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赤潮プランクトンに特異的に感染して増殖・溶藻しうるウイルス、該ウイルスを利用する赤潮防除方法および赤潮防除剤、並びに該ウイルスの単離方法及び継代培養方法

国内特許コード P04A005229
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願2000-047958
公開番号 特開2001-231550
登録番号 特許第3425618号
出願日 平成12年2月24日(2000.2.24)
公開日 平成13年8月28日(2001.8.28)
登録日 平成15年5月9日(2003.5.9)
発明者
  • 長崎 慶三
  • 山口 峰生
  • 板倉 茂
  • 樽谷 賢治
出願人
  • 国立研究開発法人水産研究・教育機構
発明の名称 赤潮プランクトンに特異的に感染して増殖・溶藻しうるウイルス、該ウイルスを利用する赤潮防除方法および赤潮防除剤、並びに該ウイルスの単離方法及び継代培養方法
発明の概要 【課題】 赤潮原因プランクトンであるヘテロカプサ属藻類に感染・溶藻するウイルス、該ウイルスを利用する赤潮防除方法および赤潮防除剤、並びに該ウイルスの単離方法及び継代培養方法の提供。
【解決手段】 ヘテロカプサ属の藻類に特異的に感染して増殖しうるウイルス。該ウイルスの単離方法は、該ウイルスに感染しているヘテロカプサ属の藻類を含有する液体試料をフィルターで濾過し、濾液を該藻類の培養液に接種して培養を行い、溶藻が観察された培養液を限界希釈することにより前記ウイルスをクローニングする工程を含む。前記のウイルスを有効成分として含む赤潮防除剤。前記のウイルスを赤潮水域に散布することからなる赤潮防除方法。前記ウイルスの継代培養方法は、該ウイルスに感染して、溶藻が確認された該藻類の培養液を遠心処理し、上清を該藻類の培養液に接種して培養を行う操作を少なくとも1回繰り返す工程を含む。
従来技術、競合技術の概要


わが国の海面養殖業は、国内漁業生産額全体の約1/4を占めている。この振興にあたっては、とくに養殖漁場の環境保全を図ることが不可欠であり、なかでも深刻な被害を引き起こす赤潮に対しての有効な対策の推進がきわめて重要である。
1980年代末にわが国に出現した赤潮原因藻ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマは、カキ, アサリ, 真珠貝等の二枚貝類を特異的に斃死させる性質を持ち、日本各地の二枚貝養殖産業に深刻な被害をもたらしてきた渦鞭毛藻の一種である。その損害額は1998年の広島湾におけるカキへの被害だけで約38億円に達した。世界で初めてのヘテロカプサ赤潮が発生した1988年当初は、高知県浦ノ内湾でのみ本種細胞が確認されたが、ヘテロカプサは驚異的な速さでその分布域を広げてきており、現在では熊本県から福井県までの西日本沿岸域に広く分布している。日本の周辺国への本種の移動が未だ確認されていないのは不幸中の幸いであるが、貿易船舶のバラスト水を介した有害有毒プランクトンの国際間移送の事例も知られていることから、本種の分布動態に関する監視体制の整備が必要である。
こうした背景の下、二枚貝養殖業を抱える我が国各地の自治体からは、ヘテロカプサ赤潮に対する具体的対策の確立が強く望まれているが、現時点では、ヘテロカプサ赤潮に対する具体的な対策は「養殖筏の移動」以外には全くないのが現状である。しかしながら、赤潮発生域からの養殖筏の移動は、ヘテロカプサ細胞も同時に移植してしまう危険性を孕んでおり、養殖業者には筏移動についての慎重な対応が望まれている。

産業上の利用分野


本発明は、赤潮プランクトンに特異的に感染して増殖しうるウイルス、該ウイルスを利用する赤潮防除方法および赤潮防除剤、並びに該ウイルスの単離方法及び継代培養方法に関し、より詳細には、ヘテロカプサ属の藻類に特異的に感染して増殖しうるウイルス、該ウイルスを利用する赤潮防除方法および赤潮防除剤、並びに該ウイルスの単離方法及び継代培養方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイル

【請求項2】
ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイルに感染しているヘテロカプサ属の藻類を含有する液体試料をフィルターで濾過し、得られた濾液をヘテロカプサ属の藻類の培養液に接種して培養を行い、ヘテロカプサ属の藻類の溶藻が観察された培養液を限界希釈することにより前記ウイルスをクローニングする工程を含む、ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイルスの単離方法。

【請求項3】
ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイルを有効成分として含む赤潮防除剤。

【請求項4】
ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイルを赤潮水域に散布することからなる赤潮防除方法。

【請求項5】
ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイルに感染して、溶藻が確認されたヘテロカプサ属の藻類の培養液を遠心処理し、得られた上清をヘテロカプサ属の藻類の培養液に接種して培養を行う操作を少なくとも1回繰り返す工程を含む、ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマに特異的に感染して増殖しうるウイルスであって、尾部構造および外膜構造を欠き、粒径約0.1~0.2μmの球形で、正二十面体構造をとり、2本鎖DNAを持つウイルスを継代培養する方法。

【請求項6】
培養を、温度20~30℃、光強度40~70μmol photons m-2 s-1、明暗周期のある条件下で行う請求項記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2000047958thum.jpg
出願権利状態 登録


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