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バベシア・オバタに特異的な塩基配列とそれを利用したバベシア・オバタの検出方法

国内特許コード P04A005289
掲載日 2005年1月11日
出願番号 特願平10-308570
公開番号 特開2000-135084
登録番号 特許第3103882号
出願日 平成10年10月29日(1998.10.29)
公開日 平成12年5月16日(2000.5.16)
登録日 平成12年9月1日(2000.9.1)
発明者
  • 大田 方人
  • 藤崎 幸蔵
  • 神尾 次彦
  • 寺田 裕
  • 河津 信一郎
  • 辻 尚利
出願人
  • 農林水産省家畜衛生試験場長
発明の名称 バベシア・オバタに特異的な塩基配列とそれを利用したバベシア・オバタの検出方法
発明の概要 ウシのバベシア病は貧血、黄疸及び血色素尿の排出を主徴とした住血原虫病であり、その病原体はピロプラズマ目のバベシア属に分類され、マダニによって媒介される。バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分を同定し、この塩基配列部分にハイブリダイズし得るオリゴヌクレオチドを作製し、そのオリゴヌクレオチドをプローブ又はPCR用プライマーとして用いることにより、試料中のバベシア・オバタのゲノムDNAの存在を特異的に検出することを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要 ウシのバベシア病は貧血、黄疸及び血色素尿の排出を主徴とした住血原虫病であり、その病原体はピロプラズマ目のバベシア属に分類され、マダニによって媒介される。1992年頃までに、日本において、ウシ寄生性バベシア属原虫として、バベシア・オバタ(Babesia ovata)、バベシア・ビゲミナ(Babesia bigemina)及びバベシア・ボビス(Babesia bovis)の3種の分布が確認された。これら3種のうち、バベシア・ビゲミナ及びバベシア・ボビスは病原性が強く法定伝染病に指定されているため、ウシにバベシア属原虫の寄生が確認された場合には、それがバベシア・オバタであることを判別する必要がある。バベシア・オバタは病原性は弱いとされているものの、バベシア・マジョール(Babesia major)より強く、タイレリア属(Thcileria)原虫と混合感染している場合が多いため、畜産業上、バベシア・オバタ感染を判別することは重要である。特に、最近はウシの輸入を含めた畜産物の国内外での取り引きが活発化しており、バベシア・オバタ感染の判別方法の必要性は増大してきている。バベシア属原虫の感染を判別する方法としては、血液塗抹ギムザ染色標本像の光学顕微鏡を用いた観察が一般的であるが、血液塗抹像の観察だけに基づいてバベシア属原虫の種を判別することは困難である。この他、血清反応によりバベシア属原虫の感染を判別する法もあるが、この方法では、抗原を実験感染ウシから調製する必要があるため、操作が煩雑であり、また、抗体価が上昇していない感染初期には原虫の感染を検出できない。一方、最近、遺伝子工学的手法を利用した幾つかの原虫検出法によって、バベシア・ビゲミナやバベシア・ボビスの感染の判別が可能となりつつある。これらの遺伝子工学的手法を利用した原虫検出法は、検出感度が高いため、原虫寄生率の低い感染初期の原虫を検出することができ、多検体試料の解析、感染宿主の組織や媒介者体中内の原虫検出、疫学調査等への応用も可能である。バベシア・オバタに関しては、DNA-DNAハイブリダイゼーション法が開発されているが、この方法では多数の検体を処理することが困難であるとともに、放射性同位体元素を利用するため特別な施設と技術を必要とし、さらに、一連の操作に通常2~7日程度を必要とする。また、原虫媒介者、感染初期の動物、キャリヤーになっている動物等の体内からバベシア・オバタを検出する際には、十分な感度が得られない。1993年に北海道渡島地方の褐毛和種牛から分離されたバベシア・オバタと形態的に類似するバベシア属原虫は、その性状からバベシア・オバタの変種として分類され、Babesia ovata var. oshimensisと命名された。この変種に対しては、その塩基配列を利用した特異的検出法が開発されおり、媒介ダニ体内の原虫検出も行われている。このような状況の下、多検体処理に適し、汎用性があり、簡便で、かつ精度のよいバベシア・オバタ感染の判別方法の開発が切望されている。
産業上の利用分野 バベシア・オバタに特異的な塩基配列からなるDNA、該DNAにハイブリダイズし得る核酸、及び該核酸を使用したバベシア・オバタ感染の判別方法
特許請求の範囲 【請求項1】 配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNA。
【請求項2】 請求項1記載のDNAにハイブリダイズすることができ、ハイブリダイズ時のTm値が55℃以上である核酸であって、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして機能し得る核酸。
【請求項3】 塩基数が14~855である、請求項2記載の核酸。
【請求項4】 以下の(a)~(d)に示す塩基配列からなる核酸。(a)配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列(b)配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列において、すべてのチミンがウラシルに置換された塩基配列(c)塩基配列(a)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であって、請求項1記載のDNAにハイブリダイズし、かつバベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして機能し得る塩基配列(d)塩基配列(b)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であって、請求項1記載のDNAにハイブリダイズし、かつバベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして機能し得る塩基配列
【請求項5】 以下の工程:(a)対象動物(ヒトを除く)からDNAを含有する試料を調製する工程、及び(b)請求項2~4のいずれか1項に記載の核酸をプローブとして用いることにより、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法
【請求項6】 以下の工程:(a)対象動物(ヒトを除く)からDNAを含有する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、請求項2~4のいずれか1項に記載の核酸をプライマーとして用いたPCRを行う工程、及び(c)工程(b)により得られる増幅断片の有無により、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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