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緑きょう病菌由来エクジステロイド22位酸化酵素とそれを用いた脱皮ホルモン不活性化システム

国内特許コード P04A005255
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願2001-046399
公開番号 特開2002-238583
登録番号 特許第3530495号
出願日 平成13年2月22日(2001.2.22)
公開日 平成14年8月27日(2002.8.27)
登録日 平成16年3月5日(2004.3.5)
発明者
  • 神村 学
  • 木内 信
  • 齋藤 準
  • 茗原 眞路子
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 緑きょう病菌由来エクジステロイド22位酸化酵素とそれを用いた脱皮ホルモン不活性化システム
発明の概要 【課題】 効率よく脱皮ホルモンを不活性化する物質及びシステムの提供。
【解決手段】 以下の(a)又は(b)のタンパク質。(a)昆虫病原糸状菌である緑きょう病菌(Nomuraea rileyi)由来の特定のアミノ酸配列を有するタンパク質。(b)上記アミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が欠失、置換、もしくは付加されたアミノ酸配列を有し、かつ、エクジステロイド22位酸化酵素活性を維持するタンパク質。
従来技術、競合技術の概要


昆虫や甲殻類を初めとする節足動物の脱皮は、脱皮ホルモン活性を有する数種のエクジステロイドによって誘導されることが知られている。これらの脱皮ホルモンについては、少なくとも2つの利用法が開発されている。
その一つは、個体の脱皮または変態時期を早めたり、蛹化を斉一化するなどの発育のコントロールにおける利用である。このことにより、例えばカイコにおいては、蚕糸産生のコントロールが可能になる。
他の利用方法は、培養細胞系、トランスジェニック動物またはトランスジェニック植物において、脱皮ホルモン処理により、目的遺伝子を高レベルで、かつ発現時期をコントロールし得る遺伝子発現システムへの利用である。これは脱皮ホルモンが転写因子である脱皮ホルモン受容体に結合し、さらに脱皮ホルモン応答遺伝子上にある脱皮ホルモン応答配列に結合することにより、応答遺伝子の転写活性を制御するという知見に基づくものである。
例えば、脱皮ホルモン受容体および転写制御領域に脱皮ホルモン応答配列を組み込んだ目的遺伝子をこれらの系に導入しておき、培養細胞系に添加(Christopherson, K. S. et al. (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89, 6314 - 6318)、動物に注射(No, D et al. (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93, 3346 -3351)もしくは植物の根から吸収させる(Martinez, A. et al. (1999) The Plant Journal 19, 97 - 106)などの方法を用いて、それぞれの細胞内脱皮ホルモン濃度を高めることにより、目的遺伝子産物の発現誘導を行うものである。これらのうち、培養細胞系に用いるものは、キットとして既に実用化されている。
一方、脱皮ホルモン自体を用いずに、脱皮ホルモン活性を高める技術も開発されている。例えば、脱皮ホルモン活性の強いエクジステロイド、およびエクジステロイド骨格を持たない、より安定かつ強力な脱皮ホルモンアゴニストの害虫防除における利用がその例である。このように、脱皮ホルモン活性を上げる技術は既に開発がなされている。
これに対して、脱皮ホルモン活性を下げる手法、すなわち、体内・細胞内に存在する脱皮ホルモンを不活性化する手法はほとんど開発されていない。現在、バキュロウィルス由来のエクジステロイドUDP-グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子(特開平11-123079)が脱皮ホルモンの不活性化能をもつ酵素の遺伝子として注目されている。しかし、該酵素が作用するにはUDP-グルコースの共存が必須であるなどの欠点があるため、精製酵素標品もしくはリコンビナントタンパク質としては実用化されるには至っていない。

産業上の利用分野


本発明は、昆虫病原糸状菌である緑きょう病菌(Nomuraea rileyi)から単離されたエクジステロイド22位酸化酵素およびそれを用いた脱皮ホルモン不活性化システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(a)または(b)のタンパク質。
(a)配列表配列番号2に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(b)配列表配列番号2において、1個または数個のアミノ酸が欠失、置換、もしくは付加されたアミノ酸配列を有し、かつ、エクジステロイド22位酸化酵素活性を有するタンパク質。

【請求項2】
以下の(a)または(b)のDNAからなる遺伝子。
(a)配列表配列番号1に示す塩基配列からなるDNA。
(b)(a)の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつエクジステロイド22位酸化酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。

【請求項3】
請求項1に記載のタンパク質を節足動物に投与することによって、その脱皮ホルモンを不活性化する方法。

【請求項4】
請求項1に記載のタンパク質を用いて脱皮ホルモンを不活性化することによって、節足動物の成育を制御する方法。

【請求項5】
請求項1に記載のタンパク質を用いて脱皮ホルモンを不活性化することによって、昆虫の成育を制御する方法。

【請求項6】
請求項1に記載のタンパク質をカイコに投与することによって、カイコが吐糸する糸の径を制御してなる蚕糸の製造方法。

【請求項7】
請求項1に記載のタンパク質を形質転換体に投与することによって、脱皮ホルモン誘導性遺伝子の発現を抑制する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2001046399thum.jpg
出願権利状態 登録


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