有することから、該3種類のキチナーゼ遺伝子のうち何れかを植物体に導入することにより、植物に対し好冷性植物病原菌に対する抵抗性を付与することが可能となり、低温環境下で強い病害抵抗性を有する植物品種を提供することができる。
従来技術、競合技術の概要



長期にわたる厳寒積雪地帯では、ムギ類・牧草類などの越冬作物は低温環境下(0℃以下)または積雪下(0℃、暗黒下)で長期間の生存を余儀なくされる。この環境下において越冬作物は、好冷性糸状菌である雪腐病菌に犯され、抵抗性の低い作物は枯死してしまう。

現在の秋播小麦栽培では、根雪前の農薬散布が雪腐病の防除に必須となっているが、根雪開始時期が不確実なため、十分な散布が不可能となる事例か多い。そこで、根雪前の農薬散布を行わなくても済むように、雪腐病に対する十分な抵抗性を持つ品種の育成が望まれている。

産業上の利用分野



本発明は、キチナーゼ(chitinase)遺伝子およびその単離方法に関し、詳しくは、低温環境下において植物を加害する雪腐病菌などの好冷性植物病原菌に対して、その抵抗性を植物に付与する機能を持つキチーゼ遺伝子およびその単離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
図1に示す配列番号1記載のアミノ酸配列を含むことと、771塩基・256アミノ酸からなり、オオムギキチナーゼ遺伝子と98%(アミノ酸配列レベル)の相同性を持つこととを特徴とする小麦キチナーゼ遺伝子。

【請求項2】
上記小麦キチナーゼ遺伝子は、低温環境下で酵素機能を有し、かつ植物病原菌の細胞壁に含まれるキチンを分解することで病害抵抗性を植物体に付与することを特徴とする請求項1記載の小麦キチナーゼ遺伝子。

【請求項3】
図2に示す配列番号2記載のアミノ酸配列を含むことと、972塩基・323アミノ酸からなり、ライムギキチナーゼ遺伝子と68%(アミノ酸配列レベル)の相同性を持つこととを特徴とする小麦キチナーゼ遺伝子。

【請求項4】
上記小麦キチナーゼ遺伝子は、低温環境下で酵素機能を有し、かつ植物病原菌の細胞壁に含まれるキチンを分解することで病害抵抗性を植物体に付与することを特徴とする請求項3記載の小麦キチナーゼ遺伝子。

【請求項5】
図3に示す配列番号3記載のアミノ酸配列を含むことと、960塩基・319アミノ酸からなり、春播小麦キチナーゼ遺伝子と95%(アミノ酸配列レベル)の相同性を持つこととを特徴とする秋播小麦キチナーゼ遺伝子。

【請求項6】
上記秋播小麦キチナーゼ遺伝子は、低温環境下で酵素機能を有し、かつ植物病原菌の細胞壁に含まれるキチンを分解することで病害抵抗性を植物体に付与することを特徴とする請求項5記載の秋播小麦キチナーゼ遺伝子。

【請求項7】
低温発現型キチナーゼ遺伝子の単離方法であって、
ハードニング(低温順化)による病害抵抗性の向上に関与する低温発現型キチナーゼ遺伝子を単離することを目的として、充分にハードニングを施した秋播小麦系統PI173438(高度雪腐病抵抗性を有する)からmRNAを抽出することと、
上記mRNAをもとにcDNAおよびcDNAライブラリーを作製することと、
EMBL/Genebank/DDBJDNAデータバンクによって公開されている数種の植物由来のキチナーゼ遺伝子において高度に保存されている塩基配列部分を参考にして、2種類のキチナーゼ遺伝子の特異的プライマーを設計することと、
設計された2種類のキチナーゼ遺伝子の特異的プライマーを用いて、上記のcDNAを鋳型にPCR(ポリメラーゼ・チェーン・リアクション)反応を行うことによって、キチナーゼ遺伝子の断片を増幅し増幅断片を得ることと、
上記の増幅断片をプローブとして、上記のcDNAライブラリーをハイブリダイゼーションアッセイによりスクリ-ニングすることで、遺伝子の全長を含むクローンを単離することと、
を含み、
上記2種類のキチナーゼ遺伝子の特異的プライマーのうち、
一方は、以下の塩基配列
(Forward):5‘C-A-C-G-A-G-A-C-C-A-C-N-G-
G-C-G-G-N-T-G-G-G-C (配列番号4)
を有し、
他方は、以下の塩基配列
(Reverse):5‘A-C-N-A-A-T-A-T-C-A-T-C-A-
A-C-G-G-C-G-G (配列番号5)
を有することを特徴とする低温発現型キチナーゼ遺伝子の単離方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP1999081694thum.jpg
出願権利状態 登録


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